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『ラブライブ! スーパースター!!』9話について語る。

うぃっすうぃっすうぃっす、蕩です。銀河ー!!!🪐
前回は恋ちゃんが加入して5人が揃うという待望の展開になりましたが、今回はまだ名前のない彼女たちがグループ名を考える物語になっていました。

「Liella!」になることは知っている前提で、やっぱり由来が大切になってくるのは間違いないというか、背景を見せることで「なるほど!!」って気持ちが膨らみますよね。

きっと終始とてもテンポが良い,明るい雰囲気で単純に観ていて楽しいと感じた方も多いと思っているので、今回は映像表現的な面を切り取って記事を書いてみました。

最後まで読んで頂けたら、とても嬉しいです。
あなたのハートにずっきゅんばっきゅん!!

「君たちの名は?」

絵コンテ演出:大島克也
総作画監督:斎藤敦史,佐野恵一,冨岡寛
作画監督:市原圭子,尾尻進矢,清水文乃,高澤美佳,
               永山恵,藤井智之,水野辰哉,吉田雄一
作画監督補佐:柿畑文乃,粕川みゆき,三沢聖矢

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虹ヶ咲が爆発的な説得力を持たせて「ラブライブなんて出なくていい!!」という台詞を投じた影響で忘れていましたが、スパスタはやっぱり出場しますよね。

最も気持ちの強い可可ちゃんが話題を持ち出してくるのはもちろん、キャラの特徴を活かすよう"キャラ芝居"を豊かに使っているのが印象的な回になる幕開け。

"ラブライブ"に出場することで廃校から救った学校もいるらしいと名前を伏せた台詞回しが好き、初めてシリーズに触れる方は「そうゆう学校があったのか」と思うことができるし、シリーズを観てる方は「歴史はちゃんと繋がっているんだなあ」と改めて思うことができる。

こうゆう配慮って大切ですよね。
「初見はキツい」みたいな印象を与えて弾き返すのって誰も得しないじゃないですか、その絶妙なラインを突いてくるような言葉になっていてチョコ渡る染みでした。

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恋ちゃん照れてて可愛い。普通科の制服も似合ってる。
正直言って「制服が一緒になるのはどうなの」って現実的な違和感を持った方がいるのは重々承知なので、前回と同様に私からは普通科,音楽科に対する前向きな解釈を。

「千砂都ちゃんは転科したのに,恋ちゃんは音楽科のままでいいのか」に関してですが、千砂都ちゃんは"澁谷かのんに対する執着"が最も大きい感情として幼少期から過ごしていた事に対して、音楽科自体への執着は薄い。

彼女にとって音楽科の存在は"澁谷かのんの隣に立つための自信を手に入れる場所"なので、6話の大団円で"澁谷かのんの隣に堂々と立つ"ことを達成した時点で音楽科にいる必要はなくなってしまったから、かのんちゃんがいる普通科にも"転科(=隣)"したと思います。

一方で、恋ちゃんは単純に"音楽"という存在が大好きな面を"お母様"との繋がりも含めて持っているのが前提にあると思うので、学校生活の中でも"音楽"に触れていたい願望があるからこそ、転科せずに"音楽科"に居座り続けることに決めたんじゃないかなって解釈です。

あとは単純に全員が"普通科"になったら、"音楽科"が登場しなくなってしまうからっていうのもありますが、やっぱり8話の通りで「普通科の澁谷かのん」「音楽科の葉月恋」で結ヶ丘学園を「結ぶ」ことが1番の理由かなあ。

でも「みんなと一緒がいい」的な感情を持つこと、特に恋ちゃんは心を開いたばかりの勢いもあって「同じ制服を着てみたい」なんてことを考えた結果がこうやって現れたんだろうなって思えたら、キャラ感情の関係性としては素敵なモノになってる気がするんですよね。

また8話で普通科,音楽科が「結」の言葉を胸に繋がることが強調されていたので、やや現代的な目線を考慮することとして、見た目の"壁,確執"を取り払うためにも"制服を選択制"にしたのかもしれませんね。

ある意味では、かのんちゃんが1話で"音楽科の制服を着る友達"に自虐的な態度を示していたのに、今回は「私も音楽科のやつ着てみよう」なんて軽く言えている描写があることから、彼女の中にあった劣等感を取り払う儀式にもなっていたのかなあって何となく思いました。

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さてさて、本題は「グループ名の決定」「大会に向けて新曲を作る」を同時進行する感じでしたが、相変わらずサブタイトルを登場させるセンスが輝いてて最高ですね!!

展開自体は定番ということで、自分たちのグループ名と新曲に向き合い、試行錯誤して決定する様子を明るく元気な雰囲気で表現している場面からピックアップ。

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まず特徴的なのは千砂都ちゃんの提案シーン。
本当に「〇」が大好きだから、何でも「〇」を連想させるようなモノにしてしまうなんてかわいいぞ!!畜生が!!

序盤の方でも述べましたが、千砂都ちゃんが提案する導入を"表情豊か"で遊び心がありそうな印象を与えた直後から、"ジャンプカット"で驚くほど「〇」の絵を書き続けるっていう"一連のキャラ芝居"が良かったです。

前回までは割と重い雰囲気が多かったので、せっかく5人が揃ってスタートを切るなら「明るくしよう」という意図が伝わるようなフィルムになっている気がしますね。

最終的には千砂都ちゃん自体が「〇」を作って、他のメンバーたちを「〇」で囲ってしまうほど大袈裟な作りになっているのが展開とマッチして楽しかったのが優勝。

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次は"動画配信"で知名度アップ大作戦。
noteが「容量大きいのは駄目だぞ♡」と言ってきてしまったので一部をお届け、でも実際は"FIX(カメラ固定)"の長回しで"約45秒"もキャラ芝居に託す愉快さが好き。

必死でどうにかしようとする可可ちゃん、何でもいいから誤魔化そうとする千砂都ちゃん、結局は全力でグソクムシを歌うすみれちゃん、配信なんて知らずに感情を剥き出しにする恋ちゃん、ずっと頬を引っ張られるところだけ拡散されるかのんちゃん、いいっすね…。

配信するカメラ1台の画角だけで映さないと違和感たっぷりというメタ的な要素は置いといて、ここまで縦横無尽に"キャラクターが駆け回る"のは単純に観ていて面白いですし、彼女たちが戯れる日常を切り取った感覚になれるのが嬉しいんですよね。ありがとうございます。

EDアニメーションも"FIX"を効果的に使った表現をしていましたが、やっぱりキャラ作品という顔を持っていることもあって"キャラクターが駆け回る"のは、まるで彼女たちが"自分の意思で動いている(本当に動いてると思ってるけど)"ように感じられると思いました。

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今度は"かのんちゃん缶詰"大作戦。
同じジャンプカットを使っているんですけど、(1枚目)はどうしても歌詞が思い浮かばず停滞している状態を表現するよう、"間の悪いジャンプカット"を用いています。

逆に(2枚目)は椅子から立ち上がって気分転換チックに動き回る様子を"テンポが上がるジャンプカット"を用いることで、かのんちゃんが段々と息抜きを楽しんでしまう流れを表現しているんじゃないかなって。

こうやって技法自体は同じでもキャラクターの気分と重ねるよう"緩急"をつける面白さだったり、試行錯誤しつつも楽しんでる姿を"大袈裟"に表現しているのが今回の素敵っぷりに関係していそうというお話でした。

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加えて"缶詰大作戦"から、かのんちゃんだけが責任重大な役回りを期待され続けてて可哀想といった本題へ切り込む展開に繋げていくのもスムーズでよかったですね。

ここまで基本的に「4人:1人」を強調するようなフィルムになっていたのもダメ押しになっていたり、全員が"誰かを頼ろうとする(=自分がない)"からこそ、おとももち達が割と本気のテンションで放った「これっていうイメージがない」の言葉が突き刺さりました。

そういうことを言われたら「ショックなんだけど…」と落ち込んでしまいそうですが、また1話のかのんちゃんだったらグレること間違いなしの台詞ですが、今までの積み重ねによる成長から"前向き"に受け止められる。

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かのんちゃん以外のメンバーは円滑に進まない現状,個性がない事実に落ち込んでしまって"影""浮かない表情"が目立つように、台詞を含めて1人ずつ撮っていく。

一方で、かのんちゃんだけが"キリッとした表情"のまま皆が並んでいるライン,画面(=後向きな場所)から飛び出そうとする姿を"フレームアウト(=画面外へ,前向きな場所へ)"で演出しているのが個人的には好きでしたね。

加えて、かのんちゃんが踏み出した瞬間に"画面外(=前向きな場所)"から"光"が射し込むのも、彼女を引き寄せるアイテムになっていたのかもしれません。

1話でスクールアイドルを決意した場面も同じような構図,演出だった気がするのですが、かのんちゃんを口元までしか映さないようにして「どんな表情をしているんだろうなあ」と思わせたところで、情報量が最も多くなるであろう"正面"から撮るのが良かったです。

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ついにグループ名が決定!!「Liella!」になりましたね!!
「結ヶ丘」であったり、8話で強調した「結」を体現するような由来がたくさん込められた素敵な名前。

可可ちゃんが中国人の設定,お父さんが翻訳家の設定がここでも活躍するとは思いませんでした、「いろんな色の光で結ばれていくといいなあ」って考えを言語化できる才能まで持ち合わせてるのは、さすが主人公です。

やっぱり8話も良かったと改めて思いましたね。
8話はやや駆け足気味に感じるのもわかるとは書きましたが、ずっと強調したからこそ「結」を大切にしようといった気持ちから「Liella!」に辿り着く展開は最高でした。

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かのんちゃんが踏み出すのを"影"から"光"へフレームアウトで表現をしていると書きましたが、こうやってグループ名が決まって全員の足並みが揃った場面では、ゆっくりと"フレームイン(=気持ちが同じになる)"で同じ画角に収まるのも、個人的にはかなり熱かったです。

「何色でもない」から、「何色にでもなれる」。
彼女たちが"様々な色の光"になって無敵になっていく姿を追いかけていきたいし、悩んで立ち止まってしまう時はファンが"様々な色の光"になれるよう応援する、そんな関係性を提示する回にもなれたんじゃないかなって。

やっぱり「みんなで叶える物語」は自分も輪の中に入れたような気がして嬉しいですよね、早く「Liella!」としての新曲を拝みたい気持ちでいっぱいになりました。

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"ラブライブ"に出場が決定!!楽しみ!!
フレームアウト(後向きから前向きへ)→フレームイン(全員の気持ちが一緒になる)から、また新しく"フレームアウト(=いろんな光になる決意)"で飛び出していくことを連想させるような流れが素敵だったと思いました。

彼女たちが「Liella!」として成長していく姿、どんなパフォーマンスをするようになっていくのかって醍醐味を堪能できる未来が楽しみで仕方ないですね!!

個人的な感想

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名前募集は「μ's」で、謎の箱は「虹ヶ咲」かなあ。
中須が"かすみんボックス"で企画を募集したら何も入ってなかったパロディっぽいですよね、シリーズを超えてネタになってしまうのが、中須らしくて好きです(笑)

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やっぱり決勝は"新国立競技場"ですね。
ここに「Liella!」が立ったらボロ泣きするのが目に見えているので覚悟してます。恐らくですが、決勝アンコールでOP「START!!True Dreams」を歌うと思うんですけど、これでまた感極まっちゃうだろうなってことで今のうちから歯食いしばってる。

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可可ちゃんが最初も最後も持っていっちゃった(笑)
今回は「これがラブライブ!」って要素をたくさん浴びれる素晴らしい回だったと思います、紆余曲折を経る度に乗り越えて"明るい,楽しい,元気になる"ような道を歩んでくれるのを期待して、来週も全力で観ます!!

最後まで読んで頂きありがとうございました。
リプ,コメント,拡散の方もして頂けると嬉しいです。
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では、次回は『ラブライブ! スーパースター!!』10話の記事でお会いしましょう。銀河ー!!!🪐

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