愛知室内オーケストラ 第61回定期演奏会

日時:2023年8月23日(日) 三井住友海上しらかわホール
会場:18:00
開演:18:45
終演:20:30

・演奏:愛知室内オーケストラ
・指揮:原田慶太楼
・チェロ:遠藤真理

【ロビーコンサート】
・A Minute of News(E.ノヴォトニー)
 打楽器:安江佐和子

【曲目】
・アンデスのエレジー(G.L.フランク)※日本初演

・空想追体験(上田素生)※世界初演

・Symphonic Drive(平川加恵)※舞台初演

—休憩15分—

・ダンソン第4番<室内オーケストラ版>(A.マルケス)※日本初演

・チェロ協奏曲第1番(D.ミヨー)

~アンコール~

・Relving for Imagineeringers(上田素生)※世界初演
 
チェロ:遠藤真理
 ヴァイオリン:大森潤子
 ピアノ:梅田朋子

 愛知室内オーケストラの定期演奏会に行ってきました。しらかわホールに入るのも、AEOの演奏を拝聴するのも初です。しらかわホールは来年閉館してしまうのが残念ですね・・。
 開演前に、ロビーコンサートで打楽器奏者の安江さんが2分30秒ほどの小品を演奏して下さいました。スネアドラム独奏の作品ですが、スティックを持ち換えたり、手でスネアドラム叩いたりり、最後は近くにあったホワイトボードをスティックで叩いたりと楽しい作品でした。
 9/2(土)に同じくしらかわホールで安田さんのリサイタルがありますので、興味ありましたら足を運んでみては如何でしょうか。


 さて、本日のプログラムはミヨーの作品を除いて、日本初演、世界初演、舞台初演とまさしく初演尽くしのプログラミングです。
 オープニングのアンデスのエレジーは異国情緒が香る美しい作品でした。中間部のフルートのソロに恍惚となりました。
 次に世界初演の上田さんの作品は、21の変奏からなるパッサカリアで6分ほどの作品。作風がメルヘンな雰囲気が漂いました。徐々に調性回帰していく様は夢から醒めるように感じました。
 前半最後の平川さんの作品は、ラジオ番組「現代の音楽」でNHK若手作曲家委嘱プロジェクトで放送初演された作品で、今回が舞台初演。ラジオでは平川さんは和声を重要視して作曲されていると仰っていました。序、第1部~第3部までが切れ目なく演奏され、最後はE音が一筋の光に向かっていくように熱量を帯びて包み込んでいく様は圧巻でした。やはり生演奏を拝聴すると見えないものが見えてきますね。

 後半のオープニングは原田慶太楼さんの得意作品である、ダンソン第4番。本公演のテーマである「このラテンを聴け!」を表した作品ですね。ドライブ感がありノリの良い作品でした。
 最後はミヨーのチェロ協奏曲第1番。ジャズやサンバの要素を取り入れた作風は陽気で底抜けた明るい作品で、拝聴していて楽しかったです。

 アンコールは上田素生さんの1分半ほどの新作。なんと、作曲して24時間も経過していない出来立てホヤホヤの作品です。美しい作品でした。

 拝聴したことない作品はやっぱり楽しい。今まで自分になかった引き出しが増えますし、新しい考えや発見が見つかるのは嬉しいですね。素晴らしい演奏をして下さったAEOと原田慶太楼さんに感謝です。

 来月もAEOの公演に足を運びます。こちらも楽しみです。


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