<ゲームの売れ行きアップ方法>第28回:早すぎる戦闘スキップになってしまっていないか?

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第28回は「早すぎる戦闘スキップになってしまっていないか?」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第28回:早すぎる戦闘スキップになってしまっていないか?>


 戦闘を繰り返すターン製RPG作品の場合、戦闘を高速にできる機能を追加している物もあります。
 ただ、作品によってはあまりにも高速化しすぎて「何が起きたかほとんどわからなくなってしまう」みたいなのもあります。
 
 私は3DダンジョンRPGも色々遊んでいますが、チームエクスペリエンス作品などは戦闘スキップがあまりにも高速化しすぎて、これは今後の作品ではもうちょっと遅い戦闘スキップ機能もユーザーが選択できた方が良いのではと思いました。
 オプション設定で戦闘スキップの速度を何段階かから選べるとか。
 今のスピードだとプレイヤーキャラがいつの間にか死んでいたり、酷いステータスになってしまっている感じです。


 また、戦闘をあまりにも早く高速化できてしまうと「戦闘の重みが無くなる」というのもあります。
 プレイヤー側もモンスター側も一手一手色々な攻撃をしていくのですが、その個々の攻撃の表示時間が短くなるほど戦闘のドキドキ感が薄れ、戦闘の重みが無くなっていく感じになってしまいます。

 「高速戦闘中であっても、戦局に影響がありそうな大ダメージの時やパラメーター変化などが起きた時はその際に戦闘スピードを一瞬落とす」みたいな演出があると、戦闘の重みを無くさずに戦闘時間を短縮できると思います。 
 敵の攻撃だけでなくプレイヤー側も会心の一撃が出た時などは一瞬止めると、その一撃の重みや爽快さをきちんと表現できるようになるでしょう。

 アクションゲームにおけるヒットストップという表現とちょっと似ていると思います。
 高速戦闘でもそういうヒットストップ表現を大ダメージやステータス変化時にやってみてはどうでしょうか。
  
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第29回「無意味なコンボゲームになってしまっていないか?」です。
連続でダメージを与えるコンボ攻撃は色々なゲームに採用されています。
しかしそのコンボの時間が長すぎると作業感が出てきたり面倒なプレイ感になり、コンボの爽快感を台無しにしてしまうのです。
一部のインディーゲームは作業的なコンボ攻撃を繰り返しさせて、かえってゲームの面白さを損ねているのもあります。