ポケカブームから見る、カードゲームの次のステージ
※この文章には、断定するような表現が多くありますが、
聞き込みや経験、推測に基づいて書き連ねた考察になります。
私見、偏見が入っている可能性を考慮した上で読み進めてください。
あと、長いです。耐えられる人だけ読んでください。
これからの考察は個人の感想、考察であり、
所属先の思想理念とは関係ありません。
まえがき・ポケモンカードゲーム(ポケカ)のブームについて
はじめまして。
カードキングダム所属。とり店長です。
約10年、カードゲームショップ「カードキングダム」で働いており、
数々のカードゲームを見てきたつもりですが、
すでにあったカードゲームが急激に成長し、前年比10倍以上のブレイクした記憶は、自分がカードゲームショップに立つようになって10年、一度もないです。
理由は各方面から考察されていると思いますが、
私見や思考ゲームも含めた、考察を改めてまとめることで
今後のカードゲーム業界の指針の1つとなれば幸いです。
現カードゲーム業界の次の段階はカードゲームを男の子のホビーから脱却し、一般的なものにすることにより到達できると思っています。
そのためにはポケカが作ってくれた道筋、ヒントを見逃す訳にはいかない。
そう考えたからこそ、今回、人によっては
厳しく見えるかもしれない内容をまとめさせていただきました。
決して特定の人物を貶める目的で書いていないのをご理解いただきたいです。
また、内容はほぼすべて無料公開となっていますが、
評価の参考の指標として、本編とは関係のない最後の部分にのみ有料公開の部分を作らせていただきました。
読んでいただき、中身を判断していただいた上でよろしければ購入よろしくお願いします。
目次
1・親世代の獲得
2・女性層への理解
3・親世代や女性におけるカードゲームの立ち位置
4・遊べる環境について
5・女性プレイヤーvsカードショップの顧客層と店員
6・客層とお金の使い方
7・ゲームプレイヤーの成長~ガチ&カジュアル~
1・親世代の獲得
ポケカのブレイクの前兆は
PokemonGO(以降ポケGO)にある。
2016年夏、ポケGOは初期は赤緑をテーマにし、
30代前後への反響も多く、幅広い世代に受け入れられた。
ゲームシステムのシンプルさ故に、ゲーマーは減っていった。
しかし、一般に近いライトゲーマーや、
普段ゲームに触れてこなかった、40〜50代の獲得に大きく成功した。
秋葉原のレイドボス出現時の年齢層の高さや、
ツイッター等で読み取れる、親がポケGOにハマったという報告の多さだ。
ポケGOブームにおけるポケカへの影響の1つは、
親世代によるポケモンの認知である。
今まで親世代にとってポケモンとは、
なんとなくあったふんわりと知っている子供のもの。
それは自分とは縁のない世界の話であり、
子供にねだられたら与えて喜んでくれるもの。
ポジティブに自分達からお金を出す対象ではなく、
お金を払わされるネガティブな要素であった。
人は分からないものに投資出来る人は多くない。
ポケモンもその一つだった。
しかし、ポケGOにより、ポケモンは親世代が知っているものになった。
これにより、ポケモンに対してお金を支払う意識が変わった。
ポケモンにお金を払うのは恥ずかしくないものになった。
親世代が認めた=恥ずかしくないものというのは、とても強い免罪符であり、ポケモンにハマっていても世間的に恥ずかしくない世界がより強固なものになった。
これは、10数年前のエヴァンゲリオンが一例に挙げられる。
エヴァンゲリオンブームのサポートには、
パチンコがあったからと考察する。
親世代の暇つぶしにパチンコはとてもメジャーな遊び。
お金をかけて、リスクを楽しみ、結果を見る。
そこにエヴァンゲリオンというキャラがついている。知識を得る。
パチンコを打つ高齢者は、カヲル君を好きという話を聞いたことがある。
それはカヲル君の登場はパチンコに置いての確定演出、
自分に利益を与えてくれるキャラだからだ。
親世代に許されたコンテンツが強いのは、
昔からあるジャンプという雑誌に含まれている、
ドラゴンボールやワンピース
アニメやゲームでもパチンコになった
バジリスク、アクエリオンの世間への受け入れられ方からも読み取れる。
(アニメ放映時期よりもパチンコやパチスロになってからの方が知名度が上がった作品)
以上の考察により、ポケGOの親世代への波及から、
ポケモンが弾圧されないコンテンツになった要因の一つである可能性が生まれた。
20〜30代にとって、親世代から後ろ指を刺されない土壌をもった
認められたコンテンツはとても大切な要素であると考える。
2・女性層への理解
ポケモンは長いコンテンツだが、
ポケモンのグッズを買っても恥ずかしくないもの、
親世代の赦し=一般に許されたというのは、
女性にとって大きな要素と推測される。
周りの目を意識しあう事が男性よりも強い傾向にある女性は、
流行っているか、親世代に許されているかが大きな要素。
(セーラームーンのコスメ等アニメキャラタイアップの女性向け商品がいい例だろう。)
ポケカがそれらを乗り越えるきっかけになったのが、
広瀬すずのCMがその一端だろう。
有名な女性がカジュアルにカードを持っている姿、
ポケモンはかわいい。かわいいもののグッズの延長として、
ポケカとして受け入れられたのではないだろうか。
また、はじめしゃちょー、有名youtuberの動画による露出の多さ、
若い層へのアプローチはポケカを知るきっかけやポケカを思い出すには大きな効果を得た。
(普段の生活でしばらく見なかったもの、見ようとしていないものはしばしば終わった物にされることがある)
3・親世代や女性におけるカードゲームの立ち位置
男性にとってのカードゲームは、
35歳以下の男性はコロコロ、ジャンプという二大雑誌を経て、
ホビーという共通の話題を持つために、カードゲームを触って育った確率が非常に高い。
これはカードゲームのコミュニケーションツールの側面が強く出ていて、
持っていないと学校というコミュニティで疎外感を感じてしまうからだ。
40歳以上の世代や女性はカードゲーム触れてきた確率が低い。
理由は明確で、周りに遊んでる環境がなく、触らなくても不都合がなかったからだ。
(聞き込みによると、遊んだことのある女性は男兄弟がいる家庭が多かった)
そこでポケカがこのタイミングで
受け入れられた理由がポケモンというコンテンツのパブリックイメージの認知度である。
ポケモンの歴史は長く、ゲームもアニメも見たことの無い層は少なく、
見たことのない可能性のあった親世代もポケGOでイメージを掴んだ。
実のところ、これがとても重要な根幹で、
人は新しい事を覚えるのに大きなストレスを感じる。
しかし、パブリックイメージを無意識に持っていると、覚えることがグッと減り、ポケカのルールを覚えるストレスが大きく緩和される
カードゲームのルールを覚えるのは本来とても大変だが、
ポケモンのパブリックイメージである
・ポケモン同士を戦わせる
・ワザを使って相手を倒す
上記ルールを説明する前から
ある程度意識した状態から始まるので、
ワザを使う方法だけを覚えればゲームができるのがポケカだ。
その他のカードゲームが親世代や女性に受け入れられないのは、
「なぜ戦ってるのか?」
この違和感を大きく省けるのもとても大きい。
タカラトミーから発売されたバレーを題材にしたカードゲーム、
「ハイキュー‼︎バボカ」が女性に受け入れられたのも、
コートで向かい合ったら試合で決着をつける。
そのパブリックイメージ通りで、
ゲームの内容もバレーボールをイメージしたルールだった。
覚えることも少なかったからだと推測している。
(現にバボカの最初の公式対戦イベントは参加者の90%が女性だった)
女性がカードゲームに少ないのは対戦という題材を求める理由がないからと推測される。(女性プレイヤーの多くは、キャラコンテンツから入り、対戦はごっこ遊びの延長の要素が強い)
そこで、なぜポケカで女性プレイヤーが増えたかに繋がるのが
夏に増えたポケカプレイヤーのカップル率の高さだ。
カードゲームは、
遊ぶ相手、遊ぶ場所、遊ぶ道具。
それらについての解答が去年の夏のポケカブームに繋がる。
4・遊べる環境について
手元でお金を使って結果を見れる、ソシャゲが普及している昨今
現在はゲームというとそれらと比べられるのは必然。
一人で遊ぶゲームと比較するなら、カードゲームは物、場所、人が必要と敷居が高い。
ましてや、女性にとっては多くのカードゲームショップの
看板の見えない雑居ビル、男性率90%超え入っていくのは難しい。
遊び相手、遊べる場所、遊びやすい物、全てが合致したのが
YouTuber、広瀬すずによるポケカの認知度と、
2018年の500円スタートデッキ9種だった。
遊び相手は、2名が最小。
そこで、カップルでのカードゲームプレイヤーの急増につながる。
以下の流れを予想してみた
1組のカップルがいる
(最小のコミュニティ)
→女性が、CMやYouTubeでポケカの存在を知る。
(興味を持つ、知るきっかけ)
→男性が、カードゲームのルールを知っている。
(ルールの障壁の緩和)
→お互いに、ポケモンのイメージが共通である。
(遊んでいる自分たちのイメージ)
→共通の話題としてポケカを始めようと思う。
(同じ物を遊ぶという共通イメージ)
→始めるのに最適な500円デッキがある。
(はじめる上での資金面での敷居の低さ)
→9種もあれば1匹くらいは知っているポケモンが入っているセットがある。
(知っているものへの安心感)
→火、水、草と3デッキ販売とは違い、露骨な弱点をつかなくて済む。
(お互いが面白い環境)
購入に至る、通称AIDMAの法則が上の段階で含まれているので、
購入までの敷居が低く、対戦相手がいる前提というのがとても強い。
場所の問題も対戦相手が近い距離であれば、場所は問わない。
家でも、カラオケボックスでも。
対戦相手と場所が解決している最小コミュニティがあれば、
あとは始める障害は道具だけ。
それが500円スタートデッキが売れた理由の一端と推測する。
ブースターパック購入への継続は、
未知のものへの興味と成長したいという欲に繋がる
さらには、片方が強くなると、自分も強くなりたくなるという
小さいコミュニティならではの心理もあり、追加の購入につながる。
いわゆる、友人関係の中だけで強くいたい心理だ。
(コミュ内で強くなりたいだけなので、コミュニティ外の人から教えてもらっても、それは望んでいない情報や方向性なので、喜ばれることが少ない理由だ)
上記の推測によりわかるのは、
普段よりカードゲームを触れていない、カードゲーム復帰層
また、触れてこなかった、新規ユーザーの客層がとても多かった。
一般向けでのカードゲームのブームは、カードゲームの業界に大きな影響を及ぼす。
これからの方向性では、ライトプレイヤーに親切な土壌と、
カードゲームを知らない業界の人が触れてみた時に
嫌悪感を抱かないための環境づくりが大事な要素になる。
これまでポケカで触れていなかった、親世代については、
カードゲームに対して回避しにくい大きな問題として、
1・新しい物を覚えるのが辛い。
2・文字が小さいと読むのが辛く、通常以上に疲弊する。
これらの理由により、プレイにいたるには難しいのではと推測する。
(ポケGOやテトリス等、ビデオゲームにハマる高齢者は、
反復練習や継続することで乗り越えるゲームにハマっているので、
新しいものが出るたびに刺激を感じる、カードゲーム等の若い世代の遊びとは違う楽しさなのではないか?)
以上の理由から、今の親世代から理解は得られるとしても、
これからカードゲ-ムにハマる可能性は、拡張性の高いTCGは現段階では難しいと推測する。
(我々世代が高年齢になった場合は、上記2点に着目したゲームが出てもおかしくはない)
5・女性プレイヤーvsカードショップの顧客層と店員
なぜ、カードゲームショップはオタク率が高いのか、
極端な男性比率で構成されているのかの背景を解説していく。
カードゲームは男児のホビーというのが一般論で、
触れて育ってきた男性諸君は多いと思う。
思春期というナイーブな時期を、友達同士という最小の過ごしやすいコミュニティでカードゲームをツールとして遊んで育つ。
中高生になり、行動範囲が広がりカードゲームショップという、
中規模コミュニティに参加し、友達&カードショップで知り合った人たち同士で時間を過ごす。
そのまま学校を卒業し、職を得て、カードゲームショップに遊びに行く。
もしくは、カードゲームを長く好きでいた人は、カードゲームショップに努める。
思春期にアニメゲーム文化を学生時代の性欲の代替えとして消化=オタクで、カードゲームに集中していたプレイヤーは、より男性率が高い環境で育っていく。
学校を卒業してからは、友達の家で遊ぶ事も減ってくる事が多いので、
カードゲームに触れ続けていたい人たちの一部は、カードゲームショップで継続する。
上記の女性が少ない環境で育っていくと、
女性がいなくても困らない環境で育っていく。
多くのカードゲームプレイヤーが
実質男子校生徒説である。
そこには、お互いカードゲームという趣味を続けるのが目的なので、
お互いの趣味をさらけ出し、身分も気にせず集まれる。
中には身なりを気にしない者もいる。
カードゲームショップはアニメテーマの商材も多く、
オタク文化が肯定された空間である。
(補足だが、もちろん身なりなど気にしていない人もいる、であって、
全員が気にしていないという意味ではない。しかし数%居るのは事実ではある)
ところで、親世代や一回り離れた子供と二人きりで雑談をしてください、
といってあなたは会話を30分続ける事ができるだろうか?
出来ないと思ったのなら、それは高齢者や子供との会話経験が少なく、
共通の話題や会話のテンポを知らないからできないのではないか?
それは、会話の経験値の不足である。
それと同様に、価値観の違う生活環境で成長してきた人即ち、
女性との会話も練習が必要だ。
女性と雑談する経験値を得ていないまま、
・カードゲームショップに来た女性に同じ趣味をもった同士として、
・同じ趣味を持つもの同士なら恋愛に発展するチャンスがあるかもしれないと、偏見をもってして、声をかけに言ってしまう。
前者は、オタク特有の自分のもっている知識を出す事が楽しい。それはいい。自分だけがマウントをとって離し続け、会話になっていない状態になりやすい。これはオタク特有のトークの流れである。
後者は、距離感を掴む会話をできないまま、下心が見えている状態で近づいてくる。そして、女性は経験上、下心に敏感なため警戒してしまう。
気をつける点をまとめてみた。
●プライベートに踏み込みすぎない
男性同士は同じ趣味を持っていれば今まですぐに会話になっていたからこそ、初対面の女性に対して詰めてくる距離感が近いのはNG。
●マウントをとらない
強い弱い、面白い面白くない、自分の主観を伝えようとする意思が強いと会話のキャッチボールにならないので面白くないのでNG。相手の話しやすい内容を話そう。
●現実の女性に理想像を押し付けない
アニメ・ゲームの美少女キャラや作品に描いたイメージは完成形であり、
現実の女性にも、理想像を押し付けては行けない。好感度なんてパラメータは存在しない。
●自身が一般ではないことを認識する
オタクは自身が一般の感覚からずれているのを認識するべきである(筆者もドオタク)
ずれている自分を普通だと押し付けると、一般は思考を理解が出来ないから気持ちが悪い。
基本的に人と話すポイントは、
自分を押し付けず、相手の話したい事を察知し、
お互いに話題を交換し合う、会話のキャッチボール。
そこには、本来、年齢も性別も立場もわきまえるのが、
一般的であり、知識と経験値が必要になる。
「女性プレイヤーは女性である前に人間である」
先日筆者がツイッターでつぶやいた内容で、
多くの方にリツイートしていただいた。
自分がこの発言に至るまでの意見と、
女性プレイヤーの意見をまとめさせてもらうと、
・趣味の場に来ているだけなので、遊び相手として対応してほしい。
・女性プレイヤーに自分の中のイメージ像の女性を押し付けて、勝手に幻滅しないでほしい。
・女性=男女の出会いを求めているわけではないので、勝手に期待しないでほしい。
・パーソナルエリアに入らないでほしい。ついてこないでほしい。
これらは全て、女性として意識されている弊害なのであれば、
まずは女性として意識しないでほしい。
女性プレイヤーは、女性だから嫌なのではなく、
女性だからといって、男性が過剰に反応するのを嫌がるのだ。
全ての男性が女性を不快にしているわけではないが、
カードゲームショップの男性率の高さと、その中に数%いる不快な気持ちになる男性を嫌がって、女性がこの界隈から離れるのが、カードゲーム業界の男女比格差を加速させる原因である。
これを解決するためには、嫌がっている女性を察知して、注意することのできる環境。変な声のかけ方をする人を異物にできる環境が必要になる。
もし、男女が混合でカードゲームを楽しめる環境を過程したら、
清潔感があり、トイレが男女別、男女比が7:3~6:4、
しつこく声をかけるプレイヤーを店員や常連が声掛けで排除できる。
男性、女性を露骨な意識をしないで交流する。そんな店だろう。
あれ?よくある飲食店のレベルとそう変わらないのでは?
そんなに難しい事でもないのかも?
6・客層とお金の使い方
お金というものは、評価の目安であり対価でもある。
カードは、価格の比較も用意で、安いほうがいい。
これが、カードゲームプレイヤーの多くがもっている感覚。
夏に増えた、ポケカユーザーが全員その感覚だっただろうか?
一般のユーザーほど、
体験や経験にお金を払うことに抵抗がないと自分は考える。
居酒屋で飲む、ディズニーランドに行く、カラオケに行く、映画を見る。
これらは一般でどこでも行われている浪費方法だ。
これらは全て、お互いのコミュニケーションや共通体験にお金を払う。
お土産は楽しさを想起させるきっかけの品であって、それが目的ではない。
お金を楽しく使うユーザーが増えるほど、
カードゲーム業界は潤い、自分たちの好きな環境が継続される。
大会の上位賞や参加賞だけを目的とさせる大会は、
一瞬人は集まるかもしれないが、継続して参加してもらえるとは言い難い。
イベントというものは、集まった人に楽しんでもらい、
自分の遊んでいるゲームを好きになってもらい、
ゲームを存続させるために物を買って支援する。
これが、イベント運営と参加者の目指す形だ。
そこでしばしば問題になるのが、集まる客層の差である。
7・ゲームプレイヤーの成長~ガチ&カジュアル~
カードゲームプレイヤーがゲームを進めていくうちに
避けて通れないのが、カードゲームイベント(公認、大型大会問わず)。
身内だけでやっていると、どこかで知らない人に自分のデッキは通用するのか?そんな気持ちが多かれ少なかれ湧いてくるし、大会に参加したらもらえるオマケもある。
そこではじめてコミュニティ外の人と対戦する人も少なくないだろう。
その時の障害になるのがいわゆる
ガチ・カジュアル論争である。
遊び方に含まれる、ガチ、カジュアルには
そのプレイヤーの性質に合う合わないはあり、
お互いの相互理解が前提の話題となる。
今回、ガチとカジュアルを競技性と娯楽性に定義する。
今回、カードゲームを水泳と例える。その場合、遊ぶ=泳ぐ となる。
ガチ=競技性とは、水泳に例えると、スピードを競うことである。
競泳用プールとは、横にラインが区切られ、タイムを計測する機能が着いている。水着もそのためにチューンされた専用のものをつけ、厳格なルールの元に競う。
これらでカードゲ-ム業界で収益を上げるのが、ガチの正しい形である。
競泳の参加者から、参加費を払ってもらう場合の収益上限値は大きくない。
これは、大型カードゲームイベントに落とし込むと考えやすい。
メーカーはなぜ、無料で大型イベントを開催してくれるかだ
場所を借りるにも無料ではないし、人件費、設営費も大きくかかる。
それでは、なぜメーカーは大型大会を開催するのか、
スタープレイヤーの発掘と、ゲームの盛り上がり感の演出である。
理想はそこからつながる、競技性を目指したプレイヤーのプロプレイヤー化である。
結果を出したプレイヤーというのは、知名度が上がる。
そこで、スター性をもった、言動行動に品行方正なプレイヤーに
企業がスポンサーとしてつく
スポンサーが期待するのは、もちろん知名度。
彼らに紹介してもらう事により、商品を覚えてもらう事が目的だ。
それにより様々な商品が売れれば、遊んでいるゲームの販売金額は
大会参加費の比ではないし、彼らが使ったカードに価値が上がれば、
より業界は盛り上がるだろう。彼らが使ったサプライもそうだ。
そこでスポンサーがガチに求めるのは、一定の強さ=ストイックさを持ち、
それを精神性まで昇華した、心を鍛える事の出来たスタープレイヤーだ。
実力もさておきながら、発信力があるプレイヤー、
喋れるプレイヤー、ビジュアルのいいプレイヤーというのは、
より重宝されやすい。
もし、ガチであることを誇りに思うのであれば、
見られて恥ずかしくない言動、行動を伴ったプレイヤーになるべきだと、
社会的な視点からは考えることが出来る。
プロプレイヤーは、スポンサーからお金をもらうことで責任が発生し
自分の行動次第で、自分の居場所や収益を減らしてしまう。
故に考え、多くの人が喜んでもらう方向性の行動を取ることが出来る。
がんばった分だけ、評価が上がり=もらえるお金が増え、
嫌われた分だけ、評価が下がる=もらえるお金が減るからだ。
上のプロプレイヤーを例に見るに、
行動言動がプラスに向かわないプレイヤーは、ゲームの評価を落とし、ネガティブな要素を付けるのは、正しいガチプレイヤーではない。
評価により収益が無いネガティブなプレイヤーは、失うものが多くないので、ネガティブプレイヤーが業界の評価を下げていくという危機感をもって、カードゲームショップや、自分の遊んでいるゲームを守りたいプレイヤー全体が、啓蒙し身を守っていくしかないと考える。
続いて、カジュアルプレイヤーの正しい形とは
カジュアル=娯楽性=遊泳用プールで例える。
遊泳用プールは泳ぎこそするし、たまには競争もするが、
目的は楽しむことである。これは、ゲーム=娯楽の本質でもある。
競泳用と遊泳用プール単品で見た、収容人数及び収益は比べるべくもない。
遊泳用プールに来る人達は、入場費を払い、中で食事をし、うきわを借りる。それら全てに料金がかかる。しかし、そこにストレスは発生しない。
これらをカードゲームに例えると、パックを買ったり、
シングルを買ったり、グッズを買ったりがそれらにあたる。
カードゲーム購買の比率に確実に存在し、
コンビニや一般量販店で購入している
カジュアルプレイヤー=ライトプレイヤーを忘れてはいけない。
遊泳用プール=カジュアルは不快であったら、楽しくなければ、離れていく。そういう意味でとてもシンプルな行動原理の場だからだ。
故にライトプレイヤーは増えやすく、離れやすい。
楽しむためにゲームがしたいだけだから。
彼らが離れていけば、そのカードゲームは一部のカードショップだけで扱う商品になり、いずれその収益だけでは維持できなくなり収束していく。
販売終了だ。
それを守るために、
カードゲームショップやメーカーはカジュアルプレイヤーを大事にする。
優勝だけに価値があるのであれば、世の中の50~70種類程度のカードがあればよくなってしまう。
それに比べ、勝ち負け以外にも価値を見出すカジュアルプレイヤーはとても優良な顧客である。
また、カジュアルプレイヤーは楽しさを求めているので経験にお金を払うユーザーが多い。
経験にお金を払うプレイヤーはポジティブな影響もネガティブな影響も受けやすい
故に、ガチプレイヤーの中で生まれた、スタープレイヤーの存在はカジュアルプレイヤーにとって大きな存在であるはず。
それは、野球少年がプロ野球選手に憧れて野球部に入るように
キャプテン翼にあこがれてサッカー部に入るように。
カードゲーム以外の文化では、
ガチとカジュアルは切っても切れない関係の話であるはずなのに、
ガチとカジュアルの2つを敵対しようとする
SNSの雰囲気に筆者は警鐘をならしたい。
本来は、上達したい、楽しみたい、2つで一つの物なのに。
・あとがき
カードゲームは、認知度、エンタメ性、学習経験、ビジネスチャンス。
全てにおいて誇れる文化と考えています。
しかし、他のスポーツ、エンタメ等、参考にする分野は数あれど
それらのブームに乗れずに、男児ホビー、オタクの遊びで止まっているのは、何故か。
その理由を今回はアウトプットする意味で、長文として書かせていただきました。
女性プレイヤー、ガチカジュアル論争。シャカパチ論争等、
これらは、なんとなく嫌がっている、答えがないから言い合っていると感じて、触れたらSNSでは炎上しやすいものとして扱われてきました。
しかし、業界存続のためには、
この意識を、一部の人たちにも改善に向かうために協力して欲しいと思っています。
共感できる部分、おかしいなと思う部分たくさんあると思います。
今の業界を次のステージに移すためには、自分一人では出来ない。
古いステージのままでは、取り残されてしまう。滅びてしまう。
そう感じて今回、筆を取らせてもらいました。
ここまで長文、大切な時間を使って
読んでいただきありがとうございました。
ココから先は今回の記事の内容に対して評価の目安としての、
有料部分(100円)とさせていただきます。
内容は、今回には関係のない内容で、
自分がもっている話題ストックの表題だけになります。
興味ある方はお声掛けいただければ筆を取ると思います。
それではご拝読ありがとうございました。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?