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私の中の緑黄色社会

以前、三宿の交差点近くにある花屋に立ち寄ったとき、これは是非とも欲しいと思う観葉植物が2つあった。ドラセナとパキラ。どちらも観葉植物としてありふれたものだが、その佇まいに惚れて最近、運び入れた。

多くの人がそうであるように、
緑の多い街が好きだし、緑の多い家も好きだ。

「緑黄色社会」というバンド名はおそらくは、そういうナチュラルなものをイメージしてつけられた名前かと思った。しかし実際は彼らが学生時代に、何の意味もなく、ただの思いつきでつけたのだと先日行われた日本武道館のコンサートで知った。

そのネーミングから「自然」を想起させ、学生のノリで意味もなくつけられ、フルネームで呼ばれることは少なく(「リョクシャカ」と親しまれ)、そのうえで「今年結成10周年」といわれれば、思わずnaturalParadoxとの共通点が多く感じられて親近感をもった。ナチュパラも僕が20歳の時に、何の意味もなくつけた名前だ。ナチュパラの公式ホームページにはそれっぽいことを書いているが、正直、言葉の響きと見た目の雰囲気でつけた名前だ。

ラジオで「Mela!」という曲に出会って以来、何度聴いたかわからない。

ボーカル長屋さんの圧倒的に力強い歌声のパフォーマンス。なのに、どことなく不安な気持ちが見え隠れするMC。一見スケバンがとても似合いそうなのに、おしとやかな気品のある美しさ。その上でメンバー全員がどこまでも音楽に対して誠実に向きあい、楽しみながらも「国民的バンドになりたい」と野心を隠さない正直さ。個人的に思わず応援したくなる要素が詰まっている。

「みんな、ここが武道館だよ。連れてきてくれてありがとう!何にも心配しなくていいよ。私たちに全部預けて、心の底からこの空間を楽しんでね!」

冒頭からいきなり長屋さんのMCで名言が飛び出た。
僕もいつか同じセリフを誰かに言ってみたくなった。
「何にも心配しなくていいよ。俺に全部預けて楽しんで」
忘れないようにあわててメモをとったが、一体、どんなシチュエーションで誰に言うのかは全く想像できなかった。

「陽はまた昇るから」「時のいたずら」そして、やはり「Mela!」が圧倒的に良かった。頭1つ飛び抜けていた。あんな曲がもう1曲あれば間違いなく「国民的バンド」になるだろうなと確信した。

あぁ自分もいつか武道館で歌うことはなくても、何かしらプレゼンテーションであの場に立ちたいと強く思った。聴いてる人たちを爆笑させて、感動をつくりだしたいと思った。彼らのように何でも思ったことは素直に口にしていこうと思った。

リョクシャカの皆さん、素晴らしい音楽をありがとう。これからも応援してます。


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