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階段に集まるオオキベリアオゴミムシ





4月下旬、あちこちで田植えが始まった頃。
水田に程近いコンクリート製階段の隅にて、5匹以上のオオキベリアオゴミムシが密集する様子を確認した。

こちらの姿に驚いたオオキベリ達は慌てて穴の中に隠れてしまったが、最低でも5匹はいたようだ。

近くに生えていたイネ科植物を穴に挿し込んでみると、少なくとも10cm以上は深く続いている様子。

オオキベリアオゴミムシは集団越冬を行うが、今回の個体達がその生態によって集まっていたものかどうかは不明。
しかし越冬場所としてはかなり利用しやすい物件であると感じた。
湿度は一定に保たれ、水没や崩壊の危険性は非常に少ない。況してや採集者がこの場所を崩す事などはほとんど不可能だろう。

この穴はコンクリートの隅に空いた僅かな隙間が長年に亘ってゴミムシ達の越冬場所として利用、拡張され続けた事によって生まれた物なのかもしれない。
硬い表層はともかく、内部に侵入すれば通常の土中とそう変わらないので、拡張自体は容易なはずだ。
かつて飼育していたハンミョウが越冬する穴を拡張していた様子を思い出す。




同じ階段上、オオキベリ達が潜む穴から2mほど離れた場所では1匹だけ歩いている個体も発見した。
この個体もあの穴に潜んでいたのだろう。
アマガエルが鳴き交う水田に向かって歩いていた最中だったのかもしれない。

オオキベリアオゴミムシ




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