<ゲームの売れ行きアップ方法>第27回:暗すぎる画面、小さすぎる文字の弊害

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第27回は「暗すぎる画面、小さすぎる文字の弊害」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第27回:暗すぎる画面、小さすぎる文字の弊害>


 視認性の悪さと言えば、画面が暗すぎたり文字が小さすぎる事でも起きます。

 最近の3Dゲームはプレイ開始時などに明度やガンマの設定をさせる物が多く、暗い場面でもきちんと物が見えるようにしていたりしますが、これができていない作品もあります。
 FF16も「画面が暗すぎて何が映っているかよくわからない場面が一部のシーンである」という残念な感じになっていました。
 
 「画面が暗すぎて何が映っているか良くわからない」という状況はプレイヤーにストレスを与えたり、そのストレスがプレイ中の楽しい気持ちを大きく萎えさせる事になってしまいます。
 結局はそれによってストアやSNSで書かれるユーザーレビューで評価が下がる事になり、それを見た人達の購入意欲を萎えさせて売れ行き低下を引き起こします。
 
 またプレイ動画を観てから購入するかどうか決める人達にとっても「このゲームは画面が暗すぎて何がなんだかよくわからない」という不快感や悪い印象を与えて購入意欲を低下させてしまいます。

 3D系のゲームの場合は必ず「暗い場面でも物がきちんと見えるようユーザーが明るさの設定をできるようにする」というのをしないといけません。
 FF16もアップデートで多少改善されたとは言え、まだもうちょっと暗い場面での物の見えの良さを改善しないと、今後マルチプラットフォームで出した時の売れ行きを低下させてしまうでしょう。
 FF16はエフェクトが派手すぎて何がなんだか良くわからなくなる時があるのも視認性の点で難があり、これも改善する必要があります。

 3D系のゲームでは他にも「モーションブラーがきつすぎて視認性が悪化したり気持ち悪くなる」というゲームの楽しさを損なう事をしているゲームもあります。
 
 また2D系のゲームは明度やガンマ設定が無いのが多く、暗い画面が主体のゲームの場合は開発環境ではきちんと見えても、モニター設定が異なるユーザーの環境ではストレスになるほど物の見えが悪くなってしまう事があります。
 そうならないようオブジェクトデザインを注意しておく必要があります。
  
 「暗すぎる」以外にも「文字が小さすぎる」も問題となります。
 文字が小さすぎてきちんと読めない事でもプレイヤーにストレスを与えて楽しい気持ちを大きく萎えさせたり、レビューで低い評価を書かれて売れ行きを落とす事になってしまいます。

 開発環境では23インチ以上のモニターを至近距離で観ながらゲームを製作している事が多く、小さい文字であっても快適に見れます。
 しかしswitchやPS、XBOXなどのテレビ画面で離れて見る場合は文字サイズが小さいと、文字が読みにくくなってプレイ時の楽しい気持ちが萎えたり、レビューで低評価になってやはり売れ行きを落とす事になってしまうので注意してください。 

 
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第28回「早すぎる戦闘スキップになってしまっていないか?」です。
RPGなどで快適なプレイをさせるために搭載する戦闘スキップ(戦闘の高速化)ですが、その速さは適度な速度になっているでしょうか?
早すぎる戦闘になってしまうとゲームの良さを損ねてしまうという話です。