マインドマップによるテスト設計と実施
はじめに
ソフトウェアテストの小ネタ Advent Calendar 2023 の23日目の記事です。
本記事では、実際にマインドマップでテスト設計および実施を行っているので、やり方や考えていることを軽く紹介します。
自己紹介
職務
QA15年以上
直近の3年くらいはQA兼スクラムマスター
一時的にPOだった時期もり
所属
4回ほど転職
1社目は独立系SIerで、以降はほぼベンチャー。
現在はサイボウズ株式会社に所属
もし興味あれば、以下もどうぞ！
本記事で伝えたい内容
マインドマップ使用例
マインドマップを活用する上で必要っぽいこと
テスト設計におけるマインドマップの活用法
マインドマップ使用例
これが伝えられれば、この記事としては十分と思っています。（ｷﾘ
僕のチームでは、テスト設計＆実施はマインドマップを利用しています。
↓こんな感じ
ツールについて
みなさんは、テスト設計でどんなツールを使われていますか？
よく使われているのが、Excel（スプレッドシート）かなと思います。
（以下、スプシ）
スプシの良さは、因子の掛け合わせを表現するのに非常に適している点かなと思います。そして全網羅もしやすいですよね。（油断すると過剰なテストにもなったりもしますが・・・！）
ただ、罫線やセル結合を含めた見栄えにこだわりすぎるのも、よくある話でその体裁を整える工数は馬鹿にならないなとは思ったりします。
（本当にあった怖い話）
過去の某職場において、Excelでテスト設計しており、保存する際には全シートで「A1」にフォーカスが当たった状態で保存しないといけないという暗黙の常識があったことがあります。
（なぜそうするかは、テスト実施者がテスト実施する際のしやすさのためだったはずです）
で実際に起きたこととしては、テスト設計レビューを依頼した際、
A1じゃないことをレビュアーに指摘される
↓
修正して再レビュー依頼
↓
レビュー完了
みたいなやりとりもしばしば発生しました。
実施者のためにという気持ちもわからなくはないですが、時間をかけるだけの効果があったかは疑問です。
うまく活用するために大事そうなこと
実施者にはある程度の熟練度と知見が求められる
マインドマップ以外も活用する
テンプレートを用意する
実施者にはある程度の熟練度と知見が求められる
マインドマップでテスト設計して、そのまま実施するため、スプシでテスト項目を作成した状態に比べるとだいぶ粒度が荒くなります。
テスト設計する人とテスト実施する人が別である場合は特に注意が必要です。
テスト設計の意図が伝わらず、本当にテストしたい観点を抑えられず、不具合を見逃すリスクがあります。
探索的テストでも言われていることだとは思いますが、ドキュメンテーションを省くということは、それだけテストを行う人に求められる要件は高くなります。
少なくとも、テスト設計を行った人から、実施する人への情報伝達は十分行う必要があります。
マインドマップ以外も活用する
全部マインドマップでやろうとすると、逆に煩雑になったりそもそもマインドマップでは表現しきれない場合もでてきます。
例えばクリティカルな機能で、何かあったときに高リスクがあるとします。その際に、複数の因子に対して網羅的にテストしたい場合などです。
こういう場合は、前述の通り網羅的にテスト設計できるスプシを使うのが良さそうです。
miroを使っている場合でも、以下のように表を作成できるのでマインドマップと使い分けています。
テンプレートを用意する
作成する際のベースとなるテンプレートを用意するのがオススメです。
以下のようなメリットがあります。
作成の手間を軽減
観点漏れを防ぐ
初めてマインドマップを使う人のハードルを下げる
「初めてマインドマップを使う人のハードルを下げる」というのは忘れがちな観点ですが、大事なポイントだと思っています。
より良いツールだとしても、慣れ親しんだやり方を変えることは抵抗があります。導入のハードルを少しでも和らげることが、定着への近道です。
まとめ
手段より目的が重要なのは自明です。
しかし、手段によって大きく変わる事も事実です。
その手段の一つとして参考にしてもらえれば幸いです。
（次は探索的テストの記事書けるようになりたい！）
以下にも投稿しているので、よろしければどうぞ！
・スクラムマスター Advent Calendar 2023 の23日目
・シン・アジャイル Advent Calendar 2023 の23日目
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・子育てエンジニア Advent Calendar 2023 の23日目
・ふりかえり（裏） Advent Calendar 2023 の23日目
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