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コナン映画の感想

コナンの映画をいくつか見たのでその感想を書いていこうと思う。

『黒鉄の魚影』の感想

最近の作品だから見たというよりはランキングの上位の方にあったから見たのだが、この映画は去年公開されたばかりの映画のようだ。内容も新しい要素が盛り盛りという感じで本編を追っていない自分としては知らないキャラも結構いた。

どうやらこの映画の前あたりで黒の組織のNo2であるラムの正体が明らかになったらしい。原作を追っていない自分としてはネタバレされた形となるが、まぁ別にいいかなという感じ。結局は黒の組織の黒幕が気になるわけでNo2が誰だろうとそこまで興味がないのでどうでもいいというのが本音だ。

映画の内容としては完全に灰原映画だった。コナンの映画はたいてい蘭がピンチになって「蘭~!」とコナンが叫んでアクションシーンでドンパチするという印象だったが、この映画はその蘭の部分が灰原に成り代わってドンパチ及び爆発するという感じだった。

正直この映画はとても良かった。自分が灰原好きというのももちろんあるが、それ以上に単純に物語として質が高いと思う。灰原が黒の組織の連中にさらわれるという本編のようなシリアス展開で「こんなこと映画でやっていいの!?」と驚くくらいに攻めた内容だったと思う。ピンガという黒の組織のキャラクターにコナンの正体がバレるというドキドキシーンもあったりと、この手のアニメ映画にしては本編のような真に迫る内容で、新鮮な気持ちで楽しめたという感じがする。

ジンの「クソシステムじゃねーか!」という名言も飛び出しシュールな面白さもあって良かった。今まで観たコナン映画の中で一番好きと言っても過言じゃない作品だった。まだ見ていない人がいたらこれを勧めようかなと思うレベル。

『ハロウィンの花嫁』の感想

本作は最近のコナン映画の中でも比較的評判が良かったので観てみた。実際に観てみると確かに面白い。

全体的に派手だなと感じた。プラーミャという黒の組織顔負けの凄腕犯罪者が出てくるので見ごたえがある。コナンの強さ議論だと京極真というイレギュラーはいるもののそれ以外の上位キャラは拮抗している感じだが、プラーミャはその中でも強い方に入るほど強いらしい。

思うにコナン映画は強いキャラが出てきたりすると面白くなりがちなんじゃないだろうか。ある意味ドラゴンボールに近いかもしれない。プラーミャも相当強いけど、今後コナンはドラゴンボールのようにもっとインフレしていくのかもしれない。

本作はプラーミャ以外にも博士の発明品で爆発を食い止めるというシーンもある。このシーンもツッコミどころが満載ではあるものの映画としてはダイナミックで良いと思う。コナンはアクションシーンでのトンデモ感がありつつトリックではそれなりに整合性を持たせるというバランスがあるのでまだリアリティのラインは保てているのかもしれない。

『ベイカー街の亡霊』の感想

本作は以前観たような気もするが、観てからおそらく10年くらいは経っているのでほとんど忘れてしまった。なので実質初見である。

上記2作と比べると「映画っぽいな」という感じがした。もちろん最近のコナン映画も面白いけど本作は単純に映画としての要素が強めと思う。何をもって映画というかは人によって基準が違うと思うけど、自分がここで言っている「映画としての要素が強い」というのはテーマ性が一貫していて全体としてまとまっているという意味だ。本作は親子関係や社会風刺など明らかに全体を通して一貫したメッセージがあり、セリフや描写の細部にそれらが込められていると感じた。

「映画としてまとまっているからなんなの?」という疑問もあると思うが、別に自分もそう思っただけで特に何を言うつもりもない。映画としてまとまってなかろうと面白ければいいという意見もわかるし、それに異議を唱えるつもりもない。ただ「映画っぽいな」と思っただけなので他意はないのである。

ただ映画っぽいからこそ生まれる良さというのは確実にあると思う。最近のコナン映画とは方向性が違った別の良さがある。どちらがいいとは一概に言い切れないと思うが自分はこちらの空気感も好きだなと思う。あと昔ながらのアニメーション映画だなと思ったので、そういった点にノスタルジーを感じる面もある。往年のクレヨンしんちゃん映画にも同じような空気感があり、そういった作品を見ると単純に作品自体懐かしいという気持ちだけでなく、こういった映画形式自体にノスタルジーを感じるという不思議な感覚がある(伝わるかわからないけど)。とにかく良い映画だったなと思う。

まとめ

『黒鉄の魚影』が予想外に面白かったので思わず最近はテレビアニメのコナンも少しずつ見ている。数年前に60巻くらいで脱落してそこからは追ってはいないもののたまにどうなっているか確認するというくらいの距離感で付き合ってきたけどそろそろ終わりそうだし結末が気になってきたというのがある。まだまだ続きそうな気もするがちょっとずつ原作を追いかけても面白いかなと思い始めている(でも100巻越えはちょっと大変そうなので実際に追うかは不明)。

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