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すれ違いのラブロマンスとは。

私は元来、少女漫画や少女小説で育ってきました。そういう話が好き、なのですが、どうも最近は触手が動かないなあと思っていました。
最近の流行りは「夫婦」「溺愛」「同居・同棲・契約」。つまり、すれ違う要素を限りなく減らしてしまっているノンストレスの作品が増えたなあ、ということです。
すれ違いやじれじれは読者にとってストレスといえばストレスです。某漫画のキャラじゃありませんが「もう、付き合っちゃえよ!」とテーブルを叩きつけてしまうほどです。
とはいえ、少年漫画は恋愛がメインではありませんので、妄想の余地を残しつつ匂わせ程度でも問題ありません。
けれど、「恋愛」がテーマであれば話は違ってきます。
二人の関係性が重要になってくるので、本編を流しつつ絡めていくことが需要です。そう、恋愛×本編のテーマが少女漫画。すべての少女漫画の最終巻は「結婚」になっていることが多いのですが、結婚をスタートしたとしても、子供の話になったりします。離婚しますか、という話も最近は流行りですね。
何が言いたいかというと、面白い少女漫画や少女小説は恋愛と本編の絡みが絶妙だということです。
比率の問題なのですが、私としては恋愛:本編=4:6くらいがちょうどいい気がします。逆じゃないの? と思われますがあくまで私の好みの話です。本編の陰謀やらバックグランドを描いている世界観の方が読み応えが増すのです。

最近ですと大河の「光る君へ」。白泉社の少女漫画や、と囁かれておりますが激しく同意します。最初、出会ったとき主人公のまひろ(のちの紫式部)は三郎(のちの藤原道長)に身分を偽って嘘をつきます。
で、身分違いなんだとお互い認識してしまうのですが、実は主人公のまひろより、身分が上なのは三郎の方でした。
そして、第4話では、ついまひろは相手の正体を知ります。
親を殺した人物を探していたのですが(紫式部の母は幼少期に亡くなったとされるので、病死と思われるがこれはドラマティックにするための御愛嬌)実はそれが三郎の兄だったのです。
第5話で、それを泣きながら説明するまひろ。問い詰めるために馬を走らせ兄に尋ねると「いつ、聞かれると思っておったわ」と白状するので殴り倒します。三郎は平和主義ですが、その姿をみて親は笑顔になります。お前もそういうところがあるのか、と。
二人の関係性と藤原家の話が絶妙なバランスで展開していきます。
そして、二人が一緒にいるカットは今のところ限りなく少なく、これからのことも約束されておりません。
史実では愛人関係だった説がありますのでそれを採用するかと思われますが、二人が結婚する相手は別々です。
すれ違いすぎませんかー、これは少女漫画ではないので仕方ないのですがー。

とはいえ、チャングムの誓い(韓国ドラマ)や流血女神伝(少女小説)では最初に出てきた二人がまさかのくっつかない説が浮上します。お互い違う人と結婚したりします。
でも最後は長い展開を経て、絆を結んでいくのです。
はっきりいって、追うのめんどくさくなります。いつ、二人はくっつくんや、もうついていけない…と挫折する人も出てくることでしょう。
それでも、キャラや展開の矛盾をするより、描きたいテーマを優先することで遠回りだけど強固な二人へとなっていくわけですね。
二人の恋愛の背景に大きなテーマが控えている、これが理想です。
色々な要素てんこもりの方が楽しいです。

私もそんな話が書きたい。
今日はこの辺で失礼いたします。


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