ウマ娘のアニメ2期を最後まで見たので感想を書く

今日はウマ娘のアニメ2期を最後まで視聴した。

萌え擬人化系の作品は何となく軽んじてしまいがちなところがある。こういう擬人化作品の多くは決してつまらないわけではないけど名作になりきれない作品が多い印章にある。具体的な作品名を出すと角が立つので書かないけど、かわいさを前面に押し出しておいてストーリーがおろそかになっているような作品は結構多い。

ただそんな印象を良い意味で完全に裏切ってくれたのがウマ娘の2期である。この作品は間違いなく名作。これは揺るがない。ラストの有馬記念のシーンは年甲斐もなく号泣してしまった。

競馬についてはそんなに詳しくないけど、ちょっと調べてみるとこのアニメでの主要キャラであるトウカイテイオーとメジロマックイーンはそれぞれ作中と同様に怪我をしている。

トウカイテイオーで言えば、1992年の有馬記念から1年間出場していないのも史実だし、メジロマックイーンが天皇賞の4日前にけがで出場できなくなってしまうのも史実である。

この2つの出来事をうまく結びつけて物語にするのはずるいと思いつつも感動してしまう。

野暮なことを言ってしまうと当たり前の話だけど作中の関係性は実際の史実からするとありえない。なぜならテイオーとマックイーンは馬同士なので友情なんて成立のしようがないからだ。冷たい目線で見ると脚本家が勝手に付与した欺瞞に過ぎないんだけどそこに作中のような美しい物語性を見せられると感動してしまう。

なんともチョロい涙腺なんだと自分に対して思う面もあるけど、実際は関連しない出来事を結び付けてこういう物語にしてくる脚本家の腕は凄まじいと思う。

最初にテイオーとマックイーンが相まみえる天皇賞での戦いやそこに至るライバル関係なども全ては最後の有馬記念への布石になっているので、史実を散りばめてここまで感動的に物語を作り上げたライターは本当に凄いと思う。

さらに言えば、1993年の有馬記念の結果が史実だからこそ、なおさらこの感動に上乗せした感動が押し寄せる。1993年の有馬記念はそれだけで感動的だからだ。競馬には詳しくないけど1年間レースに出ていない馬がG1を勝ち取るというのが凄いことだというのはよくわかる。

1993年の有馬記念の動画はyoutubeに公式(カンテレ競馬)がアップロードしている。勝利後の騎手インタビューが非常に感動的だ。涙ぐみながらトウカイテイオーを讃えるその姿を見ているだけでこちらももらい泣きしてしまう(以下URL)。

まとめるとウマ娘2期は取り上げた史実もすごいしそれを料理する脚本家もすごいという作品だった。競馬という世界にも熱いドラマや物語がある。その感動の一端に触れられて良かったと心から思う。

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