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SPAMの値上がりが悲しいことについて

家族全員好きなので、コドモの遠足や、週末にちょっと車で大きな公園にでも出かけようか、というような時に「ポーク玉子おむすび」というのをよく作る。

作り方は、

・スパム(SPAM・減塩タイプ推奨)の缶詰を開けて、適宜スライスし、軽く焼き色がつくまでフライパンで両面を焼く。焼いたら、キッチンペーパーを敷いた皿の上で、余分な油を吸わせておく。
・卵焼き用のフライパンに、ちょっと甘めに作った卵液を流し、巻かないで2つ折りにして両面焼く。
・ラップを敷いたまな板の上に、半分に切った焼き海苔を置き、そこにご飯をひろげて、スパム・玉子を乗せて、半分に折りたたむ。
・折りたたんだおむすび(おにぎらず?)を、ラップでしっかり包んで、しばらくおく。

以上。

沖縄のご当地おむすびで、NHK・Eテレの「おむすびニッポン」という10分番組で見て、これは美味しそうだ!と思い、作るようになりました。
「おむすびニッポン」は、全国各地のご当地おむすびをエピソードと共に紹介する番組。日本中に自分の知らない独特で美味しそうなおむすびがこんなにあるのかと、おむすびという「文化」の深さと多様さにびっくりするのですが、その土地土地でしか手に入らない材料・季節限定の材料で作られているものも多くて、

「いつか、ちょうどいい時期に行くことができたら、ぜひ食べよう」

と、思うだけのものがほとんど。
その点「ポーク玉子おむすび」は、北国のスーパーでも材料が揃うので、再現可能だし、コドモも好きそうだ、ということで。

ですがこのところ、必須材料であるスパムの値上がりが・・・大変なことになっていて・・・。

数年前は、多分1缶400円前後だったスパム。その時ですら
「缶詰に400円か・・・」
と思いながら買っていたのですが、1年くらい前から行きつけのスーパー「庶民屋(仮名)」で税込700円台後半になった。
それでもしばらくの間、「庶民屋」の隣の「やや高級屋(仮名)」の棚には、税込600円弱くらいで並んでいたので、

「安く仕入れた時の在庫があるのか・・・バイヤーさんが、隣の店の値上げに気づいていないのか・・・気付きませんように・・・」

などと思いながら、他の品物は大体「庶民屋」より1割2割高いのに、なぜかスパムだけは安い「やや高級屋」で買うようにしていたのですが。
ある日、「やや高級屋」のスパムが税込900円台前半にジャンプアップ値上げしていて、
「ギャー」
となってしまった。

円安・物価高・輸送費の高騰など、値上げが避けられないのは、わかる。
でもスパムって・・・なんというか・・・庶民的な食べ物じゃないかなと。
あれですよね。台風やなんかの影響を受けやすい南の島で、便利で美味しい保存食として普及していた食べ物で、佇まいとか、質感とか、味とか、ジャンクなところが魅力であるわけで。
900円だったら、牛肉買えるんですよ。
牛焼き肉おむすびとか、牛しぐれ煮おむすびとか、作れるんですよ。
でも、そうじゃない。
私が悲しいのは、値上がりそのものではなく、スパムが変わっちまった(本人は変わっていないけれども、その立ち位置が?)、ということなのではないかと思う。

物価高め・・・。

最近は輸入品を扱っていそうなお店では、スパムのお値段チェックを欠かさないようになっています。
ちょっとでも安いなと思ったら、迷わず買う。
だって、なんだかんだで月に1回は「ポーク玉子おむすび」を作るので、切らすわけにはいかないのだもの。

海苔の香りにツヤツヤのご飯。甘めに作った卵焼きと、減塩でもなおしょっぱい焼いたスパムの合わさった味が、美味しいんですよ。とても。

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