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神奈川県の教師です。 自治体の教育現場が子ども・教師・保護者・地域にとって少しでもいい…

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神奈川県の教師です。 自治体の教育現場が子ども・教師・保護者・地域にとって少しでもいい環境になるために活動しています。

最近の記事

会議より寄り合い

「働き方改革」という言葉がバズってから、コスパやタイパを最重要とする風潮がある。僕自身も無駄なことは無くした方がいいと思っているし、時短できることはした方が良いと思う。  しかし、この間「冒険研究所書店」の荻田さんに「会議と寄り合いの違い」の話を聞いたことが、今までの考えを見つめ直す機会になった。  会議は何かを決める話し合い。  寄り合いはお互いを知り合う話し合い。  ある村の寄り合いに参加した方の話。その村では、毎年祭りがあり、その役割分担のための寄り合いがあったそう

    • 自由進度学習とICTドリルをやってみて

       今年度の5年生で算数は、単元内自由進度学習に取り組んでいる。また、光文書院から出ているドリルプラネットと言うICTドリルもその中で活用している。3つの単元をこの2つで取り組んでみて気づいたことを記録してみる。  3単元を終えて、計画表で何をすればいいかわかっていない子が2名いる。1人は外国籍の方で日本語の問題で教科書が読めず進められない。もう1人の子はかなりの支援が必要で、教科書の読み方が理解できていない上に基礎的な計算の仕方もわかっていない。そのため1人で取り組むことが

      • トラブルの中に見える価値観

         給食の前の時間に起きたトラブルについて振り返る。  4時間目の図工から帰る時、担当の先生がみんなで並んで帰るように指示をしたらしい。しかし、多くの子供たちが並ばずにバラバラと帰ったそうだ。それに対して並ばなきゃいけないと思った2人の子が「なんで並ばなかったんだ」と1人の子を責める形になってしまって、そのやりとりの中でもめたらしい。  話を聞いていくと、バラバラと帰った子たちの中でほとんどの子たちは先生の指示を受け取れていたそうだ。しかし、前の人たちが並ばずに行ってしまったか

        • 変化の兆し?

           市教研の運営委員会に参加した。これは市の研究会の部長が集まり、本年度の研究会の進め方に関して検討し、方向性を決めていく場所だと僕は思っている。  しかし、現実はそうはなっていない。運営委員会で何をするかと言えば役員たちが伝える連絡事項を受け取るだけだ。また連絡してくることも、基本的には毎年何も変わらず改善されることはほぼ無い。  この状態に危機感を感じ、数年前に運営委員会でアプローチしてみたが、その時はうまくいかなかった。  改善していくことが起こらない原因は、物事の決定

        会議より寄り合い

          ICT活用推進教諭研修で…

          ICT活用推進教諭の研修会。 2時間ちかく話を聞き続けて、残りの20分でグループワーク。 この研修のあり方自体に、学校教育の悪しき習慣が詰まっているように感じた。教えるという事はカバーしなきゃいけない内容をとにかく伝えることという考え方。 もちろん伝えられたこと全てが無駄だったわけではない。僕がわかっていなかった部分がわかったあったし、勘違いしていたところも解決することもあった。しかしそれはもっと短く伝えることができるはず。せっかくICTの活用を推進している先生たちが集まって

          ICT活用推進教諭研修で…

          プールの外注

           プールの授業があった。今年度から、学校のプールを使わずに市営プールで授業が実施され始めた。うちの学校ではじめての事だったので、色々と見えない部分があったが、とりあえずは無事に行うことができてほっとしている。  終わってみれば、自分たちの学校でプールを行うより業務的な負担はかなりなくなった。まずプール担当がプールの水や薬品などを管理する必要がない。監視役の教員のパズルを組み合わせる必要もない。もちろん空き時間で教師が安全管理をする必要もない。さらに実施回数が大幅に減った。プー

          プールの外注

          教師の力量形成の仕組みとは?

          「先生の力量形成は志がある方のボランティアで成り立っている」 一緒に学んでいる方の言葉。 最近の僕の中でのハイライト。 確かに先生たちが成長できるかどうかというのは、出会いという運に任せられている気がする。 もちろん一定数はどんな環境でも成長できる人はいる。 しかし、それは全体の5%くらいの人。 後の95%の人の成長は誰かとの出会いによって支えられていると思う。 初任の時にたまたま尊敬できる先生に出会えるか。 学び合える仲間や環境に出会えるか。 この出会いという運任せに教師

          教師の力量形成の仕組みとは?

          不祥事防止ってどうやるんだ?

           教員の不祥事が後を絶たないらしい。特に神奈川県は。さらにうちの自治体はその中でも不祥事が多いと管理職から言われた。不祥事防止研修は毎年毎年夏休みに元管理職の方が来てお話をしていただける。さらに今年度は中堅者研修でも同じ不祥事防止についての講義があるそうだ。その事前の机上研修として、県から出ているスライドを見させてもらった。そのスライドには、最近の不祥事の件数や動向、さらには不祥事をした場合、どのような事態になるのか、脅しみたいなスライドがつらつらと並べられていた。  不祥事

          不祥事防止ってどうやるんだ?

          学校はどんな場所であればいいのか?

          暴れている子を力で止めた。教師、2人がかりで静止し、4人がかりで別の教室へと連れて行った。僕にとって久しぶりの出来事だった。 壁を思いっきり叩き、雑巾を教師に投げ付け、「なんで否定ばっかりするんだ!」と泣きながら叫んでいた… 彼のことは2年生の頃から知っている。クールダウンしているところで、少し会話をしたり、クラブ活動で関わったりと顔なじみの中ではある。今まで学校生活で困っているところも部分的に何とか見かけてきた。それと同時に彼と向き合う先生たちの姿も見てきた。  彼の姿

          学校はどんな場所であればいいのか?

          理解者がいてくれること

          「どうして、〇〇さんの良さがみんなわかってくれないんだろう?」 放課後に学年主任から突然こんなことを言われた。校内の他の先生から僕のやっていることに対して不安?不満?とにかくネガティブなことを言われたらしい。 原因を考えてみるといくつか思い浮かぶ。常に班の形で授業を行っていること。算数は単元な自由進路学習にしていること。校内でこれをしている人は僕1人だけだ。  僕としてはコロナ禍以前も取り組んでいたことだから、この2つに関しては取り立てて新しい挑戦ではない。ただ少数派だという

          理解者がいてくれること

          年度始めこそ、コミュニケーションの量!

           怒涛の1週間が終わった。今週から給食・掃除も始まり、本格的に学校がスタートした。しかし、自分の息子が熱を出してしまった。子育て世代あるあるの状況に見舞われ、学校に行けない日があり、自分のリズムがつくれずに苦労した。さらに、クラスのルーティンや学習のやり方、学年の先生とのやりとりも今までと変わることで、それに適応することがまだまだうまくできていない。年度始めのこのバタバタ感はいつになっても変わらないのだろうか。この環境に適応するというのは、やはり大人にも子供にもかなりストレス

          年度始めこそ、コミュニケーションの量!

          機能と祈り

           荻田さんとの第二回の打ち合わせを行った。今回は1年間の総合的な学習の時間の大きな見通しと1学期の具体的な計画を立てた。  今年度の総合的な学習のゴールは子供たち一人一人が自分の強みを理解し、表現すること。では、強みとは一体何なのか、その問いについて考えさせられる会議となった。  僕は子供たちに自分の強みとは自分のリーダーシップを理解し、育てていくことだと考えていた。ここでのリーダーシップとは前で引っ張ることではなく、他者に良い影響与えること。その指標として、玉川大学TAP

          機能と祈り

          価値感を伝え合い合意することの価値

           校内の全体会があり、今年度の研究の進め方を提案した。今年度は昨年度までの3年間を踏まえて「好奇心・探究心」と、言うキーワードをもとに〜「知りたい」「やってみたい」を大切に学び合う子どもたち〜と言うテーマを設定した。  全体会後、6年生から4月の後半は忙しくなるから、今からブロック研をやらないかと言う提案があり、時間もあったので、早速ブロックでの話し合いに臨んだ。 今年度のブロック研のスタートでは、テーマに迫るためのアプローチ方法を拡散するような話し合いをしようと思っていた

          価値感を伝え合い合意することの価値

          2024年度スタート!

           新クラスがスタートした。今年度は5年生。4年ぶりの高学年だ。今の学校に移動してからは初めての高学年。去年の1年生、一昨年の2年生もとっても楽しかったけれど、個人的には高学年の方が向いているのではないかと思っている。  最後に5年生を担任したのは教員になって2年目。もう9年前。その頃と比べてどのくらい自分が成長したのかと言うことも感じられる1年になると思っている。  昨日は始業式だった。校庭でクラス発表がされ手紙を渡したらその場で解散なので、子供たちと接した時間は5分程度。

          2024年度スタート!

          冒険家×総合的な学習の時間 kickoff

          今回、新たなチャレンジをする。 学校の外の人と一緒に授業を創る試みだ。 うちの学校の近くに一風変わった本屋がある。 その名も『冒険研究所書店』 店主の『荻田泰永』さんは無補給単独徒歩による南極点到達に成功した冒険家だ。 つまり、南極点まで歩いていったのだ。 え?どういうこと? 最初に聞いた時は全く理解ができなかった。 そんな事をした人がこんな近くにいることに。 荻田さんとは2年前、2年生の学習で駅前探検をしたときに出会った。 とても魅力的な方でもっと関わりたい! 絶対何か一

          冒険家×総合的な学習の時間 kickoff

          どうして教師になったのか?

          どうして教師になったのか? 今日はじっくりと学年で話す時間が取れたので、このことについて尋ねてみた。 2人語ってくれたことがとても興味深かった。 Aさんは、もともと美容部員になりたかったと言う話をしてくれた。 自分が学生の時に出会った方の影響で。 その方との出会いをとても大切そうに話してくれた。 その方との出会いで「人を輝かせるような人になりたい」と考えるようになったそうだ。 彼女とは一昨年も一緒に学年を組んでいて、人のサポートをすることがとてもうまい。 その行動は、このあ

          どうして教師になったのか?