きっといつか、「なんて美しい時間だったんだろう」と思い出す日が来る。
いつか私は、ワンピースを着てサンダルを履いて、遠い海の南の島から、日本に原稿を送る暮らしをするのだ。と思っていた。
その原稿の送り方は、茶色い封筒に分厚い原稿用紙をトントン、と揃えてきれいに入れる、みたいなイメージだったから、私はかなり前からこのスタイルを頭の中で描いてきたのだと思う。
夢だろうな、と思っていた。でも夢で終わらせたくなかった。一週間海沿いのアパルトマンで過ごしてみて、そういえばハンモックがなかっただけで、ここでの暮らしはまさに私が描いていたイメージ通りのも