宗教二世・それでも神が欲しかった

その2  サイババは神??

結婚という人生の一番大事な選択で、少し厳しい道を選んでしまった。暴力を与える人を相手として選んでしまった。判断を誤った理由は分かっている。8歳で父を亡くしてファザコンだったこと。(相手は26歳も年上)人を見る目が無かったこと。(若い娘の多くはそうだ。若く、経験値不足なのだから)冷静に判断してアドバイスしてくれる親がいなかったことだ。(母とは宗教の強制から対立していて、安心して相談できるような関係ではなかった)

宗教嫌いの神様好きの私は、夫の暴力から解放されたい一心だった。サイババの信者と言うわけではなかったが、創価学会トラウマから仏教的なものは煙たくて、それでも印度ヒンズーの聖者なら、何か解放への道を説いてくれるかも知れないと、藁をもすがる思いで渡印したのだった。

きっかけは、当時アメリカに住んでいたサイババ帰依者の旧友(日本人)からの情報だった。彼はニューヨークでのサイババ集会の様子を聞かせてくれた。ある女性が集会からの帰り道、強盗に襲われたと。彼女は現金やクレジットカード等すべてを差し出した。しかしその中にあったサイババの写真だけは返してほしいと懇願した。強盗は写真など何の興味もなく、それを投げ捨てて、彼女の前から立ち去った。その瞬間、彼女の抱えていたっ病気がすべて治ったのだと。強盗が盗んだのは、モノ・カネだけではなかったのだ。彼女が背負っていた病気と言う負のカルマをも盗んでいったのだと言う話はとても印象的だった。そんなことが本当にあるのだろうか。もしサイババが本物ならば、私も助けてもらえるだろうか。インドに行きたいと思った。

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