見出し画像

島田慎二著「千葉ジェッツの奇跡」

千葉ジェッツ代表Bリーグバイスチェアマン(2017年当時)島田慎二著「千葉ジェッツの奇跡 Bリーグ集客ナンバー1クラブの秘密」読了。

著者の島田慎二さんは、現Bリーグチェアマン。

千葉ジェッツは、千葉県船橋市がホームタウンのプロバスケットボールチーム。

今でこそ人気も実力もあるチームですが、2011年に誕生した時は倒産寸前の弱小チームだったそう。

当時の経営陣は、バスケ好きが高じて、脱サラしてバスケットボールチームの立ち上げに関わったような人たち。

千葉ジェッツの経営陣とスタッフを最初に見たときの第一印象は、「経営の厳しさをわかってないな」というものだった。…

当時の経営陣たちは、「好きなことを楽しくやり、日々自分たちの夢を追っているんだ。それをして何が悪いのか」という雰囲気を醸し出していた。…

「お金は後からついてくる」
そんな考えがあったようだが、現実にはついてくる様子は微塵もなく、資本金及び借入金がほぼ底をつきそうだった。

P30

オーナーとの縁でアドバイザーとして関わるようになり、その後は経営の経験者としてチームの再建に取り組んでやってきたことが、具体的に記されています。

組織作り、お金集めの話なので、バスケとは無関係の中小企業経営者にもおすすめです。

有名な富樫勇樹選手がなぜ千葉ジェッツにいるのか、ぼんやり不思議だったのですが、島田さんとの縁で入団が決まった話を知り、なるほど…と思いました。

この本の執筆時点では、「千葉ジェッツの新アリーナ建設は現実的ではない」となっているけど、いよいよ今年アリーナが出来上がるので、順調に発展していったのだな…と、答え合わせのように読めます。

仮にアリーナを建設したら、どういった影響が出るのか。アリーナの存在がファンを引き付け、船橋に人を集めるだけの効果を生むかどうかは重要な判断基準となる。熱心なファンが近隣から船橋にこぞって転居してくるようなことがあれば、船橋市の税収は上がり、経済的な価値が生じるはずだ。もしくは、試合のたびに観客が船橋を訪れ、近隣の商店や飲食店での消費が活性化されれば、これも価値向上につながる。プロバスケクラブの本拠地として出入りが激しくなり、町全体に活気が出てくれば、アリーナ建設が地元に利益を還元したと言えるだろう。…

P15

現在B2のアルティーリ千葉(千葉市がホームタウン)が今季B1に昇格できれば、来季に新アリーナで千葉対決が盛り上がるのでは…と期待しています。

2025年のオールスターも、新アリーナで千葉開催らしい!

名前が「ららアリーナ 東京ベイ」なのが残念だな。
「ららアリーナ 南船橋」でいいのにね…。

南船橋に新アリーナができるので、JR京葉線は南船橋(千葉ジェッツ)−海浜幕張(千葉ロッテマリーンズ)−千葉みなと(アルティーリ千葉)−蘇我(ジェフユナイテッド市原・千葉)と、スポーツ観戦には最適な路線になりますね🚃


島田慎二さんの本は、「オフィスのゴミを拾わないといけない理由をあなたは部下にちゃんと説明できるか?最強の組織を作るマネジメント術」と「最強のスポーツクラブ経営バイブル」も読みました。

言うは易く行うは難し…ですが、島田さんは結果を出していてすごいな…と思います。

バスケットボールの仕事は社会貢献としてされているそうで、私利私欲ではない大きな意識が成功の秘訣なんだろうなと思います。

この記事が参加している募集

読書感想文

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?