思考から あふれる言葉並べても 恒等式になり得ぬ徒労
共依存 ガラスの中で 揺れている灯りで揺れる 影でしかなく
視界には無き音のみが重なりて 流るる川の中と知る朝
手紙があなたに届くまで 七日を要すと告げられた あなたは封を開けるだろうか それから便箋を展くだろうか 列ねた言葉に 思う何かはあるのだろうか 返事を書こうと思うだろうか あなたへ手紙が届くことを 私は 時々 忘れていたい
半宵(はんしょう)に鏤(ちりば)む 星の来し方の瞳に 残る何があろうか
手につかず 何もしないでいる不安 くもり 漢字を忘れた不安
まぁいいか 命あるならあるままで 明日逝くなら 明日逝くのか
踏み入りて 往き留まる塚振り返り 厚き雲見る また往き留まり
発色の白き点にて限りなし 重なる灰の底 相容れず
紺碧(あお)滲む竹の齢の染み出でて 花のあとさき 刹那散り消ゆ
生き様を死に様といい 様々に時間(とき)の在り様 見たい思惑
聖書にて 神の言葉を辿りつつ 何を求めて 神に求めて
彼の岸に繋がる糸と 思いはせ 蜃気楼にもなれぬ たそがれ
おみくじに 「待ち人来たる」告げられて 私に誰がやって来るのか
群(むれ)成して往く 雨雲の遠のきて 差す陽に 白き霧の昇天
どう考えても 埋まらない時空 どこから見ても 二度と見たくない 正気に戻るたび かなしいし