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『独り』ではなく『ひとり』になるために、情報を捨てに行こう。

皆さま、はじめまして。
自分をライターだと思い込んでいる節がある、0秒レモンサワー® 仙台ホルモン焼⾁酒場 ときわ亭の公認アンバサダー『0番隊』第3期メンバーの二ノ倉らむねと申します。

「公式noteで記事を書かせて欲しい」という、ときわ亭さんの得には何もならない提案をついうっかり中の人にしてしまいました。
4月に自費出版で作品集を出してから、あまりにライターとしての活動を疎かにしすぎたので、魔がさしてしまったのかもしれません。
大変恐縮ですが、少しの時間お付き合いいただけたら幸いです。

私は普段、光と影が目まぐるしく入れ替わるエンターテイメントの世界の端の端の端に身を置かせていただいております。
この世界に入ってから毎日が非日常の中に存在していて才能に圧倒されるばかりで、家に帰ってくるたびに「ああ、生きて帰れて良かった!夢じゃなかったんだ」と思います。

でも、周りの方々がすごいだけであって私はひとつもすごくなんてないのかもしれない、ということにも同時に気づきます。
はち切れそうなコンプレックスが、ミシッと音を立ててまたひとつ大きくなっていくのを感じるのです。

そんな思考を取り払うかのようにXやInstagramを開くと、私なんかと比べ物にならないほど知名度と実績があるクリエイターたちの水族館が広がっていました。
SNSという水槽で、隙なく計算し尽くされた光に照らされて泳ぐ才能たち。
「この作品のこの部分に感動しました!」と集まるファンからの熱を帯びてさらに輝いているのを観ると、思わず自分の情けなさと比べてしまってスマートフォンをぶん投げたくなります。

正しさは画面の向こうが基準なのかもしれません。

実際、女子が集まる飲み会なんかに行くと「もうちょっとらむねちゃんは自分磨きにお金をかけたら?」と遠回しに言われます。
そこからはSNSの知識から得た美しさの展覧会です。
そんな時、私は皿の隅で忘れられていくしなびたフライドポテトしか理解者がいなくなります。
努力することはとても美しいことだし、素晴らしいことです。
ですが必ずその時に見下され、踏み台にされることがあるのだとすれば、それはいつだって私のようなどうしようもなく流行に取り残された人間なのです。

こんな風に、誰といても、誰と繋がっている状況でもどうしようもなく独りだと感じるときがあります。
賑々しく『だれも取り残さないコミュニティ』を称する中に居ても、結局居場所をつくれずにふわふわと全てが過ぎ去ってむなしさだけを残していくのです。

ああもう嫌になっちゃったな。

そんな時私は、お財布とスマートフォンだけを持って電車に揺られることにしています。
ガラガラの車内でも乗客はみんな画面に釘付け。

もうすこし、あとひと駅。

改札を抜けると黄色い背景にジョッキの看板。
ときわ亭です。

そういえば先日、数合わせで呼ばれた飲み会で「女子のひとり焼肉はさすがに女を捨てているのではないか」「ありえないよね」という話が頭上で交わされていました。

果たしてほんとうにそうでしょうか?
そのものさしはどこから持ってきたものですか?

現代では、スマートフォンが一台あれば生活が成り立ちます。
でも、情報でパンパンに頭が膨れてしまって疲れていませんか?

ああ、そうこうしているうちにレモンサワーのジョッキとさっき選んだシロップが届きました。
マドラーはお水のジョッキに入れておくことにして…

Wi-Fiはあるけれど、私はときわ亭にいる90分間なるべくiPhoneをバッグにしまって過ごすことがあります。

こういう時に必要なのは「情報を得ること」よりも「情報を捨てること」だと私は思います。

どうしても誰かと比べてしまうし、自分の持ち味を見失ってしまうからです。
自分に自信が持てず、弱っている時なら尚更。

あえて「何もしないことをする」のです。

サーバーからレモンサワーを注ぐことと、目の前の網で焼けていくお肉の面倒をしっかり見ること、美味しく味わうことだけ頑張って、ほかに何も考えないようにします。

店内BGMは90年代〜00年代のヒットチャートに基づいた人気のJ-POPが数曲、延々とループされています。
個人的にはちょっとむず痒いです。
学生時代、お昼の校内放送で人気アイドルの曲では盛り上がっていたのに、ボカロやアニソンがかかった途端白けた空気を一気に思い出して頭を掻きむしりたくなるからです。
なんかうっかり間違えて、思いっきりサブカルチャーにハンドルを切ったプレイリストが流れたらいいとすら思います。

何はともあれ、お肉を自分で焼いてそんなことを考えていると結構忙しいので、余計なことを考える隙がなくなります。
そうしてどんどん情報に浸された脳を整理していくのです。

私とレモンサワーとお肉だけの世界。
ときわ亭は途中で店員さんに直接お声がけする必要がないため、ゆっくりその三つと向き合えます。

飲み放題の時間が終わる頃には、心もお腹も満たされていることでしょう。

『独り』になって周囲から孤立してしまいそうな時、自分を大切にしながら『ひとり』の人間としてまた生きていくために、ときわ亭でのソロ活動を行なってみてはいかがでしょうか。

お店を出ると、思い詰めていたことのほとんどが自分の思い込みであったことを実感します。
きっと自宅で今にも汗をかきそうに鎮座する私の作品集と、昨年公開の映画『辻占恋慕』で私が作詞した楽曲が収録されているCDパンフレットの在庫が凄まじく多いことも、また思い込みでしょう。

思い込みなのですが、もし気になった方がいらっしゃいましたら下記URLをチェックしていただけると幸いです。

それではまた、気まぐれに何処かでお会いしましょう。
二ノ倉らむねでした。

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