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映画 「秘密」

数多ある映像を
名作と呼ぶ人がいて
そう思わせる何かがあって
共感したげな意識があって
 
釈然としない戸惑いを探しあぐね
漠然とした余白を持て余し
何となく
名作の「余韻」と言葉に換えた
 
まだ観ぬ映画の主人公を
主演俳優が
「罪悪感の塊」と語る
 
その在り方は
どう佇み
どう揺らぎ
そうして
解(ほど)けることはあるのだろうか
 
主人公は
ヒーローでなく
聖者でなく
語り継がれる勇者でもなく
始まりがあって
時間を費やし
何がどう在り
どんな形で在りたいのだろう
 
「名作」に
そう共感しきれぬままの
なんとはなしに遣り過ごし
冷たくなった腐葉土に
主演俳優の一言が
腑に堕ちた
 
観てみたくなった
映画「秘密」

イム・キョンホ監督/ソ・ジュンボム監督
「秘密」2023年
「The Hollywood Reporter Japan」20240510
第2回横浜国際映画祭「秘密」インタビュー


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