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『ラブライブ! スーパースター!!』5話を語る。

うぃっすうぃっすうぃっす、蕩です。
この挨拶が"千砂都ちゃんのモノ"っていう事に気づいてもらえてるのか心配になってきたのですが、きっと最終話まで続けると思うので今更になって報告しました。

今回はちーちゃんのシリアス展開を匂わせつつ、基本的には可可ちゃん,すみれちゃんが中心になってコメディを繰り広げる等の癒し要素が多かったと思います。

ですが、ギャグを徹底的に語るのは野暮ですよね。
いつも以上に"感情移入爆発"な記事になってる事を把握しつつ、最後まで読んで頂けると嬉しい。よろしく!!

「パッションアイランド」

絵コンテ:誌村宏明
演出:いまむら
総作画監督:斎藤敦史,佐野恵一
作画監督:徳田賢朗,日向正樹
料理作画監督:岡戸智凱

最初は悩んだ表情で"鏡"に映る千砂都ちゃん。
ダンス大会の代表選手になってほしいという喜ばしい話を持ちかけられているのに、あんまり嬉しくないように見えるのが不穏な雰囲気を醸し出していますね。

アニメの中において"鏡"を使う場合っていうのは、「本当の自分って何だろう」といった自問自答的な悩みを表現している時が多い気がします。曖昧ですけどね。

「スクールアイドルを素直に目指せない」のに、「スクールアイドルに興味がある」と一種の矛盾を抱えつつ協力している千砂都ちゃんを象徴する幕開けでした。

さてさて、切り替わってコメディパート。
可可ちゃんが倒れていく様子を無駄に"トリプルアクション的にスローで撮る"なんて贅沢でジワジワと笑っちゃいましたほんとに。

誌村さんは「ラブライブ!」で"宇宙No.1アイドル(矢澤にこ大活躍回)"であったり、「ラブライブ! サンシャイン!!」では"犬を拾う。(梨子ちゃん,ヨハネの暴走回)"の絵コンテを担当しているだけあって、1~4話までと比べて雰囲気が明るいギャグ回の魅力を存分に発揮してくれている。

でも、今回は千砂都ちゃんの葛藤を蓄積したい。
何となく「千砂都ちゃん遠くね…??」って気づいた方もいるのではないでしょうか、"Liella!"メンバーの3人より奥側に配置されている気がするんですよね。

(3枚目)は千砂都ちゃんが玄関付近に立っているせいもありますが、結果的に"サニパ"の2人に映っているキャラクターって"千砂都ちゃん以外"になっている。

"サニパ"はスクールアイドルとして出演のお願いをしているわけなので、"スクールアイドルじゃない(=千砂都ちゃん)"に話をする必要はないような関係性を表現しているのが何とも言えない構図。早く加入してほしい。

まだまだ止まりません。
(上側2枚)は真ん中にかのんちゃんを配置して、"左側に千砂都ちゃんだけ"が座っている状態です。

全てにおいて"かのんちゃんを軸にして千砂都ちゃんだけが左側にいる"ようになっているんですよね。
右側(=スクールアイドル)で、"左側(=スクールアイドルじゃない)"という解釈ができるんじゃないかなって。

こういう印象を持つと、画面構成において3人が大体の面積を占領することによって"千砂都ちゃんのスペースが少ない(=葛藤に詰められている)"ようなイメージまで抱いてしまうのが憎いフィルムになってる気がします。

加えて、この画像の中だけでも可可ちゃん,すみれちゃんは表情,芝居が豊かなことに対して、千砂都ちゃんは限られた表情しか浮かべていないなんて…どこまで彼女を追い詰める気なのか。蕩が救い出したいくらいです。

最終的には"サニパ"の悠奈ちゃんが"左側(=千砂都ちゃん)"を埋めてしまうことで画面から消える。かのんちゃんと悠奈ちゃんは素敵な笑顔を浮かべているのに、きっと浮かない表情なんだろうなって想像しちゃう。

また、(2枚目)で可可ちゃんが背負ってた"額縁(=サニパ,スクールアイドル)"で画面に映らなくしてしまう徹底的な芝居も含めて確実に視聴者に対しても葛藤,不満,を蓄積しているので、次回の爆発力が煽られる。

幼馴染回は"詰めるだけ詰めた方がいい"って戦国武将も言ってたくらいなので、ここまで詰めたら後は爆発させるだけって気持ちを着々と建築しているスタッフ陣には頭がいくらあっても上げることができません!!

"横断禁止の標識"。虹ヶ咲の系譜も感じますね。
道路を挟んで向こう側(=スクールアイドル)に"サニパ"が立っているのに対して、千砂都ちゃんは"こっち側(=スクールアイドルじゃない)"に立っている。

さらに"横断禁止"なので、この段階では向こう側(=スクールアイドル)に歩き出すことを禁止されてしまう。

「今回は癒し要素が多くて助かる」とか軽い気持ちで観てたんですけど、全然落ち着いてる場合じゃないことに気づいてしまってから胸が苦しいです。ギュッてなる。

どこか自分達で動いてる感じがしないんだ。
特に"ダンス"はね。
なぜあんなに上手なのに力強さを感じないんだろう。

今はダンスに関してあなたを信頼して、頼っている。
でもそれでは、
いつまで経っても"自分達で動く力強さ"は生まれない。

君がもしメンバーだったら、
グループとして脅威だったけどね。

作品において1人だけが脅威になってしまっているという描き方は、"頼り続けてはいけない"というメッセージ性や展開を含むことが多いと思います。

ただ『ラブライブ! シリーズ』は違うんですよね。
何となく台詞的には千砂都ちゃんが関わらない方がいい印象を抱きますが、彼女がメンバーだったら脅威の存在になるという"前向きな存在"としての描写。

今の"Liella!"は不完全です。
でも彼女はメンバーから圧倒的な信頼を獲得して,何度も「加入してほしい」と心から前向きに思われている。
"サニパ"からも「君がいたら脅威だった」と手強い印象を抱かれていて、むしろ入ってほしい意欲すら感じる。
"私達"も「早く加入してほしい」って心から願っている。

全員が千砂都ちゃんを"スクールアイドルとして,Liella!メンバーとして"踊っていることを願っている、誰もが彼女のことを必要としているのが『ラブライブ!』の形。

千砂都ちゃんがいるから成長しないのではなく、千砂都ちゃんが"素直に真っ直ぐな気持ちで正式に加入する"ことが"Liella!の成長に繋がる"って優しい世界の解釈を提示してくれている気がして涙腺が大ピンチ姫でした。

かのんちゃんは千砂都ちゃんに送る歌の"作詞"に悩んでいるのが印象的でしたが、ここで可可ちゃん,すみれちゃんの寄り添う気持ちは"同じ"っていうのもいいです。

ただ単に2人が同じように歩み寄るっていうだけでは飽きてしまいそうなところを、"寝ている→かのんちゃんがいないことに気づく"までは一緒にして、その後に"右側からすみれちゃん,左側から可可ちゃん"が近づいていくのが素敵でした。こうゆうの好きなんですよね。

単純な運びの描き方に工夫を加えるだけで、映像に面白さが増えて自然と興味が湧いて惹きつけられる。
あと"かのんちゃんを想う気持ちは同じ"だけど、近づいていく方向が違うことから"作詞に悩む姿への歩み寄り方は違う"という個性を表現しているかもって。

『氷菓』の記事でも書きましたが、辿り着くまでの方法等は違うけれども、かのんちゃんを助ける,千砂都ちゃんを加入させるといった"目的は同じ"を連想させるようなシークエンスを何気なく組み込むのが大好きでした。

さてさて、3人は"同じように空を見ている"。
もうこの時点で彼女たちが目指す"ゴール"は一緒なんじゃないかなって、後はもう千砂都ちゃんの抱えてるモノを"楽曲で解放する"だけなんじゃないかなって。

こっち側は準備万端の未来を掴みそうです。
コメディ感を出しつつも、こうやって6話で様々な感情が衝突して綺麗な結末に辿り着くまでの材料を掻き集めていて"意味のあるつなぎ回"だったと思います。

私、かのんちゃんの出来ないことを出来るようになる。
かのんちゃんの"歌"みたいに。
大好きで夢中になれるもの。私も持てるように頑張る。

ここが最大の重要転換ポイントになってしまった。
"クーカー"がライブした場所
で、幼い頃の千砂都ちゃんは宣言してたなんて伏線の張り方はエグいです。

現状で"かのんちゃんのできないこと(=ダンス)"であったり、かのんちゃんにとっての"歌"は千砂都ちゃんにとっての"ダンス"なんだろうなって台詞が辛い。

彼女はこの言葉を幼い頃から胸に刻み続けて、音楽科に入学して,代表選手になるくらいの実力を手に入れるほどに努力してきたんだろうなって"背景"を一瞬にして見せてしまう圧倒的な演出,脚本にただただ脱帽。

だから3話で"この表情"を見せていた。
約束したのに、宣言したことを達成するくらい努力は惜しまずに人生を歩み続けてきたっていうのに。

「私が隣にいない」

"かのんちゃんができないこと(=ダンス)"を新人賞が貰えるくらい成長させるだけになってしまった。
本当は"かのんちゃんが大好きなこと(=歌)"で観客をグッと掴むなら、"ダンス"というスクールアイドルにとって切っても切り離せない要素は"千砂都ちゃんが担う"ことで築い上げることができる素晴らしいパフォーマンスの形もあるっていうのに、叶っていない現実。

正直ボロボロに泣いてしまいましたね。
千砂都ちゃん推しとして「解釈を深めたい,もっと知ってみたい」と思うほどに、彼女が抱えてる行き場のない目の前の事実に涙が止まらなくなってしまいました。

今のLiella!が新人賞を獲得して,サニパに認められている大きな理由には"ちーちゃんの努力"があるんですよね。

お手伝いしてくれる友達じゃなくて、「Liella!の振り付け師の存在は圧倒的でダンスパフォーマンスは桁違い」とキャラクター,観客のお互いが素直な気持ちで届けられるような存在になることを心から願ってます。

皆が千砂都ちゃんを求めている。
彼女だって「スクールアイドルに興味がある」と言っているわけで、「かのんちゃんと一緒に輝きたい」と思っていることは間違いないと思うんですよね。

最後の「退学届」みたいなフックも含めて、どこまで追い詰めるんだろうって感情移入が止まらない回になってしまいました。制服的なアレで普通科に転科するのかも。

でもここまで詰められた彼女が加入して、くっっっそ最っっっっっっ高の笑顔でパフォーマンスしてくれる未来が待っているなら全然大丈夫です。次回が楽しみです。

個人的な感想

完全な推しポイント。大満点大会開催です。
かのんちゃんが饒舌になって千砂都ちゃんを褒めている時にハチャメチャ喜んでるの可愛いがすぎる、この2人の関係性が最高すぎて感謝の気持ちでいっぱいです。

今回は「可可ちゃん,すみれちゃんのコンビがギャグ連発してて面白いわ」って思ってたのに、いつの間にか「千砂都ちゃん…千砂都ちゃん頑張って…!」って推しに対する感情に飲まれてしまう記事になりました。

ちーちゃんが推しで決定です。
文章的に漢字がほしいので"千砂都ちゃん"って書いてるんですけど、普通に"ちーちゃん"って言ってます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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では、次回は『ラブライブ! スーパースター!!』6話の記事でお会いしましょう。まんまるー!!🦉

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