【コラム】山札を切る
こんにちは。Twitterでたびたび議論になるようなことをnoteに書いておけばリンクを貼るだけで解決するじゃん とふと思ったので書いてみます。
今回のテーマは「山札を切る」です。
最初にまとめを書いておきます。
〈追記〉この動画見るだけでいい気もしてきたのでお勧め動画二つ載せておきます。それぞれ1分ずつ程度で良いシャッフルとよくないシャッフルについてです。対戦相手のデッキをリフルシャッフルはさすがにやりすぎな気がしますがファローはめちゃくちゃしましょう。
時間がない方はここまで。時間ある人はもう少し読んで行ってください。
上級プレイヤー用ルールガイドには次のように書いてあります。
(上級プレイヤー用ルールガイドをみんな読んだ方が良いという話はまた別の機会に)
https://www.pokemon-card.com/assets/document/advanced_manual.pdf 18p
ここで注目してほしいのは「山札の中のカードの順番が、おたがいのプレイヤーに分からなくなるようによく混ぜます」という部分です。
よくプレイヤー間では「無作為化する」とも言われます。これは他のカードゲームの表現に由来しているようです。
参考までにマジック:ザ・ギャザリング(MTG)のイベント規約も引用してみます。
https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0006837/
マジック:ザ・ギャザリング イベント規定 2021年2月5日発効
ここでよくある勘違いとして「バラバラにすればよい」と考えてしまうことです。バラバラと無作為は違います。
多くの人が勘違いしがちなバラバラはいろんなカードが固まらないように配置することで、無作為はバラバラなのか固まっているのかわからない状態です。バラバラの時があれば、固まっている時もあるのです。
実際の例で考えてみましょう。
ケース1 山札を見たとき
(スリーブヨレヨレだけど練習用なので許してください...)
1ターン目にタッグコールを使って山札を見たらたまたまクイックボールが3枚固まっていました。なんかいやだな~
じゃあちょうどいい感じにばらしてから山札混ぜようっと!
ってやってる人いませんか?これはあまりよくない行為です。
この後に充分シャッフルして無作為化ができれば良いのですが、無作為化するのであればそもそもクイックボールをばらす必要がなく、クイックボールをバラバラにすること自体は作為的な行動です。
これと似たようなことをすることによって自分に都合の良い順番になるようなイカサマがあり、相手からしたらなぜ順番を入れ替えているのかわからないので、印象の良いものではありません。
山札から持ってきたいカードをデッキの一番前に持ってきて考える人もいますが、これも順番を変えているので好ましくないです。
おすすめはカードを半分くらい上に引き出して考える方法です。これなら悩んでやめたものは引っ込めてあげれば順番を作為的に操作することはありません。
まとめると、山札の表を見ながら順番を入れ替えることは控えようということです。
ケース2 PTCGOで手札固まる
なんかPTCGOだとめっちゃ手札にまとまってカード来る印象あるんだよな。現実のカードならそんなことないのに~。
って思ってる人、現実世界のシャッフルの仕方があまり良くないかもしれません。
ちゃんと無作為化されていればバラバラになるときも固まるときもあります。もし現実で固まることがないのであれば山札を見たときに無意識のうちに固まっているところをばらすようなシャッフルをしてしまっているかもしれません。
PTCGOはゲームなので人間の手で行うシャッフルよりはよっぽどランダムに混ぜることができていると思います(PTCGOの中の仕組みを見たわけじゃないからわからないけどね)(あとゲームのランダムはランダムを模した関数を使っているから厳密にいうとランダムではなさそうだけど実質ランダムということにしよう)。
さて、どんなシャッフルをしたら良いのでしょうか?
この記事もちょっと前に話題になっていましたが大学の卒論でカードゲームのシャッフルについて研究された方がいます。
簡単にまとめると複数のシャッフル方法を混ぜると良いよと書いてあります。
だいたい上の記事を見れば良いのですがそれぞれのシャッフル方法について簡単に説明します。
〇ヒンズーシャッフル
一番スタンダードなシャッフル。トランプとかでやるあの混ぜ方です。
全然混ざりません!!!!
それでも他のシャッフルと一緒に混ぜるのは効果的です。
〇ディールシャッフル
n枚切りとも言われているやつです。これはシャッフルというより枚数を数える行為だと思った方が良いと思います。
10枚切りなら10×6、8枚切りなら8×7+4、7枚切りなら7×8+4で数えられます。
上の図は10枚切りですね。
規則的に並べているだけなので無作為化という視点ではあまり効果的ではありません。枚数を数える行為です。
対戦準備の際に多くの人がこのシャッフルをすると思いますが、デッキケースからデッキを出した際に、そのままこのディールシャッフルをするのではなく、数回ファローシャッフルをしてからディールシャッフルを始めることを強く推奨します。このディールシャッフルは規則的に並べる行為なので、裏でデッキの順番を操作した状態でデッキケースから出し、そのままディールシャッフルすることで都合のいい順番にすることが可能です(やっちゃダメ)。なのでそれを疑われないようにも、ファローシャッフルから入ることを勧めます。
〇ファローシャッフル
横入れシャッフルと呼ばれるやつです。これが一番混ざります。
(ただ、間違ったやり方をすると山札の上と下が固定されてしまうので注意が必要)
これを7回以上やると急激に無作為化されるという先行研究があります。試合中のシャッフルでは厳しいですが、試合前のシャッフルは十分にできると思うのでたくさんファローシャッフルしましょう。
ファローシャッフルはスリーブが傷つきやすいですが、正しい方法を練習すればある程度改善します。YouTubeでやり方動画を検索したり、知り合いの上手い人に聞いたりしましょう。
私の場合はスリーブが裂けるより先にヨレヨレになって大会用から練習用にランクダウンすることがほとんどです。裂けてしまうことはあまりないです。
あとスリーブは消耗品なので気にしすぎても良くないとは思います(この話もまたいつか)。
加えてこのファローシャッフル、トップを固定したままにしてしまう人がいます。
https://twitter.com/tomopon_ptcg/status/1525812015830568961?s=46&t=r2J-r3vUIOQJWcMQsPogUA
自分はやらないように、また、相手にやられないようにも正しいやり方、よくないやり方を覚えましょう。
まとめ
以上です。良いポケカライフを
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