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『ラブライブ! スーパースター!!』10話を語る。

うぃっすうぃっすうぃっす、蕩です。銀河ー!!!🪐
前回はグループ名が「Liella!」に決まるまでをコミカルな雰囲気満載で描く楽しい回になってましたね、個人的には配信の長回しパートが面白くてお気に入りです。

今回もサブタイトル的には同じ匂いを放っている気がしてたのですが、蓋を開けてみたら「驚愕の平安名すみれ回」だった時には腰抜けたというか、全然予想もしないド直球な展開が待っていてグッときました。

いつも通り自分の解釈全開で語るような記事になっていると思うので、最後まで読んで頂けたら嬉しいが蒸発して汗になります。よろしくお願いします。
あなたのハートにずっきゅんばっきゅん!!

「チェケラッ!!」

絵コンテ:森田宏幸
演出:居村健治
総作画監督:斎藤敦史,佐野恵一,冨岡 寛
作画監督:石井久美,いとうまりこ,粕川みゆき,菊川孝司
              佐藤誠之,鄧佳湄,藤井智之,吉田雄一
絵コンテ・ダンスパート演出:京極尚彦
ダンスパート作画監督:藤井智之
作画監督補佐:齊田博之,三沢聖矢

"4話のすみれちゃん回と絵コンテ演出の布陣が同じ"っていう時点で激アツですよね、統一したからこそ"平安名すみれ"の魅力が最大限に引き出された気がします。

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またお前か。皆勤賞。鉄人のメガネ姉貴。高森奈津美。
またまた、サブタイトル演出が面白いですよね。
ここまでシリーズが繋いできた歴史が良くも悪くも参加者を莫大な数にしてしまい、まさかの"じゃんけん"で数を絞ろうとする案が採用されそうだったのは大惨事。

さすがに"じゃんけん"は可哀想ということで、共通して与えられた課題の「ラップ」をどうやってモノにして予選を通過するかに焦点を当てようとする幕開け。

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メンバー全員が恐ろしいほどに下手くそ(?)なラップを披露していく中で、飄々と韻を踏んでラップ調の自己紹介をする女の子こそ"平安名すみれ"でした。

やっぱりショービジネスの世界で幼い頃からまあまあ生き延びていたり、まあまあ目立ちそうで目立たないポジションに立ち続けている理由がわかるというか、何を任せても"ある程度はできる(=ある程度しかできない)"が強調される瞬間だったのではないでしょうか。

ただラップスキルが戦力にならないメンバーしか存在しないこともあり、すみれちゃんが人生初の"センター(=主役)"に抜擢されるのは彼女自身も視聴者も「え!?」って驚いちゃったような気がしますね。

ここまで、すみれちゃんは扱いがやや不遇だったこともあって最高の提案のように思えますが、かのんちゃんと同じように"今まで(=選ばれない人生)"が身体に染みついてしまっているせいで、"自信がない"からセンターになる現実に対して逃げようとするのが印象的でした。

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一方で、クゥクゥちゃんが「何故すみれちゃんを蔑ろにするのか」という点に関しては今まで疑問に思うことも結構ありましたが、わざわざ中国から"スクールアイドルとして輝く"と固い決意を賭けて日本に来たのに、4話の時点で"スクールアイドル(=素人)"と馬鹿にされたら強く反発的な態度,イメージを持っちゃうのも納得です。

すみれちゃんはアニメの中で"努力している,自分が最も輝きたい"といった、自身を磨くような描写がほとんどされていないことも展開的に痛かった気がしますね。

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でも、すみれちゃんは努力してるんですよね。
2話は"同じ構図"を何度も使用することで努力している姿に説得力を味付けしていましたが、今回は短時間で平安名すみれの熱量を描き切るために"似た構図"かつ"夕方→夜"を用いることで、「日が暮れても同じような練習を続けているなんてすごいな…!!」って胸を打たれる。

発声練習,ランニング等の意思が弱い人間が続けられるはずもないメニューを、彼女はショービジネスの世界から抜け出して"スクールアイドルの世界"に入った今も続けているということは、やっぱり「スクールアイドルの世界でも輝いてみたい」って気持ちがある裏付けの助走段階として、十分な魅せ方になっていたと思います。

この努力の中にクゥクゥちゃんは"平安名すみれが持ってる魅力"に気づいたんだろうなって。グループの中では不遇な扱いを受けつつも本当は彼女のポテンシャルに気づいてしまったからこそ、スクールアイドルとして輝く可能性を見出してしまったからこそ、この瞬間は非常に大きな出会いと呼べるものだった気がしますね。

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だからこそ、この"表情芝居"が突き刺さる。
クゥクゥちゃんにとって「グソクムシ」としか思えなかったはずなのに、周りのみんなに言われて練習を覗き見したら"センターに相応しくなろうと足掻く姿"が鮮明に焼きついて認めざるを得なくなったんだろうなあ。

今まで当たりの強い態度で認めない姿勢を貫いてしまっていたから素直になれない、でも"平安名すみれがセンターとして輝く姿"を自分ができる最大限に引き出してあげようと、きっと徹夜とかして衣装作りに励んだんだろうなって考えたら素敵な関係すぎて震えてくる。

認めたら、最後まで認め続けて背中を押す。
この時点でクゥクゥちゃんは、何が起こっても彼女をセンターにするべきという意見が固くなったと思います。

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でも学校の皆は「かのんちゃんの方がいい…恋ちゃんの方がいい…」の意見が多く、その理由としてすみれちゃんは"秀でてるモノがない"という結論が出る。

これは"すみれちゃん自身のせい"と言うのはやや語弊がありますが、ずっと選ばれない人生を送ってきたことで染みついてしまった"臆病な度胸"が彼女の素晴らしいところを届ける弊害になっていたんじゃないかなって。

どこか"臆病"だから最大限に魅力を届けることができないうえに、取り繕うための不必要な"度胸"のせいで周りと壁を作るよう距離感が生まれて、評価が余計に遠くなってしまう悪循環に陥っていたような気がします。

当たり前の話ですが、こうやって"選ばれない人生"を歩み続けてきた子が今回も「すみれちゃんじゃない子をセンターにすべき」なんて言われてたら自信の喪失なんて計り知れないですし、また建前として「私のセンターは決勝までとっておく」なんて不必要な"度胸,見栄"が素直な気持ちの邪魔をして、また彼女はひとりぼっち。

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私が可哀想だから?
頑張ってるのにいつもセンターになれないから?
それ以外に何があるって言うのよ!!!
別に同情なんかでセンターになったって嬉しくない。

勝たなきゃいけないんでしょ!!!!?
あんた…絶対勝たなきゃいけないんでしょ…?

クゥクゥちゃんがラブライブで結果を残せなかったら国に帰るという展開は衝撃的でした、それを知ってしまったすみれちゃんの感情はもう滅茶苦茶ですよね。

「可哀想だから」なんて同情でセンターを譲ってもらった的な考え方にしかならないじゃないですか。今まで一度だって選ばれた経験をしてない人間が急に"抜擢"されたら意味がわからなくなっちゃって、どんどん理想と現実の違いを知るだけの日々に「どうせ同情なんでしょ」って文句を言いたくなるのなんて当たり前なんですよ。

でも本音を語ってて。クゥクゥちゃんを想ってて。
さっきまで「決勝がセンターに相応しい」なんて心にもない言葉で取り繕ってたのに、生徒の評判に加えてクゥクゥちゃんが求められてる結果といった"理想"を叶える自信がないからこそ、輝きたいと願う反面で自分が華やかな場所に向いてないと思うからこそ、"現実"を叫ぶ。

自己肯定が難しい人間にはありえないくらい突き刺さる台詞だったと思いました、もう自己肯定ゲロ低い身からすると「本当にそう…褒め言葉とか全部が建前に聞こえちゃうのわかる…」って共感の嵐で辛くなりましたね。

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同情なんかじゃありません!!
クゥクゥは同情なんかで衣装を作ったりはしません!!

やっぱり「クゥクゥ×すみれ」になった意味って1番はここにあるのかもしれないなって思いましたよね。

かのんちゃん,千砂都ちゃん,恋ちゃんは相手の気持ちを丁寧に考えて行動するから何を言っても"同情"に聞こえてしまう可能性がある、でもクゥクゥちゃんは1話から自分が信じたモノを握り締めて,スクールアイドルを馬鹿にしたすみれちゃんにも歯向かい続けて、強引ではあるものの"同情"が行動の中に含まれない唯一のキャラ。

だから「同情なんでしょ?」と卑屈になってるすみれちゃんを否定できるのは、否定して彼女の心に「同情なんかじゃない!!」を届けることができるのはクゥクゥちゃんだけなんだろうなって。心底思う瞬間に立ち会いました。

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さてさて、魅せ場のティアラ。風で飛ぶ密度とは。
すみれちゃんがAパートの練習時に「私がセンター!!」と自分を鼓舞している場面で"過去回想"が流れているのですが、その時に"選ばれなかった自分""ティアラをつけて選ばれた女の子"が映っているんですよね。

この直後にすみれちゃんは"ジャンプ(=センターになろうとする気持ち,掴み取る気持ち)"していて、でもこの瞬間は"何も掴めないまま(=ティアラに手が届かなかったまま)"地面に着地していることになります。

ただクゥクゥちゃんに渡された"ティアラ"が風に飛ばされてしまった時、すみれちゃんはまた同じように走り続けて"ジャンプ"することで、今回はしっかり"ティアラを掴んで"着地する対比になっていたのが素敵でした。

このままクゥクゥちゃんにティアラを渡されるような結果だったら「譲ってもらった」って意味合いになってしまうところを、飛ばされたティアラを"自分"が追いかけて掴み取ることで「センターを"自分の力"で掴み取った」って意味合いに変わり、同情を"自分"で覆してみせたと成長を感じられる展開になっているのが最高です。

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…私を誰だと思ってるの?

まさか…ここで1話の台詞を回収するなんて。
1話では「私を誰だと思ってるの!!?」と強い口調で突き飛ばすように言っていましたが、今回は特にクゥクゥちゃんを含めたメンバーと正面から衝突して絆を深めた先だったので"優しい口調"になってるのがいいですよね。

今までは「私を誰だと思ってるの!!?」「ショービジネス」といった台詞たちは"見栄,虚勢"を張るためのモノになっていたことに対して、今回の「私を誰だと思ってるの?」「私を知らないの?ちゃんと目に焼きつけなさい?」といった"自信,オーラ"に満ち溢れたモノになっていたり。

だからこそ直後に始まるライブが,ついに掴んだセンターで始まるライブが一層輝きますし、とても艶っぽくセクシーな楽曲が組み合わさることで「ちゃんと目に焼きつけなさい?」的なニュアンスの自信を効果的に印象づけることができたんじゃないかなって思います。

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ライブは相変わらずお気に入りどどんどんどどん。
完璧な試合運びでライブ!!ノンフィクション!!えっち!!
今回は"表情芝居"がシリーズ屈指…いやアニメ作品としても"つよつよ"な表情が連発されて心臓耐えられない。

かのんちゃんが不慣れな感じもまたいいですが、これはどう考えても"嵐千砂都の妖艶っぷり"が漏れ出ちゃってる感じがたまりませんよね。活発でかわいい系のキャラがたまに魅せる"セクシー,妖艶"が大好きです、完全に優勝してると言っても過言じゃない気がします。

クゥクゥちゃんは"まどろみ"を感じる表情で好き。
恋ちゃんの表情は妖艶というより、やっぱりどこか端正で整った顔立ちなので"男性的な色気"であったり、すみれちゃんが姫と考えたら"王子様"といったミュージカルの男役を連想させるイケメンっぷりに卒倒です。

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本日の主役。完全に"センターの顔"してる。
何か色々と「個性が薄い」とか言われてましたけど、こんな表情をする人間が端っこにいるなんて想像もできないレベルに達してしまった気がします。無敵級です。

明らかに"セクシーな表情"が目立つのに画面の端に置いてしまうのが粋と言いますか、この表情があるからこそ画面中央を占める"手の指先"にまで"色っぽさ"を感じるようなパフォーマンスをした平安名すみれ最強!!

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今回のEDが1番好きだったかもしれません。
「諦めない 決めたから」をすみれちゃんが歌うことに全ての意味が込められていたと思いますし、やっぱりクゥクゥちゃんとすみれちゃんの"2人"「未来は風のように」を紡ぐ理由がここにあったと改めて突き刺さりました。

またこのEDのカットがしみじみチョコ渡る染み。
物語はクゥクゥちゃんの熱量に対してすみれちゃんがボルテージを上げていきましたが、EDは"すみれちゃんがクゥクゥちゃんに「先行くわね?」と言っている"ように走りつつも"後ろを見て確認する"といった関係性が育まれているのがあまりにも尊くてウルウルしました。

5話で"すみれちゃん→クゥクゥちゃん"が見せた穏やかな表情はやっぱり「しょうがないヤツね」みたいなニュアンスを感じるのですが、この5話の表情の意味が10話の内容とEDアニメーションで理解できた気がしますね。

とっても素敵な10話でした。
「すみれちゃんのセンターが欲しい」と言い続けてきた身としては、ここまでスポットを当てるどころか挑戦したこともないような妖艶な楽曲を堂々とパフォーマンスしたことに感動してしまう。来週も楽しみです。

個人的な感想

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恋ちゃんが思った以上にアホすぎて(笑)
この子は真剣なんですよね…真剣の塊だからこそ意味不明な方向に走り続けてるの可愛いが渋滞してる。

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う〜ん、可愛い。
もうラップなんて気にせずに踊っちゃうのがちーちゃんらしい。ヒップホップダンス的なことをしたかったのかよくわかりませんが、可愛いからおっけいです。

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この振り付け好きなんですよね。
すみれちゃん(=姫)の動作に合わせて、メンバー(=家来)が同じように動いて主役を立てるような印象を抱く感じがコンセプトと言うか"楽曲の雰囲気"にピッタリ。

CGの技術も半端ない。
違和感ないどころか滑らかすぎて「CGがどうの」「やっぱり手書きがどうの」みたいな論争を起こす気が全く湧かないっていう、ここまで魅せられてしまったら推すしかないだろって思ってます。めさめさちょろい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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では、次回は『ラブライブ! スーパースター!!』11話の記事でお会いしましょう。銀河ー!!!🪐

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