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【外から見た日本】ものさし

2024年4月1日からドイツでは、マリファナの使用と所持が合法になったのですが(コカインなどの他のドラッグについては認められていません)、これは、マリファナ売買という大きな市場における犯罪を防ぐ為だと政府は説明しています。

ドイツに住んでいる日本人の皆さんが、日本的哲学目線でこの事について記事にしていますが、それはドイツの現状や政府の目的とはかけ離れた話になってしまっています。

日本には日本の視点と目線があり、言い換えるなら、日本には日本のものさしがあります。それは、他の国々ではまた、違う物差しがあります。

私の感覚では、日本人の持つものさしは、個がなく、皆が同じ距離感のものさしを持っています。
しかし、例えば、私の住むドイツでは、個人個人違うものさしを当たり前のように持っています。だから。例えば、誰かの3cmは、他の人の7cmだったりしますが、そこを、「君のものさしは間違っている!」とは言えません。
日本の場合、3cmだというと、皆が同じ3cmの感覚を持っていると思いますので、他の人が3cmより長めや短めだったりすると、「君のは間違っている」と言えてしまいます。

だから、例えばドイツで起こっている政(まつりごと)を、日本のものさしで計って、合っているいるだの、間違っているだの、おかしいだの…また精神哲学的な考え方を日本国内に住む日本人に伝えるのは、結局は、日本に日本の内側から見た情報を伝えているだけと思います。

また、別記事で書きますが、日本国内でのキリスト教(カトリック)というのは、西洋におけるそれとは違います。
日本は、シントと仏教が主流なので、どうしても哲学的な事をキリスト教にも求めているようですが、西洋においては、キリスト教は政の一部です。
思想や哲学、感情とは切り離されています。
(ドイツでは仏教は宗教でなく、精神哲学です)

あと、日本の皆さんの「海外」という言葉も、少し誤解を招きそうです。
多くの人は、海外という言葉を欧米諸国に使っているようですが…それは「海外」の定義ではありません。

話は長くなりましたが、日本のものさしのまま海外に住んでいる人たちのレポートを読んで、「やっぱり海外ってそうなのね」というのは、結局、日本国内で他の国のイメージを話し合っているのとあまり違いがなく、誤解がありすぎます。
しかし、「私は海外に住んでいる!」と打ち出してくるので、日本に住む皆さんは、その人たちの感情的で個人的な意見を、まるでその国ではそうなのかと受け止めてしまいます。
これは、本当に、意味のない事です。

こう書くと、辛辣に聞こえるかも知れませんし、他の人たちのことを批判しているように聞こえるかも知れませんが、私の言いたいことはそこではなく、

     他の国にはその国のものさしが存在しているのだ

ということを、日本国内に住む皆さんが念頭に置いてくださったら、それだけで、日本国内に住んでいても、世界に目を開くことが出来ると思います。



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