それでは今日も幸田露伴の『露団々[ツユダンダン]』を読んでいきたいと思います。
9月頃、二三ヶ月の旅行から帰ってきたるびな。はじめの五六日は旅中の談話をして暮らしますが、ちぇりいに託したしんじあへの手紙が返事がふた月経っても返ってこないことが心配になります。静かなある夜、風がヒューという澄み渡る音に……
湖北省巴東県の巴峡には猿が多く、舟旅で聞くその鳴き声は哀愁をさそったことから、「巴猿[ハエン]」とは哀愁・旅愁のことをいいます。また、雌雄相伴わないで、孤独に離れている鶉のことを「片鶉[カタウズラ]」といいます。
ということで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!