演奏会なんだろうな

日曜日にライブハウスでライブをした。結婚式での演奏を今年の2月にしていたが、それを除くとお客さんの前で板の上に立ってライブをするのは2年9か月ぶりだった。もともと10月に開催されるジャズフェスに出る予定でその練習として入れたライブだったが、ジャズフェスにはメンバーの仕事の都合で出られなくなり、予定はこのライブのみとなった。

ライブに対し、以前よりも明らかに入念に準備をするようになっていた。コロナ禍と年齢によりライフスタイルが微かに変化し、ひとつのイベントごとに対して時間をゆっくりかけるようになったということもあるが、それよりも久しぶりで気合が入っていた。いつも即興的に弾いていたベースソロを事前に組み立ててみたり、エフェクターにコーラスを足してみたり、演奏中の体力切れを防ごうと気合が入りすぎないようにもしたり(ハートは熱く、指先クールにby洞口信也)、とにかくいつも以上に一発のライブに向き合ってみた。その結果、演奏にはもちろんミスはあったものの致命的なレベルはなかったし、演奏中の運動量が多い方なのに最後まで体力を残して暴れきることができた。そのおかげで演奏も安定感があった。ベースのコンディションによってライブの出来が変わってくる。改めて重要なパートだと痛感した。と同時に、ほかのメンバーもそうだけど「ライブの無い空白の期間で演奏力が落ちず、むしろレベルを上げていた」ことをとにかく褒めたい。かなり満足のいくライブだった。

演奏中に体力がなくならないようにする、というのはいいものを届けたいという自分のプロ意識からくるものである。アマチュアなりに割合プロ意識は持っている方である。ほかにも足元などスッキリさせることを心掛けたり。だからこそ、昨日のイベントはプロ意識のない他出演者へのいら立ちも生まれてしまった。ノルマを払えば抽選に漏れない限り出演できるイベントで音楽を演奏する機会を設けたいという趣旨でやってるからそれは素晴らしいし本来音楽にハードルなんてなくていいからあるべき姿なんだけど、それは飽くまでも主催者側が場を提供するうえでの話で、その板の上に立つ人はプロ意識を持たなきゃいけない。

以下偏見ですが、吹奏楽上がりでバンドやってる人は「小さい頃から親に音楽を習わされた」「親が部活動以降の活動を見守ってくれてる」「学校側が演奏の機会を用意してくれる」「MCはカンペ棒読みでもいい」「何かやれば知り合いが客の立場として喜んでくれる」などなど、与えられた環境で音楽をやることが当たり前になっており、こっちからエンターテインメントを届けなきゃいけないという意識が無さすぎる。正直ピアノ弾きもそうだけど暗譜してないのも腹立つ。譜面の差し替えでガサガサしたり片手間MCになったり、そういうのを見られていると気づいてない。いちからバンドをやってくれ、自分たちで。場を用意してくれることに甘んじないでくれ。PAの言うことを汲んで従ってくれ。一緒にライブを作り上げるパートナーなんだから。本当に。

実績も何もないバンドだから出られるイベントは限られる。よんでもらえるように活動を増やしたり、バンドの横のつながりを作ったりしなきゃいけない。それか自主企画ばかりでライブをやるか。ライブ全体の底上げ、価値の向上を図るにはそれしかない。大分でバンドをやっていた高校生時代、たぶん高校生だから許されていた部分もあるだろうけど、それでもうまくやれてたな。あの頃に追いつけるように今後もがんばります。

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