「あさきゆめみし 第8巻」

「完」となった第8巻。

「生きている者も亡くなった人も、なべて世は無常、そのことが悲しいのです」。

「光源氏」と亡き「葵の上」の子である「夕霧」が、幼馴染みの「雲居の雁」と結婚するものの、浮気者の父と同様、「藤の典侍」や未亡人「落葉の宮」にも手を出すことに。まさに、「マジメな人が狂い始めると果てしがない」である。

それで正妻である「雲居の雁」が嫉妬で嘆く。
「あぁ、まこと女ほど生きるのが難しいものはない。もののあわれも風雅もよそに見て、引きこもって暮らすのなら、女は何によって生きる喜びを味わえるというのか。感激も情熱もない、つまらない女になってしまっては、この世に生まれ出たかいもないというものではないのか。善し悪しを知りながら、何もかも胸ひとつにおさめて、黙っているのが女の徳というのなら、殿の浮気心をしのんできた私の一生は、女として幸せだったというのか…」。
2人は別れる。

光源氏の正妻である「紫の上」が、出家したいという望みも叶わずに、「明石の上」の娘に説く。
「私のように殿の愛にすがって生きるのは、女にとって最高の生き方とはいえないわ。あなたこそ殿方に左右されない、確かなものを持つ女として生きてほしいの」。

そして、「紫の上」はお隠れになる(死ぬ)。

後半、光源氏はずっと悲しんでいる。
「なぜ、私という人間はしあわせになれなかったのか。なぜ、たったひとりの最愛の人(紫の上)さえ、幸福なまま逝かせることができなかったのか…」。

って、そりゃあ、お前がヘーキで浮気をして、多くの女人と欲のままにヤっちゃうからだよ。

そんな光源氏も、出家して山に籠り、紫の上を追って、ついにお隠れになるのだ。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。