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ラジオ恐怖症が出会ったネットラジオアプリという存在


タイトル通りの人生を、つい最近まで送ってきた者です。
ついこの前、とあるラジオの最終回に伴い激重ポエムnoteを二度も書いてしまった人間とは思えない人生がどうなってこうなったのか。そして、何が今私のラジオライフを支えてくれているのか。


オタクとして目覚めて10年以上。二次元に多少ハマったこともあれど、9割の時間を生身の人間、言わば「三次元で活動する芸能人」を応援することに投じてきた私からすれば、推しを追いかけるためのツールとして、「ラジオ」は避けることの出来ないものでした。

でも私は、ラジオが全くと言っていいほど好きではなかった。


理由はいくつかありますがすべて単純で、「①映像がない」「②聞いてる間何をしたらいいのか分からない」「③ラジオ局とかアプリとかがいっぱいありすぎて何を聞くのにどうしたらいいか分からない」「④内容が上手く理解できなかった時に聞き返せなかったりする」「⑤既にリスナーとの空気が出来ていて入りづらそう」「⑥聞き返したい回などがすぐ消えてしまう」など……。
特に10代半ばの頃は、課金にも抵抗があったりして、ラジオを趣味にすることはなぜか高尚なイメージもありましたし、なんならラジオってみなさん📻←みたいな形で聞いてんのかしらとすら思ってました。
そもそもラジオは大抵1時間〜2時間、多いものはもっと長いという謎の思い込みもあって、そんな長さを毎週気を張って聞くなんて絶対無理や……と諦めてすらいました。

まぁこれは単純な知識不足と、自分の集中力のなさが問題なのですが、この集中力というものはラジオ大好きになった今でも備えることが出来ず、聴きながらふとした時に「……あれ気付いたら#6!?#4と#5の内容マジで記憶にないんだが!」くらいボーッと聞いてることがあります。

そもそも集中して何かを見る・聞くことだけに専念するのは昔から本当に苦手で、メモを取るわけでもなくただ先生や目上の人の話を聞かなければいけない時間や、ドラマやアニメ、映画に関してもそれが出来ない上に、「毎週同じ時間にテレビを見て、それが出来ない時は録画して別の時間にリカバリーする」というルーティンも守ることが出来ないのです。「じゃあ全部録画して見りゃあいいじゃん」となるのですが、録画したとて「ここから一時間拘束があるのか」と思うと再生が押せない、そうすると配信期限が終わっている。
まさに三次元で活躍される芸能人を推す身としては致命的な問題がありました。

じゃあ何のコンテンツで応援していたかと言うと、アイドル・アーティストなら曲、芸人さんならネタとライブとバラエティ番組。これだけです。本当にこれだけです。
(今思い返すと、この時の人生の時間があれば一体いくつのラジオを聞けていたのか……と思うと悲しくなるので割愛!)



そんな感じで、今もANNなどを聞く際はタイムフリーの短さや番組自体の長さもあり、多少の覚悟をしている人間ではありますが、ここまでラジオを聞くのに向いていなかった人間が2021年に、とあるきっかけであるネットラジオアプリを入れることになりました。


それが、GERAにて放送していた

「LLRのダブルバインド」。


GERAというアプリの存在はなんとなく知っていたものの、「ほぇ〜芸人さんがやってんのね」「そのアプリでしか聞けない番組があるんだ」と適当に受け流して情報を得ていたところ、昔から好きだったもののラジオのイメージがあまりなかったLLRが無料で聞けるラジオをやるとのこと。調べたらアプリ入れれば(当時は)無課金で全話聞けるの!?と思いアプリをインストールをしてみたところから始まったラジオの出会い。


結果から言えば、このLLRのラジオがめーーーーーめっちゃくちゃ面白かった。だから続いた。

え? トークライブみたい。トークライブくらい面白いし、しかもお客さんの笑い声でかき消されないし、それでも本人とかスタッフさんの笑い声で盛り上がりは伝わってくるし、家で無料で座って聞けるし。
そして何より、ネットラジオアプリとしての特徴である「配信期限内ならいくらでも聞ける」「簡単に巻き戻せるし早送りもできる」「アーカイブが沢山残っている」「バックグラウンド再生ができる」という、魅力しかない部分が、私がラジオを敬遠していた理由を全てぶち壊してくれたのです。

しかも、GERAは基本的に1回の放送が30〜50分だったので、区切りもつけやすく聞きやすくて、気付けばあっという間に当時あった分の放送回を聞き終えてしまいました。


AGEAGE時代、中心的存在にいたLLRがこのタイミングでラジオ!? しかもGERAの話はTwitterでたまーに流れてきてたけど、GERAって吉本じゃない若手芸人さんが多めに見えたような気が……?

ヤバい! 視聴期限6ヶ月!(当時まだメンシプ制度じゃなかったので、吉本の芸人さんでも半年は聴けた)視聴履歴がある! 最後なんの回のどこまで聴いたか覚えててくれる! 聞くこと自体がすべて無料!(当時まだetc)
ラジオって30分くらいだと短いんじゃないの?ANNとかが普通なんじゃないの? という固定観念で聴き始めたら、これがまた聴きやすい。


ネットラジオアプリのひとつの特徴として、「アプリにデータは残るし期限内は何回でも聴き放題だけど、アプリを入れなければいけないので、興味がある人しかそのラジオにたどり着きにくい」があると思う。そこを上手く取ったというか、そもそも二人の話がネットラジオ向きなのか、まぁその辺の難しい話は分かんないけども……とにかく、ブラックなジョークやAGEAGE時代の思い出話、ポンコツ気味のマネージャーをゲストにする回、自身が所属する吉本興業のあんな事やこんな事など、ニッポン放送となると聞いててヒヤヒヤするような話題もあるけど、それがたまらなく面白かった。
このラジオきっかけで、GERAを開かない日がなくなっていく。面白い始まりだ。

(もちろん普通のラジオの良いところも沢山あって、まず何より生でラジオを聴きながらメールを送ったり、生でメールを読まれる感覚だったりはネットラジオアプリにはあまり無いもので、もっと直接言えば規模が違いすぎる。自分が生でコンテンツを追い続けるだったり、深夜の稼働だったりが苦手なために聴けないだけです。内容に善し悪しはない!)

もちろん週に1回、30分しか楽しみがないなんて寂しいからと、他にもラジオをやってるGERAの芸人さんたちを見て、片っ端から1話を聴いてみる。そして、好きかも! と思ったらそのまま聴いてみる。(メンシプ制度でそれが出来ないのが難しいね〜)
それを続けていたら、GERAで素敵な出会いが何個もあった。あんまり中身を知らなかった芸人さんの人となりをラジオから知ることが沢山あった。名前は知ってるけどネタは見たことない芸人さんで、ラジオが面白かったからネタも見てみよう! と逆輸入(?)みたいなことも度々あった。最初GERANEXTの中で知らない芸人さんの名前が多かったけど、ライブにちょこちょこ行き始めると「あ! GERANEXTやってた人だ! ネタ面白い……GERANEXT聴いてみっか!」になることもあった。

段々と行くライブが他事務所若手芸人さんと呼ばれるような位置の方が増えて、GERAではなくstandfm、Artistspoken、Radiotalk、自身のYouTubeでラジオをしている人たちのものも聴き始める。そこからはもう、今に至る。

今でも成人にしては欠落したままの集中力だけど、ネットラジオの最新回を開いた時に「うわぁ! 今回50分超え!?」となる時、このうわぁ! が、「身構え」ではなく「歓喜」になったのはすごく大きい変化だと思う。50分があっという間に感じるようなラジオが多すぎる。
(後は、ラジオで歌を流す時間っていうのが、その時間の使い方に困ってしまうので、それがないネットラジオのサクサク進む感じが好きなのかもしれない)



さて、これはラジオを好きになっていった経緯であるが、ラジオを聴く理由は、やっている芸人さんが好きだからという理由とはまた別な理由があると思う。恐らく、いくら好きな芸人さんがラジオをしていたって、知らないジャンルの話題しかなかったり、嫌な話ばかりされてしまったら別に聴かない。また、「好きだから」だけでラジオを聴いていたら、多分この世のほとんどの芸人さんのラジオを聴かなければいけなくなると思う。聴かない理由なんか作る必要はないけど、毎週楽しみにしていて大好きなラジオには、多分皆何かしらの「聴く(聴きたい)理由」が存在すると思う。

それを言語化するのって難しいけど、言語化出来たラジオがいくつかあって、それについて話してみたかっただけなのに前置きがなげーな。言語化してないから好きじゃないとかはないよ。

①魂ずの部室
このnoteでも二度ほど書いたことがあるGERAで放送されていたラジオ。
ここに書いたくせにもうアーカイブすら残っていない事実には目を背けたくなるが、何が好きって、今正直に言うと「内輪感」だったのだと思う。

良い側面も悪い側面もあるいわゆる「内輪のノリ」。古参に優しく新規に厳しい雰囲気を感じるので、私も新たに知ったコンテンツが内輪ノリ全開だと普通に萎える。
だけど魂ずの部室って、新規に優しいというかなんというか……そもそも、新たに聴き始めるリスナーを古参アピで迎え撃つ人間が一人もいなかった。それどころか、やはり新規リスナー獲得に四苦八苦していたせいか、全員が他のリスナーに丁寧な感じがよかった。

まず、「内輪感」が好きだとは書いたが、凄いのは魂ずのトークからは内輪で閉鎖された雰囲気を一切感じなかったところだ。常に新しい人がここから聴き始めても大丈夫なような話し方を……多分基本、していた。(確かめる術がもうないけど、部室の伝説トーク「冷蔵庫事件」や「吉住さんからのプレゼントを翁長部長が売り捌いた疑惑事件」など、話す度に注釈のように説明を入れてくれていた気がする)
じゃあ何の内輪感なのか、それは分からないけど、恐らくしょっちゅうお名前を聴くリスナーさんが沢山いたことだろうな。
内輪感の良い部分だけを兼ね備えた、そんでもって面白かった、最高なラジオだった。
……なんでこれを確かめる術がないんだよ!アーカイブ残してくれよ!おい!


②ラジオの虎

GERAの屋台骨、東京ライブシーン最後の大物、確実に今年売れちゃう漫才師。漫才が面白いってことはラジオも面白いとは本人たちもよく言ったもので、それはもう面白い。
ラジオの虎を聞いたことがある人なら誰しもが感じる、本人たちすら感じている、「情報量の多さ」。緩急?ゆったり?ヒーリング?そういったものは許されない。一回分の放送を聞き終えた頃にはライブを一本見たかのような充実感すら生まれるのだ。
私はもう聴くだけで精一杯で、マトモにコーナーメールなど送れた試しがない。ていうかあんな面白いことが浮かぶわけない。「好きな果物」という至極シンプルなテーマのメールすら、理由が書けなくて頓挫した。

そんなラジオの虎は、聴いてると自分が好きだったものを肯定されている気分になる。それが聴く最大の理由であり、なんならヤーレンズ自体を好きになるきっかけにもなる。

というのも、まだオギャッと産まれて二十数年しか生きていない、嫌すぎるけどギリ「Z世代」とかに括られる世代の生まれの当方。確かに中学生の時にはスマホ持ちが大多数で、YouTubeやTwitterはすぐ身近にあって、高校では皆が一生懸命「インスタ映え」を追いかけていた世代。高校にもなればクラスメイトの推しはYouTuberだったり、ジャニーズJrだったり、若くて流行の最先端を行く人達の名前が多かった。
そんな中、親の影響を強く受けてゴリゴリ親世代から現在にかけた芸能ニュースの英才教育を受けていた私は、当然そんな話を学校や友人とできるはずもなく、カラオケで歌いたいJPOPを友人が知っていることもなく、何の話をすればいいか色々考えて学生生活を送っていた。

高校生の時に薬物乱用防止の授業があった際、先生が「クイズ出すけど、この人知ってる奴いるか?」と、酒井法子・押尾学・田代まさし・槇原敬之の画像を順に出し、クラスで唯一即答・全問正解をする私が変な目で見られ、クラスメイト全員が名前にピンときていなかったという経験を未だに覚えている。せめてマッキーくらい知っとこうや。ていうかどんな授業やねん。

まあそういった感じで、とめどなく芸能ニュースについて話せるのは親しか居なかった私がその次に出会ったのがヤーレンズ。私が一人で勝手に面白がっていたコンテンツを、ヤーレンズは二人がかりで面白おかしく話して、それを同じように楽しむリスナーが沢山いて、何ならそのニュースや事象を知らなくても、ヤーレンズきっかけで知って面白がる人もいるだろうし、私もラジオの虎で知った話が沢山ある。

現実じゃ中々分かち合えない話を、ラジオで芸人さんが面白おかしく楽しく話してくれるなんて、なんて最高な空間なんだろか。
初めてそれを認識した時、ちょい泣きかけたけど、面白すぎて泣くのも忘れました。

それを聞いてたら、何故か今年ヤーレンズの出るライブに出来る限り行きまくるというラジオからのファンになっていました。人生何が分かるかわかんないね。変わる時は変わるよな、人生。
ていうか芸能人のいらん情報持ってる界隈に二人して君臨してるコンビ、聞いたことないっすよヤーレンズ兄さん……!


③ジャンクの週末は躍る

まだ聴き始めて日も浅いけど、週末これを聴かないと月曜日に仕事に行く気にならなくなる、Artistspokenにて放送中のラジオ。
リスナー爆速認知の小森氏と事務所の内情まで容赦なくONで喋る山下氏に恐れ戦くことはあるが、何を隠そうこのラジオきっかけでジャンクを好きになっていくので、まあその辺についてはスルーでいこう。

ジャンクの週末は躍るの何が凄いって、初回放送からメールのテーマがマジで変わってない。マジで。凄くない?
明確なコーナーとかはなく、ずっと「今週のバッドな話」を募集しているが、別にグッドな話を送ってもいいし、もはや多分そういったものじゃなくてもいいのかもしれない。とにかく、窓口が緩い。
それはつまり、どの回をいつ聴いても面白い、一話完結のドラマのような感じで。

ハマり始めてラジオの過去回を見た時、沢山過去回のアーカイブがあると初回から聴きたくなっちゃって、逆に現在に近い回まで辿り着かない……なんてこともあるんだけど、このラジオでそういう悩みにぶち当たったことがない。どんなラジオも一話から聴きたいジレンマでいつもヴーヴー唸ってる変なところで神経質でめんどくさい私が唯一気楽に聴けるのがこのラジオ。
これが自分にとってはめちゃくちゃレアなことで、そういう意味でも落ち着くというか、まずそんなことあった試しがなかった(上記二つのラジオも律儀に一話からひとつも飛ばさずに最新回まで追いついてた)ので、居心地が良い。これは完全に自分の感じ方とラジオを聴く上での面倒な神経質さ故なので、主観としてまあ許されたい。
ジャンクの二人も漫才の雰囲気同様ゆるーいのに面白い話を永遠にしていて、いつどの回を聴いてもいつものジャンクがいることの安心感もあるかもしれない。

……とは言っても一話から過去回を追っかけるのもやってるけど、昔の回に神回とかあるからその癖はやめらんないんだよね!
(アースポ様に、GERAとかstandfmとかpodcastにある再生済か否か分かる機能とかあるとすごい嬉しいなあ、すんごく嬉しいなあ、あとWiFiないところで開くと死ぬほど重くて一回で聴きたいラジオがすぐ開けたことないので、その辺とか、なんか、変わったらすんごく嬉しいかも)(これ言い始めたら色んなアプリに良い悪い所とかあるしキリがないけども)(アースポ様は、古い回が一番上で最新回になるにつれ下に連なっていくところ本当に好き 有難い)


誰からに強制されてラジオを聞いたことがないので、多分ラジオを聴いてるってことはそれぞれのラジオに自分の中で聴く理由があるんだけど、言語化が出来た三つだけ、チョロっと。自分語りなどを。へへ。


残念すぎるが魂ずの部室は聴く術がなく布教にならず遺憾そのものだが、残りの二つは聴けっから!聴いてくれよな〜!

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