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政府の有識者会議の旧宮家養子案等(2024.5.25追加)

先日ネット配信で、八幡和郎氏が政府の有識者会議が出した皇族数を確保するための2案(「単独残留案」、「旧宮家養子案」)を紹介していましたので、その一部要約と補足コメントをします。
(2024.5.25追加)旧宮家の現況について、竹田氏出演のYOUTUBEで示されていたので、最後に加えます。


現在の問題点

若い男性皇族が悠仁さまのみとなり、将来の皇位継承者が不在になるおそれがあることと、公務を行う皇族が少なくなったことが問題で、これらにはタイムリミットがあります。

元の配信内容は以下のとおりです。

この機会に「皇位継承問題(総合教育出版)」という書籍を読みましたが、関連情報も満載ですので、関心のある方にはご一読をお薦めします。

はじめに、すでに生まれた子について(皇位継承権を)変更しないのが国際常識であり、悠仁さまが心身ともに健やかにお育ちになり、帝王教育も順調に進んでいる中で、「愛子天皇」は国会における議論の対象外とのことです。
これは令和2年11月8日に立皇嗣の礼が行われたことで、言われてみれば当然のことではありますが、あまり知られていません。

旧宮家養子案

旧宮家養子案とは、皇族が旧宮家の子を養子にする案

旧宮家の復活の難しさ

1947年に皇籍離脱した11の旧宮家(男系としては、うち10が室町時代の崇光天皇の系譜、1つが江戸時代の東山天皇の系譜)を宮家として復活すべきとの主張については、
・現在は断絶している家もある
・複数の系統に分かれている家もある
・旧宮家の中で序列は明確には存在しなかった
・歴史的には考慮されてきた女系での近さを勘案すると、北白川、朝香、竹田、東久邇が明治天皇の子孫であり、東久邇家は昭和天皇の子孫
と、復活させるとして範囲も序列も決めがたい。

Wikipediaの表から抜粋(赤文字は現存)

旧宮家養子案とは

そこで考案されたのが、「旧宮家養子案」で、旧宮家皇族の男系男子の中から、
・公務の担い手としても適切
・その子孫が将来の皇位継承予備軍になれそう
・場合によっては現在の皇室との血縁関係
も考えながら何人かを現皇族の養子にしようというもの。

養子になった本人ではなく、子や孫が皇位継承者となる想定で、天皇になり得るのは生まれながらの皇族となります。

単独残留案

単独残留案は、皇族女性(愛子さまや佳子さま)が本人だけ結婚後も皇室に残れるようにするもの(なお、結婚後も皇族でおられるかどうかは、本人たち次第とのこと)。
これは公務を行う方を確保することが主目的となります。
いわゆる「女性宮家案」のように夫は皇族にならず女系の問題も生じないことになります。また、佳子さまや愛子さまの結婚相手の自由度が広がります。

タイムリミット

節目となる時点

八幡氏は次の2つの時点が節目になると指摘しています。
2045年頃(悠仁さまのお子さまの状況が確定する、陛下が上皇さまの退位と同じ85歳になられる)
2070年頃(悠仁さまが上皇ご退位と同じ年齢になられる2092年の20年ほど前で、悠仁さまに男子がない場合に皇嗣殿下を決めればよい)

しばらく様子見でよいのか

1947年時点では、三笠宮、秩父宮、高松宮が残存していましたが、100年も経たずに男系男子は1系統のみとなってしまいました。

本家・宮家それぞれで2子ずつ儲け、男女比1:1という場合、
2世代下までに男子がいなくなる確率は、
本家のみ:39.1%、本家+1宮家:15.3%、本家+2宮家:6.0%
2世代下で男子が1名になる確率を加えると、
本家のみ:45.3%、本家+1宮家:39.7%、本家+2宮家:20.3%
と、悠仁さまが仮に男子3人を儲けられたとしてもリスクはなくなりません。

悠仁さまの結婚相手に不要なプレッシャーを与えないこと
養子の子の世代が皇位継承者となることが想定されること
・養子が可能となってから実際に養子縁組まで時間がかかる人選(年齢、未婚か、その他ふさわしさ)、皇位継承順位)であろうこと
といった理由から、10年くらいの内にはスキームは確定し、悠仁さまのお子様の結果が見えた時点では、必要な人数の養子が済んでいるようにすべきではないでしょうか。

いずれは、子孫を儲けることができる系統(本家+宮家)が少なくとも3系統自動的に確保されるような仕組みが必要なのではないかと思います。

また、(当面の)公務を行う方を確保する意味では、単独残留案を、愛子さまや佳子さまが皇籍離脱をしてしまうまでに決める必要があり、より残された時間は短くなります。

皇室会議

蛇足ですが、最終的に養子の際などの最終承認は、皇室会議で行うことになりそうです。
皇室会議のメンバーは、皇族2名、衆議院・参議院の議長・副議長、内閣総理大臣、宮内庁の長、最高裁裁判官・その他の裁判官で、内閣総理大臣は議長とのこと。
菅直人が議長をしていたなどぞっとします。形式的な承認ならよいのですが、大事な時期の総理大臣が誰なのかやや不安が残ります。

旧宮家の現況

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