<ゲームの売れ行きアップ方法>第35回:世界で売れるゲームはPSプラットフォームでも出しておいた方が売れ行きが結構増える

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第35回は「世界で売れるゲームはPSプラットフォームでも出しておいた方が売れ行きが結構増える」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第35回:世界で売れるゲームはPSプラットフォームでも出しておいた方が売れ行きが結構増える>


 国内でしか売れなさそうなインディーゲームをswitchだけでなくPSプラットフォームで出しても、switch版の売れ行きを1とするとPS版は0.2以下とかの悲惨な結果に終わりがちです。

 しかし世界でも売れそうなゲームの場合はこれがずいぶんと違ってきます。
 switch版の売れ行きを1とするとPSプラットフォーム(PS4、PS5あわせて)の売れ行きは0.5以上、ゲームによってはもっと上(0.7)くらいの売れ行きを叩きだす事もあります。
 これはマルチで何作も出している会社ならよく知っているでしょう。
 「世界的に見るとPSプラットフォームのユーザーも結構インディーゲームを買ってくれる」という風になっています。
 日本だけでしか売れないようなゲームは悲惨な結果になっても。

 インディーゲームの場合は任天堂さんやMSさんと時限独占契約を結び、「一年間や半年はPSやその他のCS機では出さないでね」みたいな縛りが付く事はわりとあり、その間はPSプラットフォームで出せない場合もあるでしょう。
 しかしそういう契約を結んでいない場合や独占期間が終わった場合は、積極的にPSプラットフォームにも出しておいた方が売れ行きが結構増える事になります。
  
 PS5は本体は世界的に好調に台数が増えていっていて、すでに5000万台を突破しています。
 今は昔と違ってハードがあまり値下げできなくなってしまいましたが、それでもハードの寿命が長くなった事を考えるとPS5の世界での最終累計台数は普通に9000万台は越えてくると思います。
 海外は日本と違ってPS5発売時より給料がかなり上がっていて、PS5を値下げしなくてもずいぶんと本体価格が安く感じるようになっているというのもあります。

 PSユーザーの中にはすでにswitchやPCを持っている人も結構いますが、PS4かPS5しか持っていないという人も世界ではかなりの数いて、そういう人達はPS版を出すと結構買ってくれる事になったり。

 アジア圏の人達(中国や韓国や東南アジアなど)は日本人と趣味嗜好が似ている部分もあります。日本のアニメや漫画にはまっている人も多いため。
 スクエニのパラノマサイトとか、livewireさんの色々なシューティングゲーム(怒首領蜂大復活、エスプガルーダII、 他 )などは今はPC版を除きCS版ではswitchでしか出していませんが、今からでもこれらをPSに出すとワールドワイドでそこそこ売れ行きが増えると思います。

 PSプラットフォームの問題点は任天堂さんに比べてサポートの質がずいぶん悪いとか、開発機材がswitchより高いなどあって個人や少人数開発者の場合は導入のハードルが高いというのもあります。(吉田修平氏とかがこの部分を積極的に改善していくよう動くべきだと思いますが)
 でもすでにPSプラットフォーム向けの開発環境があってリリース経験もある会社や個人なら、海外でも売れそうなタイトルは儲けが結構増えるのでPS版もマルチで出しておくのをおすすめします。



  
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第36回「商標権侵害に注意」です。
きちんとしたパブリッシャーと契約して出す場合はゲームソフトのタイトルの商標権チェックもやると思いますが、自分で出すなどする場合はリリースする国ごとに商標権やそれに類似する権利のチェックをしておく必要があります。