東風

嗜好:あられ

東風

嗜好:あられ

記事一覧

短歌 不条理

深海も成層圏もサバンナも 不条理が世界を支配する

東風
20時間前
1

短歌 夜半の静寂

重さ量れぬ風に 散り散りの雪に 凍(いて)れる夜半の静寂

東風
1日前
3

短歌 永い一瞬

意識覚め 目の当たりなる風景に 夢を見ていた永い一瞬

東風
2日前
3

短歌 季(とき)を聴く

季(とき)を聴く 逐(お)われることも住むことも 神の御許も  仏の会座も

東風
3日前
1

短歌 十六夜

胸グラリ 揺り戻し  呼吸(いき)浅くして  雨の音(ね) いつか消ゆ十六夜

東風
4日前
3

短歌 祈る

世を駆ける星が消えて逝く前に あなたを祈る私を  祈る

東風
5日前
3

映画

数多ある映像を 名作と呼ぶ人がいて そう思わせる何かがあって 共感したげな意識があって 釈然としない戸惑いを探しあぐね 漠然とした余白を持て余し 何となく 名作の「…

東風
6日前
2

短歌 放電

携帯が掌の上放電し 意識の波に 解き放たれる

東風
7日前
4

短歌 屠殺場

屠殺場の匂いを知らぬ世間にて 君説く倫(みち)の価値説く世間

東風
8日前
6

短歌 君にさよなら

「いま何て言ったの」と 聞き返す価値 抱(いだ)く間も無し 君とさよなら

東風
9日前
2

短歌 ミミズクの声

陽を巡り 月の影など見留む頃  ミミズクの声 今日を凌駕す

東風
10日前
4

短歌 御霊(みたま)

奉り納める舞いの一振りの 重なる軌跡 集える御霊(みたま)

東風
11日前
7

短歌 恒等式

思考から あふれる言葉並べても 恒等式になり得ぬ徒労

東風
12日前
4

短歌 共依存

共依存 ガラスの中で 揺れている灯りで揺れる 影でしかなく

東風
13日前
5

短歌 朝

視界には無き音のみが重なりて 流るる川の中と知る朝

東風
2週間前
4

手紙

手紙があなたに届くまで 七日を要すと告げられた あなたは封を開けるだろうか それから便箋を展くだろうか 列ねた言葉に 思う何かはあるのだろうか 返事を書こうと思うだ…

東風
2週間前
5
映画

映画

数多ある映像を
名作と呼ぶ人がいて
そう思わせる何かがあって
共感したげな意識があって

釈然としない戸惑いを探しあぐね
漠然とした余白を持て余し
何となく
名作の「余韻」と言葉に換えた

まだ観ぬ映画の主人公を
主演俳優が
「罪悪感の塊」と語る

その在り方は
どう佇み
どう揺らぎ
そうして
解(ほど)けることはあるのだろうか

主人公は
ヒーローでなく
聖者でもなく
どんな始まりがあっ

もっとみる
手紙

手紙

手紙があなたに届くまで
七日を要すと告げられた

あなたは封を開けるだろうか
それから便箋を展くだろうか
列ねた言葉に
思う何かはあるのだろうか
返事を書こうと思うだろうか

あなたへ手紙が届くことを
私は
時々
忘れていたい