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違和感がステップアップへの鍵〜やってダメなら次に行く!の巻【後編】〜

今回のお話は、1つ前の【前編】の続きです。
まだの方は、ぜひ前編からお読みください♪


さて、何かを続けていて感じる違和感とはどんなものでしょう?

何事も、はじめは多少の不安はあれど、大半の気持ちが

「ワクワク♡楽しみ〜♪」

と思って始めますよね?
だけど、それを続けていくと、あるときから、

「なんか行きたくないな」

「ちょっと面倒だな」

とか思い始める。
それでも続けていたけれど、とうとう

「もう辞めたいな」

「辞めて違うところに行きたいな」

と思う。
そう感じる気持ち、それがここでいう【違和感】です。
前編でもお話したように、この【違和感】を感じただけで、即辞める!!のではなく
「なぜ、私はこの違和感を感じているのだろう?」
と立ち止まって向き合うことが大切です。

今回は、私の経験を2つ紹介します。
どんなときに違和感を感じたのか、その正体を突き止めてから何が変わったのか。
皆さんのモヤモヤ解消のヒントになると幸いです。


ケース①とにかく臨床経験を積みたい!への違和感

私は学生時代から、音楽療法に対する意欲が人一倍ある【やる気満々タイプ】でした。(自分で言っていくスタイル)

音楽療法の見学や実践ができると知れば
「どこへでも行きます!ボランティアでもやります!」
といった感じで、現場も領域も、さらに言えば、自宅からの距離も対価も一切気にせず、現場経験だけが最優先でした。

さすがに卒業後は、完全なボランティアという現場はありませんでしたが、
《自宅から高速使って片道2時間の高齢者デイサービスで、小一時間のセッションをして1回3000円》
というところがありました。(今だから言えますが…)

それでも、当時は全然よかったし、音楽療法の経験を積めることが、本当に嬉しくて楽しかったんです。
(だから、もし今こんな条件で働いている方がいても、自分が納得してるならいいんですよ!)

ところが、あるときから、いろんな現場に違和感を感じるようになりました。
「あんなに楽しくやっていたのに、なんかモヤモヤする。。。なぜだ!!」

まず、最初の違和感は、やはり【対価】についてのモヤモヤでした。

先程のデイサービス以外の現場でも、交通費込みで交通費ほどしか謝礼が出ないところもあり……って、結局交通費やん!!

そんなこんなで、まずは、

【対価に納得できない仕事はしない!!】

と決めました。
これは、音楽療法士3年目くらいのことだったと思います。


ケース②マルチセラピストになりたい!への違和感

続いての違和感は【自分には合わない領域がある】と感じてから、それを認めるまでのモヤモヤです。

当時の私は

「生まれたときから最期のときまで寄り添える音楽療法って素晴らしい!すべての領域に対応できるマルチセラピストになりたい!」

と思っていました。
ところが、いろんな領域を経験していくと、どうしてもしっくりこないと感じることが出てきました。

まずは、高齢者領域。
今はどんなにお年を召していても、人生の大先輩!
お若いときには、それぞれいろんな人生を歩んで、ここまで来られたんだと思うと

「私なんかに何ができるのか」

「何を話したらいいのだろう」

と必要以上に悩んで、上っ面な話し方になってしまいます。
さらに、数多くある既成曲の中から、目の前のクライエントに何を選べばいいいのか。
そもそも、私の引き出しなんかじゃ、どれだけ増やそうとしても足りない。
という思いも沸いてきて、どんどん迷走してしまったのです。

次に、医療現場での音楽療法は、長期継続しておこなうご縁はこれまでなく、単発でお話をいただいたり、先生の臨床現場に通ったりしていた中で「どんどん現場を開拓してやっていきたい!」とは思わなかったんです。

そんな中で、こどもや障がい者の臨床は、ずっと楽しく続けていられます。
そのための勉強やスキルアップも、ときに現れるいろんな壁を乗り越えることも、全然苦じゃない!!

「そうか!私はマルチセラピストにはならなくていいんだ。」

「ここで咲きたい!という場所を選んだっていいじゃないか。」

そう思えたときのスッキリ感といったら♪

それから、高齢者の音楽療法は、やりがいを持って取り組んでくださるセラピストに引き継いで、全て手放しました。

こうして私は【こどもと障がい者専門のセラピスト】になりました。
(今でも、他領域からの単発の依頼は受けることがありますが…)

高齢者が得意なセラピストもいるし、どの領域でも対応できるセラピストもいる。
これは、技術や能力の問題ではなくて、その人が何を選択するかだけの違いだと思います。

みんなちがってみんないい!!

そう思えるようになってから、より一層、楽しくセッションができるようになったし、堂々と専門領域を言うようになりました。

これは、6年前のことなので、音楽療法士12年目くらいの話です。

今回は、2つの違和感について紹介しましたが、他にもさまざまな場面で、いろんな違和感と向き合い、気づいた正体を手放し、次に進む、を繰り返してきました。

違和感の正体を突き止めて「次に進みたいな」と思ったときに、何を残して、何を手放すか、迷うこともあると思います。
そんなときは、次回のテーマ「大切な軸だけはブレさせない!」ような選択ができるよう、方向性を定めていくといいですよ。

【大切な軸】は、一人一人違うと思います。
あなたにとっての【大切な軸】はなんでしょう?
そんなことを考えながら、次回をお楽しみに♪

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