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B'z Bro.の大学生がB'zのオリジナルアルバムをレビューする[#2 OFF THE LOCK]

お疲れ様です。Tomと申します。

今回はB'zの2枚目のオリジナルアルバム「OFF THE LOCK」を紹介させていただきます!

マインドも進化する。

・概要

B'zの2ndアルバム「OFF THE LOCK」は、1989年5月21日に2ndシングル「君の中で踊りたい」と同時にリリースされた。全曲シングルにできるくらいのクオリティを目指して作られた。稲葉さんにとっては、この頃が一番作詞に苦心した時期だったそう。初めは売れなかったが、後に発売されたミニアルバム「BAD COMMUNICATION」のロングヒットに伴って徐々に売り上げを伸ばしていった。


・第一印象

1stアルバム「B'z」と比較して、作詞・作曲・アレンジ全てにおいて格段に進化している。ロック色はまだ薄いものの、J-POPアルバムとして聴きやすく、佳作であると感じた。

稲葉さんはこの時期、作詞に難儀していたそうだが、前作の英語偏重な作詞から脱し、ストレートな日本語で歌われる歌詞はポップな曲調にうまくマッチしている。

サウンド面でも、前作からの「デジタルサウンド」+「ギター」の方針を受け継ぎながらも、よりギターの音が前面に出るようになった。音楽性は現在とは違えど、松本さんのギターと稲葉さんのボーカルというB'zの根本的なスタイルはこのアルバムではっきり示されたと言えるだろう。

そして、B'z初期のTM NETWORKに近い音楽性が確立されたと同時に、ロックにデジタルサウンドを組み込んだ後年の音楽性へ向けた種が蒔かれた作品だと感じた。


・楽曲レビュー

#1君の中で踊りたい

2ndシングルの表題曲。
キャッチーさが格別。コーラスパートが充実している点や、サビで転調する点など、前作より時間をかけて作り込まれたのがこの曲だけでも伝わってくる。
ラスサビ前のラップ部分も聴きどころ。

#2 HURRY UP!

歌詞の内容はだいたい「お前にはもったいないくらいいい娘を何で放っといてんだこの朴念仁!」である。今の稲葉さんの歌詞からは考えられないシチュエーションである。だが、それがいい。
アップテンポで非常にさわやかな曲である。

#3 NEVER LET YOU GO

稲葉さんをして「この曲を歌いながら泣きそうになった」と言わしめた大作バラード。許されない恋に葛藤する心模様を描く。
ラスサビにて感情が溢れ出したかのように歌われる「愛してるよ…!」はめちゃくちゃエモい。

#4 SAFETY LOVE

2ndシングル「君の中で踊りたい」の2nd beatである。サビのメロディーがとてもキャッチーで古臭さを感じない。個人的にはこちらがシングルでもアリだったと思う。
松本さんのメロウなギターソロも心地よい。

Tasty Girl 君だけ夢見たまま そのうち そばにいてやんない

SAFETY LOVE/B'z

「そのうち そばにいてやんない」から稲葉節の香りがほのかに漂う。

#5 GUITAR KIDS RHAPSODY

ロックスターに憧れた少年が大人になってもその情熱を抱え続けると歌った名曲。B'zの二人が青春時代を懐古して歌っているかのようで、ギター小僧でなくともこの曲はノスタルジックに感じるのではないだろうか。

Hold On ホンネとタテマエのクロスロード
Hold On 人生はパズル
Hold On 迷いながらもくぐったキャンパスゲート

GUITAR KIDS RHAPSODY/B'z

このフレーズを聴くと、大学入学したての頃の心象を思い出す。
(当時はコロナで何が何だか分かんなかったな…)
Pleasureツアーで演奏してほしい。

#6 夜にふられても

さわやかながら、艶やかさを感じる楽曲。アウトロの松本さんのギターが余韻に浸らせてくれる。

#7 LOVING ALL NIGHT

がっつりラップが取り入れられた楽曲。
サビのパンチが弱かったり、ラスサビの稲葉さんが掛け合っているようなアレンジが好きになれなかった。
前作「B'z」感がある。

#8 OH! GIRL

このアルバムの中では一番の出世頭だろう。Pleasureツアーの定番曲。
「打ち込み」と「ロック」が見事に融合しており、松本さんのギターが前面に出てロックのテイストを感じさせつつ、ポップさが損なわれていない。

歌詞については「Lockしてイキそう」や「君の胸だけだよ」といった「エロい意味ともとれるよね」くらいの言葉選びが見られ、これは稲葉さんの歌詞の特徴のひとつだと思う。他に例を挙げるとすれば「ZERO」の「君の家につっこもうかなんてことまで浮かんでくる」だろうか。こうした歌詞は男女の関係についてより具体的で生々しい情景を想起させる。そして、歌詞で描かれる感情に説得力を持たせる・共感を呼ぶ効果があると思う。

#9 ROSY

「NEVER LET YOU GO」よりコンパクトにまとまったバラード。サビの「ROSY」が印象的かつAメロのメロディーが美しい。
シングルカットしたら流行るのが「ROSY」
ファン間で隠れた名曲として愛されるのが「NEVER LET YOU GO」
という印象を受けた。

#10 OFF THE LOCK

アウトロ的な短い曲。個人的にはイントロに持ってきたほうがよかったのではないかと感じた。


・まとめ

前作と比べると格段に進化しており、デジタルサウンドとギターのバランスがとても良い。J-POPのアルバムとしては良作といっていいと思う。
現在のハードロック中心のB'zが好きな人は今作のような初期のB'zを聴く機会はあまりないかもしれないが、特に「OH! GIRL」や「GUITAR KIDS RHAPSODY」「SAFETY LOVE」は一度は聞いてほしい。

・おまけ

自分はアルバムを自分好みの曲順にしてプレイリストで聴くのが好きだ。せっかくなので自分が「OFF THE LOCK」を聴くときの曲順を晒して記事を締めたいと思う。

  1. OFF THE LOCK

  2. 君の中で踊りたい

  3. OH! GIRL

  4. ROSY

  5. HURRY UP!

  6. SAFETY LOVE

  7. LOVING ALL NIGHT

  8. 夜にふられても

  9. NEVER LET YOU GO

  10. GUITAR KIDS RHAPSODY


・最後に

ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます。

次回以降は不定期の投稿にはなると思いますがお付き合いいただけると幸いです。

それでは、

せーの、おつかれ!

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