B'z Bro.の大学生がB'zのオリジナルアルバムをレビューする[#3 BREAK THROUGH]
お疲れ様です。Tomと申します。
今回はB'zの3枚目のオリジナルアルバム「BREAK THROUGH」を紹介させていただきます!
※今回から松本さんのことは「TAK」と呼ばせていただきます。
・概要
1989年10月21日にミニアルバム「BAD COMMUNICATION」をリリースし、これが思いがけないロングヒットを記録した。そして満を持して1990年2月21日、3rdシングル「LADY-GO-ROUND」と同時に3rdアルバム「BREAK THROUGH」をリリースした。
・第一印象
ヒットした前作「BAD COMMUNICATION」がロック・ダンスミュージック中心だったからか、今作もそういったテイストの楽曲が多い。またHIPHOPやRAPも取り入れられており、全体的にアメリカのダンスクラブのような空気感が漂う。
1作目「B'z」で「デジタルサウンド」+「ギター」を試行し、
2作目「OFF THE LOCK」でそのバランスを整えたとしたら、
今作はさらに進化し「ギターが二人目のボーカルとして存在感を放つようになった」と感じた。
これは打ち込みが減ったり、逆にギターの音がより大きくなったという意味ではない。ギターソロがよりメロディアスになったり、アウトロでもTAKが弾き倒す曲が出てきたことで、印象に残りやすくなったという意味である。
・楽曲レビュー
#1LADY-GO-ROUND
3rdシングルの表題曲。
この古語の歌詞が印象的なダンスナンバー。
タイトルは「メリーゴーランド」をもじった造語だそう。
様々な音がサンプリングされており、非常にゴージャスな楽曲に仕上がっている。
#2 B・U・M
全編英詞のRAPの楽曲。
演奏時間は1分半にも満たないが、ロックアルバムによくあるイントロダクション的な立ち位置ではなく、1曲の楽曲として成立していると思う。
当時のB’zの楽曲作成グループ「B+U+M(B'z Unreal Music)」について歌っている。
#3 BREAK THROUHG
ポップで分かりやすい楽曲。
「OFF THE LOCK」の雰囲気を受け継ぎながら、より構成が凝ったものになっていると感じた。リズミカルさとメロディアスさが合わさったサビが聴きどころ。
#4 BOYS IN TOWN
ミステリアスなリフと疾走感のあるサビが心地よい曲。
歌詞は「田舎を飛び出してBIGになりたい!」といった内容で、アルバムタイトルの「BREAK THROUGH」に通じるところがある。
この曲以外にも「BREAK THROUGH」という歌詞やテーマを感じさせる曲がいくつかあり、B'zのアルバム初期3作のなかでは一番テーマに一貫性があると感じた。
#5 GUITARは泣いている
6分を超える大作バラード。
前述した「2人目のボーカル」としてのTAKのギターが炸裂している。間奏とアウトロでギターソロが披露されるが、特にアウトロのギターソロは「サビのメロディーを弾く→感情が爆発したかのように弾き倒す」という構成で、恋焦がれる主人公の心情を表現しているかのよう。
#6 LOVE&CHAIN
3rdシングル「LADY-GO-ROUND」の2nd beat。
ダンサブルな楽曲。
この曲もアウトロでのTAKのギターが聴きどころ。
#7 となりでねむらせて
Aメロ・Bメロ・サビで印象が変わる曲。
歌詞は約束を仕事で破ってしまった男性がどうにか女性に機嫌を直してもらおうとする内容。
きっと男性は女性に「遅れるなら一言連絡しなさいよ(# ゚Д゚)」と怒られたのだろう。稲葉さんの歌詞は、特に男女の関係を歌うときはその解像度の高さが魅力のひとつだと思う。
#8 HEY BROTHER
ファンキーでHIPHOPの要素が前面に出た楽曲。
TAKのギタープレイがカッコいい。
#9 今では・・・今なら・・・今も・・・
どこか冬の情景を思いおこさせる綺麗なバラード。
サビの稲葉さんの消え入りそうな歌い方が美しい。
そして、この曲で特筆すべきはTAKが全編を通してコーラスをしている点である。TAKが歌う曲自体は「FIREBALL」「GO FOR IT,BABY -キオクの山脈-」などいくつかあるが、全編を通してコーラスとして参加しているのはこの曲くらいである。基本的にTAKは歌が上手とは言えないが、この曲に関しては全く違和感なく曲の世界観になじんでいる。レアなのでぜひ聴いてほしい。
#10 SAVE ME!?
ロック色の強い楽曲だが、HIPHOPの要素も含まれており、稲葉さんに「僕のものになりなさい!」と地声で命令されて終わる。かなりクセのある楽曲に仕上がっている。ハードロック寄りのアレンジで今のB'zにライブで演奏してみてほしい。
#11 STARDUST TRAIN
個人的にこのアルバムで一番好きな曲。
メロディー・アレンジ共に非常に美しく、古臭さを全く感じさせない出来になっている。
歌詞は不倫について歌っているが、メロディー・アレンジも相まって、その関係の儚さが強調されているように感じる。
・まとめ
ダンスナンバーやHIPHOPの要素が前面に出たB'zのアルバム全体で見ても異色の作品になっている。
個人的にはHIPHOPやRAPが肌に合わなかったのであまり聴き返すことはないかもしれない。
しかし、TAKの「歌うギター」やロック色の強いダンスナンバーなど後年の作品に繋がる要素が色濃く出た作品であり、一聴の価値がある。
・おまけ
実は前作のミニアルバム「BAD COMMUNICATION」は日本レコード協会ではシングルとして扱われている。ということで、「もしバッコミが先行シングルで、BREAK THROUGHに収録されていたら」というifのプレイリストを組んでみたのでここに晒す。
BREAK THROUGH
LADY-GO-ROUND
BOYS IN TOWN
GUITARは泣いている
HEY BROTHER
となりでねむらせて
LOVE&CHAIN
今では・・・今なら・・・今も・・・
B・U・M
SAVE ME!?
BAD COMMUNICATION
STARDUST TRAIN
・最後に
ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます。
次回以降は不定期の投稿にはなると思いますがお付き合いいただけると幸いです。
それでは、
せーの、おつかれ!
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