<ゲームの売れ行きアップ方法>第14回:ゲームがテンポよく進んでいるかどうかで楽しさが違ってくる

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第14回は「ゲームがテンポよく進んでいるかどうかで楽しさが違ってくる」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第14回:ゲームがテンポよく進んでいるかどうかで楽しさが違ってくる


 ゲームを面白く感じるのには色々な要素がありますが、その中の一つとして「ゲームがテンポよく進んでいるかどうか」というのがあります。
 ゲームがテンポよく進んでいるとプレイヤーは楽しく感じる一方、どこかでゲームが停滞したり、ゲームの進みが遅いとつまらなく感じてしまいます。

 これはゲームに限らず、漫画やアニメ、小説や映画などでもテンポ良く進んでいく作品は評価が高くなります。
 逆にテンポが悪い作品はずいぶん楽しさが低下してしまいます。

 ソウルライクゲームは人気のあるジャンルで実際にかなり面白い一方、「特定のボスでつまってそこから進められなくなった」みたいな状況になってしまうと、人によってはそこで急につまらなく感じてプレイをやめてしまう人もわりといます。
 他にも探索する場所がまだあって、探索するうちにキャラが強化されて詰まっていたボスもなんとか倒せるようになったら良いのですが、探索する場所ももう無くなり、「どうしてもこのボスで何時間も足止めされる」という状況になるとユーザーにとってはかなり苦痛の状態になってしまいます。

 メトロイドヴァニアタイプのゲームでも「次に進める場所がわからなくなった」みたいな事になり、同じ場所をあちこち行き来するも一向に進めるための条件がわからなくなった時、そこでゲームが止まった感じになり、プレイヤーの中には一気につまらなく感じてプレイをやめてしまう人もいるのです。
 そういう人は「いかにこのゲームがつまらないか」をストアなどのユーザーレビューでしっかり書いて売れ行きを大きく落としてくれます。

 ユーザーには「ゲームがテンポよく進んでいっている」と常に感じるようにしてください。
 「ゲームが進んでいる」とユーザーが感じる時は、

・ステージやダンジョンをクリアした時
・キャラがレベルアップした時
・新しいスキルを入手した時
・お金が貯まって装備を買い替えた時
・モンスターや宝箱から良いアイテムや武器防具を入手した時
・クラフト系ゲームでは必要な素材が規定量集まったり、新しい生産技術の開発が起きた時
・メトロイドヴァニア系では新しいアクションの入手や新しいエリアへ到達した時

やその他色々ありますが、こまめこまめにそういう体験ができるようゲームを組み立ててください。
 
 ソウルライクゲームはもうちょっとボスを倒しやすくしたり、メトロイドヴァニアでは進むためのヒントを話してくれるキャラを用意したりも。
 ソウルライクゲームでは賛否あるでしょうが、同じボスで一定回数以上死んだら内部的にボスのパラメーターを下げていって倒しやすくしていくというのもゲーム停滞の対処法となります。

 「ゲームがテンポよく進んでいる」と感じられるよう作ったゲームは楽しく感じられ、ユーザー評価も高くなり実際のストアでのユーザーレビューでも良いレビューが付いて売り上げアップにつながります。
 逆に「特定の場所で詰まってしまう」「ゲームの進みが遅く感じる」などの場合はユーザーレビューでいまいちに書かれて、それを見た人達はそのゲームを購入する意欲が落とされてしまいます。
 テンポよく進むかどうかはゲームの楽しさを左右し、また売り上げにずいぶんと影響するのです。

・ムービーシーンがこまめに入る
・ムービーシーンが長い
・会話パートが無駄に長い
・移動に無駄に時間がかかる

などは逆にゲームのテンポを悪化させてゲームの楽しさをずいぶん低下させる事になってしまいますので注意しましょう。

 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第15回「リリース前の段階でゲームのダメな部分はできるだけ潰しておかないといけない」です。
今はアップデートでリリース後にゲームを改善できるとは言え、最初のリリース段階でずいぶん不評になってしまうと、その後頑張ってもなかなか売れ行きが向上しなくなってしまうのです。