<ゲームの売れ行きアップ方法>第41回:ヒット作を出しても安心できない状況

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第41回は「ヒット作を出しても安心できない状況」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第41回:ヒット作を出しても安心できない状況>


 インディーゲームでヒット作品を出すと、そのゲームはその後もセールの時に安定して売れ続けて毎年のようにそれなりの金が入ってくるようになります。
 今までかけた開発費をきちんと回収できたら、その後にも毎年追加の金がどんどん入ってくるとほっとするでしょう。

 しかしソフト開発が終わる度にスタッフを解散させる方式ならともかく、スタッフに給料を払い続けてインディーゲーム開発を継続する場合は、ヒット作を一作品出した程度では全然安心できません。
 人件費やその他の費用が常にかかり続けて、きちんと次のゲーム開発もスケジュール通りに進めて次回作もある程度売れるようにしないといけません。
 ヒット作品で得た大金も人件費であっという間に溶けていきます。

 しかし実際は「スケジュール的な理由で思ったように次の作品では良い物が作れなかった」とか「良い物を作れたはずなのに売れなかった」「前作は大ヒットしたのに続編では大きく売り上げ低下」という事も珍しくなく、連続してヒット作を出し続けるというのはなかなか難しいものです。

 海外のインディーゲームデベロッパーも過去にヒット作品を出したところでも人員を削減したり、スタジオが解散しているところもあります。
 インディーゲームではない大手や中小も最近は人員削減をしていますよね。

 下請けとしてやってきた会社がインディーゲーム開発に挑戦するも、いざリリースすると思ったように売れず、「結局下請け業務をしていた方が安定してスタッフの給料が稼げる」という事でインディーゲーム開発を諦めて下請け業務にまた専念するという事も珍しくありません。
 それでも「次の企画こそはヒットを」といつか再挑戦する会社もありますが。



  
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第42回「新規開発者は「インディーゲーム開発で失敗しても下請けとして食っていく」も難しい」です。