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『ラブライブ! スーパースター!!』8話を語る。

うぃっすうぃっすうぃっす、蕩です。銀河ー!!!🪐
前回は廃校の危機,恋ちゃんの過去が段々と明らかになってくる展開となっていました、私情を挟みつつではあるものの自分だけで解決しようとすることが裏目に出てしまうような状態だった気がします。

今回は恋ちゃん加入回。
彼女が背負ってるものを他のメンバーが分担する、凝り固まって視野が狭くなった考え方を他のメンバーが柔らかくしてあげるといった内容は素敵でしたね。

「ちょっと駆け足だったかも」と思う気持ちも正直わかりますが、個人的には良い面が沢山あったと解釈を広げて記事を書いたので、最後までよろしくお願いします。
あなたのハートにずっきゅんばっきゅん!!

「結ばれる想い」

絵コンテ・ダンスパート演出:京極尚彦
演 出:いまむら
総作画監督:斎藤敦史,佐野恵一
作画監督:石井久美,市原圭子,菊川孝司,北島勇樹,
               清水文乃,茂木琢次
ダンスパート作画監督:佐藤誠之,鄧佳湄,久松沙紀
作画監督補佐:阿曽仁美,粕川みゆき,三沢聖矢

母親が目指した素敵な学校を残したい。
父親が差し伸べた手も振り払って、この気持ちだけで恋ちゃんは走り続けているんだろうなって考えると胸が苦しくなってしまう。非常に重い過去からの開幕でした。

前回に続いて恋ちゃんの"表情芝居"に気合いが感じられる点からも凄味を感じますね、グッとくる。
建前は「結ヶ丘学園の名誉」と客観的な考え方、でも音楽科を優先する理由は「母親の遺産」と主観的な考え方が前に出る矛盾に整理がつかなくなってしまった状態。

かのんちゃん達に背中を見せて悟られないように、でも裏側では"険しい表情→目を瞑ってお願い"と自分のやり方を貫き通したい,本当は申し訳ないで両方の気持ちを訴える様子が手に取るように伝わってくる気がしました。

今回はモブ的な普通科生徒たちが自主的に抗議する。
こういう行動を挟んだことも重要だったと思います。 

シリーズにおいて、モブ生徒たちは「廃校」を阻止するスクールアイドルに"全賭け(全力で応援する)"といった行動を取ることばかりだったのですが、今回は音楽科が優先される現状に"不満"を持つ能動的な描写が目立つ。

ここまで自分たちの意思表示をする"普通科(=モブ生徒たち)"に絶対的な信頼を得ているのが"澁谷かのん"。

やはり"澁谷かのんのカリスマ性"に魅せられてしまっているわけで、「自分の意見を行動に移せるレベルの人間が"信頼を寄せるほどの人物(=澁谷かのん)"」に導かれて従うのは説得力を増すと思うんですよね。

一方で、モブ的な音楽科生徒たちも公約違反になっているのは承知のうえで「音楽科がメインで学園祭を行う」といった、恋ちゃんの意見に揺るがない態度を示してる。

普通科は澁谷かのんにカリスマ性を魅せられて絶対的な信頼しているわけですが、"音楽科"が同じように信頼する対象は"葉月恋"と提示しているように思えます。

だから"音楽科(=モブ生徒たち)"は、恋ちゃんの行動に導かれて従うというのは説得力を増させるといった、両学科の対立的な構図を作ったような気がしますね。

"スクールアイドル"だけはやめてほしいのです!!

普通科生徒たちの抗議等から、さすがに自分の行動は公約違反も含めて粗雑だったと認めた恋ちゃん。

どこか控えめで反省している雰囲気は「上手:かのんちゃん,下手:恋ちゃん」の位置関係になるようカメラを置いているのですが、「スクールアイドルだけはやめてほしいのです!!」と力強く叫ぶと同時に移動する恋ちゃんをカメラが追いかけることで、滑らかに位置関係が変わる。

本当に反省はしている。間違ってるのも知ってる。
でも「スクールアイドルは認められない」という気持ちがあまりにも確固たるモノである意思表示、そんな状態を表現したカメラワークだったのかもしれません。

廃校を救うためにお母様がスクールアイドルをやっていた事実が判明、同様に恋ちゃんも結ヶ丘学園を救うためにスクールアイドルを始めようとしていた。

でもお母様の活動は目標達成にならず、その記録だけが残っていない事実から「お母様はスクールアイドル時代を葬ろうとしていた」という主観的なマイナス意見と、「スクールアイドルは廃校を救えない」という客観的なマイナス意見の両方を連想したんじゃないかなって。

冒頭でも述べましたが、"生徒会長において必要となる客観的な目線,娘として捨てられない主観的な目線"が積み重なって空回りからヘイトを集めてしまっていたんだろうと思います。難しい背景,立場ですほんとに。

でも、"澁谷かのん"は恋ちゃんを救う。
この娘は何人に手を差し伸べたら気が済むんだってくらいに主人公をしていて、差し伸べた全員を助けてしまうほどの"カリスマ性"には前向きな阿鼻叫喚です。

すみれちゃんの「私らには何にも関係ないことだもんね」って台詞もキャラクター性を貫いてて胸を打たれたんですけど、一方で"澁谷かのんのキャラクター性"も提示してから物語が切り替わるのが8話の始まりでした。

同じ場所で想いが繋がっていてほしい。

お母様の口癖がヒントになってましたね。
同じ場所(=学校アイドル部)想い(=スクールアイドルをやる人間)が繋がっていてほしい」と願い続けていたということに、かのんちゃんが気づいて走り出す。

加えて"学校アイドル"という、まだスクールアイドルとも呼ばれていない前身的な存在が残していたものが時を経て、地位を確立した"スクールアイドルに繋がれていく(結ばれていく)"歴史すら感じてしまう展開でした。

消し去ったと思い込んでいた記録が、本当は特別な気持ちを込めて"残そうとしていた記録"だったと存在意義のちゃぶ台返しに目頭が熱くなっちゃいました!!!

結局、学校は失くなることにたった。
廃校は阻止できなかった。

でも、私たちは何1つ後悔していない。
学校が1つなれたから。
この活動を通じて,「音楽」を通じて,皆が結ばれたから。
最高の学校を作り上げることができたから。

だから私は皆と約束した「結」と文字を冠した学校を必ずもう一度ここに作る。
「音楽」で結ばれる学校をここにもう一度作る。
それが私の夢。どうしても叶えたい夢。

"残そうとしていた記録"に全てが詰まっていた。
お母様は学校アイドルを葬り去りたい記憶としていたわけじゃなくて、「何1つ後悔しないほど,学校が1つになるほど」に素晴らしくて忘れることのできない活動だったと記録していた事実に、涙腺が崩壊してしまいました。

今まで結ヶ丘学園は"普通科,音楽科"の亀裂、加えて文化祭における"音楽科優先"といった「音楽」の存在によって崩壊を続けるのみでしたが、創立者が想いを馳せて信じたものは「音楽」で結ばれる学校だった。

スクールアイドルも「音楽」であり、音楽科はもちろん普通科の生徒たちも「音楽」で学園祭を盛り上げたいと願っていた時点で根本的な両学科における気持ちは、既に"結ばれていた"ってやっと気づくことができた瞬間。

「音楽」で結ばれることを信じた創立者が築こうと作った学校の生徒たちですからね、きっと同じように「音楽で結ぶことができる」という考え方はスっと入ってきたんじゃないかなあって。妄想の話だけど!!たまらん!!!

スクールアイドル活動の邪魔を続けていた自分に資格はないと躊躇い続けるも、"風"が吹いて背中を押してあげる瞬間は何かこう歴代も感じるような場面でした。

きっと"風(=お母様の囁き,手)"だったんだろうなっていう神秘的な解釈はもちろん、EDで「未来は風のように 僕らを呼んでるんだ」の歌詞から、「未来(=スクールアイドル)は風のように 恋ちゃんを呼んでるんだ」と妄想的に受け取るのもアリかもしれないなって思いましたね。

過去から未来へ「結ばれる想い」がある物語。
これから恋ちゃんがスクールアイドルとして走り続けて築く思い出たちは、全てお母様の温もりを感じられるってことになるのも設定孝行になってて好きです。

また、冒頭辺りで"音楽科,普通科生徒たち"は主体性を持ち、意思表示をできるレベルでありつつも互いに「普通科→澁谷かのん」「音楽科→葉月恋」に信頼を寄せてるため、彼女たちの行動に導かれるのは自然と書きました。

だからこそ、2人が手を握るという行為は"普通科と音楽科が結ばれる"と同義になるんじゃないかなって。
両学科ともに「○○が認めるなら、私も認める」といった説得力を持たせるために、モブ生徒たちが自主的に行動を起こすといった描写を挟んだのかもしれませんね。

集会等では学科ごとに分けられてましたが、2人が手を握ったことに拍手を送る時は"両学科が混ざりあって立っている"のも、やっと結ヶ丘学園全体が「結ばれる」の目標に歩み出したって考えたら、とても素敵です。

待ってました!!ライブシーン!!「Wish Song」!!
この回は恋ちゃんが泣いてしまう場面が多かったと思うのですが、ずっと抑圧してきたものを解放したい本編では拭わずに"泣かせる"ことで爆発させる。

でも抑えた感情は全て解き放った。
だからライブで、「君にはもう涙は似合わないよ」の歌詞と重ねるように、かのんちゃんが差し伸べた手で恋ちゃんの涙を"拭いてあげる"のは最高が渋滞して何回も巻き戻しちゃいましたね。リピート確定です!!

「五線譜の上 結び合わせた未来は光に満ち溢れてる」

Liella!!の"5人"「音楽(=五線譜)」で結ばれることができる学校で出会い、これから歩むスクールアイドルの未来は光に満ち溢れているという超弩級の歌詞はずるい。

サブタイトル演出も圧巻でした。
スクールアイドルは学生の間だけ活動できるというのが肝であって、ジャンプもあっという間に着地してしまうように、彼女たちもすぐに卒業して終わりを迎える。

この"一瞬の栄光"に私たちは魅せられているんだろうなって、『ラブライブ!』は刹那的な輝きこそが魅力なんだろうなって、改めて考えたら放心状態でした。

ここまで"音楽科,普通科"が「音楽によって結ばれる」ことを強調して書きましたが、『ラブライブ!』というコンテンツも「音楽」であり、それを大好きな人間たちも含めてサブタイトルの「結ばれる想い」から「みんなで叶える物語」を体現しているのかもしれませんね。

個人的な感想

「μ'sなのか…?」「僕たちはひとつの光なのか…?」って頭に浮かんでしまう場面で涙腺が危なかったです。

舞台裏において届けたい気持ちを共有する在り方はシリーズを通して共通している感動、でも舞台でパフォーマンスする姿はどのグループも違う魅力を発揮しているのが彼女たちの強みだろうなって思いました。

やっぱり「スーパースター!!」なので、"星"に意味を込めるって演出には弱くなっちゃいますよね。
3人が膝を立てて待っていて、かのんちゃんは恋ちゃんの手を取って"輪(=星)"の中に連れてくることで、5人の物語が動き始めるのは、全人類が待望の瞬間でした。

5人は揃いましたが、まだ名もない5人。
早く「Liella!」と名乗る彼女たちを見れるのが本当に楽しみで仕方ないです。来週も期待に胸を膨らませます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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では、次回は『ラブライブ! スーパースター!!』9話の記事でお会いしましょう。銀河ー!!!🪐

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