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複雑な過去の整理が、ようやくすすみはじめた

だめだ。
序文を読みはじめて、わずか1ページだというのに、やさしくて力強い言葉に涙が出そうになる。
『アルジャーノンに花束を』、伴侶から「Tomeと重なる部分がたくさんあるから」とすすめてもらった本ですが、どうやらこの本を読み終わるには、相当な時間と体力が必要になりそう。

昨年秋から受けはじめたカウンセリングについて、書いてみたいことが山ほどあります。記憶が断片的だった児童期を振り返ったことで、私の人生に影響を与えてきたものは何だったのか、ようやく理解することができたのです。
でも、過去を振り返ると気持ちをぐっと持っていかれてしまう。心身が疲弊して、へとへとになってしまう。日々を過ごすためのエネルギーが、現実よりも過去に集中してしまうのは避けたい。無理は禁物。休息を優先させ、アウトプットはできるときにスモールステップですすめるべきだ、と考えていました。

そんなときに読みはじめたのが『アルジャーノンに花束を』の序文。
作者であるダニエル・キイスには、読者から「まるで自分のことが書かれていたようだ」と多くの手紙が寄せられました。そして日本で暮らす少女もまた、そのような読書の1人だったようです。
その手紙に対する返事の書き出しが、紹介されています。

私はあなたの手紙の美しさと思慮の深さに非常な感銘をおぼえたので、これはぜひともあなたにじきじきに返事を書かなければと思いました。したがって、自分があなたの言葉にどれほど深く心をうたれたか、それを冷静にお伝えできるまで、自分の気持の整理をしなければなりませんでした。あなたがいじめにじっと耐えてきたことを知って私の心は痛みました。

『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

作者の感じていることは、今の私が感じていることにそっくりではないかと思いました。
こうして丁寧に書かれた文章を目にすることで、自分の考えがストンと腹落ちした感覚がありました。今は頭を休ませながら、気持ちと情報を整理している最中なんだと。
複雑な過去について気持ちと情報を整理して言葉にするのは、とても時間がかかりそうです。でも、きっとやり遂げたいと思います。この本の感想と共に、どこかで紹介できる日が来ますよう。

短い文章となりましたが、最近の出来事をここに記しておきたいと思います。

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