『ラブライブ! スーパースター!!』3話を語る。
うぃっすうぃっすうぃっす、蕩です。
オリンピックを楽しみつつも放送延期はやっぱり寂しかった期間を経て、ついに待望の第3話でした。
絶賛の嵐でした。絶賛祭りです。絶賛フェア開催。
普段は"アニメーション"に焦点を当てて記事を書いていますが、今回はやや感情的に書いた内容になっているので把握の方をして頂けると幸いです。
「Tiny Stars」で泣きました。素敵な楽曲でした。
最後まで読んで頂けると嬉しいです。よろしく!!
「クーカー」
絵コンテ:京極尚彦
演出:大島克也
総作画監督:斎藤敦史,佐野恵一,冨岡寛
作画監督:伊礼えり,加藤愛,西村彩
ダンスパート絵コンテ演出:京極尚彦
ダンスパート作画監督:佐藤誠之,鄧佳湄,水野辰哉
かのんちゃん。開幕早々で歌えなくなってしまう。
個人的にはライブ直前に声が全く出なくて「歌えない」といった展開になる気がしたのですが、ずっと抱え続けていたトラウマに対する不安意識の強さが滲み出てる。
やっぱり、完全に克服するのは厳しいですよね。
1話の成功は"かのんちゃんが内側に秘めてるモノ"を無意識の中でパフォーマンスした状態に近いと思います。
だから今回は"予定したライブで成功する"という事前に意識した状況からトラウマを突破することが肝になる。
ということで、かのんちゃん克服計画開始。
千砂都ちゃんは"たこ焼きを皆の前で作る(=見られる中でパフォーマンスする)"ことを提案したのですが、結局は全然回復しないままで失敗に終わっちゃいました。
可愛い。千砂都ちゃんほんと可愛いっす。
次は可可ちゃんの"可愛い衣装を着る"提案。
(左上)の画像が最初の写真なんですけど、隅っこに写ってるカメラロール的に千砂都ちゃんが直近で撮影したのは大好きな"まんまる"って芸が細かい。
女子高生らしいテンションで盛り上がり続ける撮影会でしたが、かのんちゃんの低音ボイスで「やめて」って一言と"表情,あおり構図"が抜群。ちょっとしたギャグ要素で笑えるのが良いですよね、軽い息抜き気分。
1度は歌えたのに…また戻ったんだよ?
どうしたらいいか…。
『ラブライブ! スーパースター!!』がシリーズの中で最も優れてる部分って、テンポの良さかもしれません。
さっきまで克服大作戦で"ギャグ要素"が比較的多い展開だったはずなのに、実はたこ焼きも着せ替えも「私には無理だ」を言わせるための装置になっていて、違和感ゼロで滑らかに"シリアス(=本題)"に入ってます。
また可可ちゃん,千砂都ちゃんも悩んでる人間に対しては茶化し続けないで、すぐに同じ温度で向き合うことが出来る性格を持っているのが素敵ですよね。
当たり前のように、かのんちゃんは克服出来ない。
でも可可ちゃんは克服する日まで1人で歌い続けると宣言して「あきらめないキモチ」を強調します。
そんな2人の様子を見た千砂都ちゃんは席を外すようにするのですが、ここで"階段を下りる"。
スクールアイドルというのは"ステージ(=階段の上)"でライブをします。なので、この芝居は千砂都ちゃんが"スクールアイドルをやらない(=ステージから降りる)"といった気持ちを表現しているんじゃないかなって。
でも、千砂都ちゃんも興味は持ってる。
"階段"って下りることより体力,気合いが必要になってはくるものの、"上る"ことも全然可能ですよね。
だから今は自分の中で葛藤して階段を下りたけど、きっとまた新しい気持ちになって"階段を上る(=スクールアイドルを始める)"ことになる展開が待ち遠しいです。
個人的には推しが千砂都ちゃんになりそう。
大好きな幼馴染を応援したい,成功させたいって前向きな気持ちと、自分は隣に並べないって後向きな気持ちが混ざって感情がグチャグチャになってる気がして。
だから千砂都ちゃんが、得意のダンスを"スクールアイドル"として披露する日が来たら確実に泣きます。
さてさて、この後に2人の熱い会話が始まります。
そこに辿り着くまでの間に、可可ちゃんのダンボール等で整理出来てない部屋を活用した"カメラの置き場所"が絶妙な違和感を与えてくれていますよね。
こうゆう工夫があるだけで、会話に飽きません。
ただのリバースショット,止め画だけで適当に繋ぐわけじゃなくて、ちゃんと視覚的な面でアニメーションの面白さも伝えてくれてるのが推せるポイントです。
可可ちゃんの夢がここで終わってしまうかもしれない。
私のせいで…私のせいで夢を諦めなきゃいけないなんてことになったら…申し訳なさすぎるよ!
やっぱり私は足手まといにしかならない。
それがわかってるのに…
ステージに上がるなんて出来ないよ…!
ごめんなさい可可ちゃん…ごめんなさい…!
シリーズの穂乃果,千歌ちゃん,歩夢,侑と全然違う。
後向きな状態を賞賛するのも変な話ですが、今までの主人公たちって露骨に"主人公体質"なんですよね。
もちろん私は全員好き。尋常じゃない魅力です。
ただ、かのんちゃんは自己肯定感が相当低い。
私も自己肯定を簡単に出来るくらい自信に満ち溢れて前向きになれたことは全然なくて、きっと視聴者の中には同じ気持ちの方も多いんじゃないかなって。
かのんちゃんの魅力は"人間臭い"ところ。
ただ誰かのせいにするわけじゃなくて、いつだって自分のせいにしてしまう"素直さ,自信のなさ"が応援してあげたい気持ちに直結してるって改めて思いました。
最後の裏返った「ごめんなさい」はずるいです。
自分のことを悪く言わないでください。
かのんさんに心奪われた私も可哀想になっちゃいます。
可可の家の人達はすごく教育熱心で、今までずっと勉強ばっかりでした。
可可も特にやりたい事はなくて、「これでいいんだろうな」「これで正しいことなんだ」って思ってました。
そんな時…出会ったのです!
見た瞬間に"これだ!"って思いました。
可可ちゃんは初めて"スクールアイドル"に「これだ!」って気持ちを抱けるくらい魅せられて、かのんちゃんの素晴らしい歌声に「これだ!」って魅せられました。
これって、視聴者である私達もですよね。
"スクールアイドル"が大好きで、かのんちゃんの歌声に1話の時点で夢を見てしまったと思います。
加えて私達は"可可ちゃんにも夢を見てる"のが素敵な関係性を築ける脚本になってて、このシーンで全員のことを応援したい気持ちが跳ね上がった気がします。
あと勉強関連の台詞は同じ気持ちになった方も多そう。
自分で"やりたい"と思ってないことを続けてしまっている状況ってあると思います、私はありました。
もちろん、やりたくない事をやらないといけない時っていうのは絶対にあるのは知っています。
でも自分が"好き"って思うものは絶対に大切にした方がいいのは間違いないですし、自分が"好き"って電撃が走ったモノを"好きのままでいる"ことに努力するということも間違いなく大事だと思うんですよね。
だからこそ、可可ちゃんにとってのスクールアイドル,かのんちゃんにとっての歌,私達にとってのラブライブ!,全てを肯定した場面になったのではないでしょうか。
待ってました。ライブです。
まさか可可ちゃんの方が不安で震えてしまう事態になるなんて驚きましたが、かのんちゃんのために強気で振る舞い続けても"初ステージ"は絶対に緊張する。
加えて、すみれちゃんの完全配線シャットダウン。
ステージが真っ暗になって動揺を加速させてしまう痛恨のミスでした。ドジっ娘だから許しますけど。
また彼女たちは"2人"なんですよね。
そしてお互いが極度に緊張しているので、自分たちだけで解決することはもう不可能になっているんです。
誰かが彼女たちを"サポート"しなければ、このライブが成功することは困難な状況に陥っています。
ここで輝く"ペンライトの海"。
2人だけだったら無理だったけど、ファン(=視聴者)がいるからこそ"スクールアイドルが輝く"という構図。
「全員がペンライト持ってるわけない」って意見はもちろんわかりますが、これまで無印,サンシャイン!!,虹ヶ咲の歴代が繋いできた"スクールアイドルの地位"を獲得してきた背景が確実にあるんですよね。
この"ペンライトの海"はシリーズが全力で繋いできた歴史の結果であり、頑張ろうと振る舞う"クーカー"が起こした奇跡でもあるという「ラブライブ!」全体の結晶。
ライブを始めるまで支えたのは私達でした。
でもライブが始まった後に元気をくれるのは彼女たち。
お互いに緊張でボロボロになっていましたが、ペンライトの海,声援に励まされることで、かのんちゃんの方から可可ちゃんの手を握る芝居が成長の一歩でした。
離れてしまったお互いの気持ちを再び繋げるようにして2人が握りあった瞬間に、離れてしまった配線も"再び繋がる"という演出は圧巻だったと思います。
ペンライトで輝かせる,ステージが再び照明を取り戻して輝かせる,と"繋ぐ,輝く"といった2つのテーマを二重で仕組ませてしまうのは脱帽でした。ここで泣いてた。
ライブは満場一致の大絶賛でしょう。
私が好きなシーンは、かのんちゃんの"一本指"に可可ちゃんが辿り着くことで"輝く"演出と振り付けです。
かのんちゃんは歌うことに関して"1人"だった。
可可ちゃんはスクールアイドルに関して"1人"だった。
この時点では影に包まれていたとしても、お互いが手を取り合った瞬間に"輝くモノ"になるんですよね。
そしてまだ"3人"残っている。
すみれちゃん,千砂都ちゃん,恋ちゃんもきっと、かのんちゃんが差し出した"指"を掴むことで最終的に5人が揃って"Liella!"が誕生するってストーリーが待ち遠しい。
新人特別賞おめでとう。最高でした。
一見忘れてしまいそうですが、今回のステージで披露した楽曲は「作詞:可可ちゃん,作曲:かのんちゃん,振り付け:千砂都ちゃん」って各々が"繋いだ作品"です。
3話は"輝く"と"繋ぐ"というテーマを中盤から最後まで貫き通して伝える脚本,演出はもちろん、ファンの存在まで巻き込んで"クーカーの魅力"を存分に発揮して心をグッと掴む最高の内容に仕上がっていました。
最強でした。途中からずっと泣いてました。
今回はあまり"アニメーション"について触れた記事じゃなくて申し訳ないです、熱量に溢れる回でした。
個人的な感想
この千砂都ちゃん。涙腺崩壊です。
記事の中でも書きましたが、かのんちゃんっていう大好きな幼馴染がトラウマを克服して"ステージ"で輝く姿を見れて本当に嬉しい気持ち,隣に自分がいないのが寂しくて悔しい気持ち,でグチャグチャになってそう。
目は潤んでいて感動してるんですよね。
でも、口元をキュッと結んで堪えるようにしている表情芝居はどこか"憧れ"に似ているのかもしれません。
早く加入してほしい。笑顔で踊ってほしい。
この振り付けも最高です。
デビューシングルの「始まりは君の空」で"手を繋いでおけば怖くない"という歌詞があるのですが、そのパートの振り付けと同じなんですよね。
振り付けの中でも"繋ぐ"ってテーマを仕組ませているなんて驚愕ですほんとに、初めて触れる方にとっても,前から好きな人にとっても"サービス精神"を忘れないコンテンツのエンタメ要素が輝いてました。
最後に、かのんちゃんのキリッとした表情。
正面から映すのではなく、やや斜めから撮ることで"かっこいい"イメージを与えて"決意"を象徴しているような構図にしているのが最高だったと思います。
加えて、定番ではあるもののハイライトが回転して瞳が輝いてるようにするのがバチッと決まってました。
4話が楽しみで仕方ないですね。
次はすみれちゃん回らしいのでワクワクです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
様々な視点というより熱量に溢れてしまう記事になってしまったことは勘弁してほしいです。
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では、次回は『ラブライブ! スーパースター!!』4話の記事でお会いしましょう。
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