てんとう虫の知恵
うちでは一番大きな木、槙の木。
春以降、下の方から生えてくる新芽にアブラムシがビッシリ。アブラムシと共生するアリもすごい勢いで行き来していました。
虫の嫌いな方には申し訳ないのですが、それを見ていると虫平気な私でも、あまりいい心地がしませんでした。ザワザワした感じが身体の中に広がってきます。
これはどうしたもんかなぁと思いながら1ヶ月が過ぎて行きました。
先日、久しぶりに槙の木を見に行ったら、なんだかあのザワザワ感がない。あれ?と思ってみてみると、アブラムシがほとんどいなくなっています。ついでもアリも。
何が起きたのかと思って、さらに槙の木をじーっとみてみると、てんとう虫がいっぱいです(私は極度の近眼なので、かなり近づかないと何も見えないんです)。よくみると、てんとう虫の幼虫みたいなのも。
虫の生きる知恵
自然界のバランスってこういうことなんですね。
当たり前ですが、待つの大事。
最初にアブラムシを見かけた時に、もし殺虫剤でも撒いていたら、てんとう虫も消えていたわけです。
てんとう虫は、アブラムシがいっぱいになるのを予測して、槙の木付近に卵を産んだのでしょうか。予測するというより、体がそう動くような仕組みになっているのかもしれません。
さらに、アリとかアブラムシの側からすれば、生き延びるためにそれなりに子孫を確保したり、冬の準備をする時間は取れるわけです。
みんな違ってて、みんな生き延びられる。
多様性を保持すれば、みんなが生き延びられる自然界の仕組み。
理科の教科書では「アブラムシは、アリの好きな甘い体液を出すため、アリはそれを好んで集まります。そして、アリはアブラムシを天敵であるてんとう虫から守ります。こういう関係を相利共生といいます。」と書いてあります。
でも、同時に起こることだけではなく、長いスパンで捉えれば、結局のところ全て共生しているということになるんだなと。
待つことで「生きる知恵」を活かしてみる
虫の生きる知恵に比べると、人間の知性なんか薄っぺらいもの。とはいえ、私たちだって動物ですから、虫たちと同じような生きる知恵(=直感)があるはず。
非常事態が起これば、勝手に体が動くということがありますよね。その時は必死で気がつかないけれど、後で考えればすごく充実していたなーと思ったりします。
その充実感は、直感が先導して、身体を生きる方向に動かしてくれるから生じるのではないかと思います。
いつでも非常事態だと困るし、いつだって直感優先という訳にもいかないとは思いますが、時にはじたばたしないで、ふと動ける機会をじっと待ってみる。
あるいは、ザワザワして不安だったり、嫌な感じがあったとしても、ちょっと間を空けてみる。
そういうことで、滞っていたものが動き出したり、実は、嫌だなと思っていたものが時間を経過することによって悪くないものに見えてくるかもしれません。
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