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タイ徴兵制度【運命のくじ引き】

サワディー・クラップときつるです。皆さんはお元気でしょうか⁈
まあ、どうでもいいんですけど。

ご存じの方も多いと思いますが、タイには徴兵制度があります。
20代の男性を対象に毎年4月に徴兵検査が行われ、募集人数に達しない場合、くじ引きで選ばれるんです。くじ引きで【赤】くじを引くと強制的に
最長2年間の徴兵が義務付けられます。

徴兵制度

毎年この時期になるとTVのニュースでその時の状況が放送されます。
その場面はとてもドラマチックな状況なんですよね。
前々からこのくじ引きにはとても興味がありました。

周りのタイ人の知り合いに聞くと徴兵に行ったのは、一人しかいません。
背が低い人は、徴兵の対象からは除外されるそうです。

今回は、そんなタイの徴兵制度に関するBlogになります。
よろしければ、最後までご覧いただければありがたいです。

では、早速行ってみましょう!


1.徴兵制度について

まずは、タイの徴兵制度について教わったことを書いておきたいと思います。タイには徴兵制度があり、くじ引きによって徴兵に行くか行かないかを決めることは薄々知っておりました。

徴兵検査というものがあり、まずはそこで徴兵するにあたり適正かを判断するそうです。例えば、背が低い人(160㎝)未満の人は対象外になるそうです。そのほかには病気、肥満の人も対象外だそうです。
トランスジェンダーも対象外だそうです。

トランスジェンダー

タイには多くのトランスジェンダーがいます。
対象外になるのは、体をいじっている人だそうです。例えば、豊胸手術などをしていると対象外になります。体をいじっていなくて精神的に男が好きといういわゆる【ゲイ】の方はOKだそうです。(怖)

ゲイの人がくじで【赤】を引き当ててガッツポーズをしている光景がたびたび写ったりします。上のサイトはタイで日本人向けにニュースを流しているサイトですが、トランスジェンダーのレベルはかなり高いです。
よろしければ、チョット見てみてくだい。

ゲイ

2.徴兵制度Live

今回、たまたまヤソートーン県に来ていました。
夕方、特にやることもなく夕食までの間、ボーっとYoutubeを見ていました。そこでたまたま見たバンコクで行われた【徴兵くじ引きのニュース】を彼女に見せました。

タイのニュース

「タイの徴兵制ってどんな感じ?」、「何人くらい徴兵されるの?」、「見たことある?」などなどいろいろ質問してみました。
ニュースで見てもすごいエキサイティングだよねー、などと話をしているとヤソートーン県に住んでいる友達が、「徴兵のくじ引きは明日だよ!見に行く?」と言い始めたんです。

前からこの徴兵制のくじ引きに興味があったので、即答で「行く!」どこでやるのなど質問をしていました。

友達曰く、明日の午前中は身体検査をするそうです。午後から例の公開くじ引きを行うそうです。抽選日は4月7日(日)の午後です。

イヤーいいときに来たなー。私は、明日の予定を頭の中で作っていました。
くじを引く当人には申し訳ないと思いつつ、あのTVニュースと同様のドラマチックな風景がLiveで見られると思うと超ワクワク気分でした。
性格悪いっすね…。555

3.くじ引き前の様子

7日の午前中くじ引き会場に行ってみました。学校の体育館くらいの大きさの建物で、多くの若者が身体検査を受けていました。対象者の手首には、白い紙テープが巻かれていて3桁の番号が書いてあります。
私の友達が近くにいた若者に声を掛けます。その若者はすでに身体検査を終えて午後の抽選を待っているそうです。私が「Good luck.」と声をかけると苦笑いしていました。

まだくじ引きまでは時間があったので、お昼ご飯を食べに行くことにしました。私たちは美味しいイーサン料理をいただきましたが、くじ引きを引く若者たちは、食事どころではなかったのかも知れません。

午後1時過ぎに抽選会場に戻ってくると人でいっぱいです。体育館っぽい建物なので、エアコンはありません。左右のドアは開かれて野次馬が今か今かと待っています。会場の真ん中には、対象の若者たちがプラスチックの椅子に座っています。上段には関係者でしょうか⁈10人程度の人たちも若者たちに向かい合って座っています。

くじ引き会場

2時を過ぎたころ会場がざわつきはじめました。そろそろ始まるみたいです。友達の通訳によると担当の兵隊さんが「このくじ引きは公平で行われる」ということをマイクでアピールしているようです。そして今回の徴兵の対象人数が告げられました。24人だそうです。会場に集まっている対象者は250~300人くらいです。10%程度が徴兵に行くことになるようです。

24個の丸められた【赤紙】が、箱の中に入れられました。その後、たくさんの【黒紙】も箱に入れられます。いよいよ人生の分かれ道のスタートです。

4.ドラマチックなくじ引きLive

やっぱり超ドラマチックな展開でした!人生をかけた一大イベントでした。
涙あり!笑顔ありの素晴らしい時を過ごせました。

赤いくじを引いてしまった方には、申し訳ありませんが、2年間タイのために頑張っていただきたいと思います。また、幸運にも黒いくじを引いた方、本当におめでとうございます。ドラマチックな時間をありがとうございました。

兵隊さんに名前を呼ばれた若者から手を上げて前に出ていき、くじ引きボックス前に立ちます。あたりには対象者も含めて500人以上が見ています。
その500人以上が息をのんでみています。引いたくじを兵隊さんに渡します。兵隊さんはその丸められた紙を開いてマイクに向かい色を言います。

「赤!」タイ語では「シーデン」です。一人目は徴兵でした。会場は大きなため息に包まれました。ふらふらと歩く後ろ姿が、とても可愛そうでした。
それはそうですよね。義務とはいえこれから2年間、拘束されるのですからね。知り合いではありませんが、なんとも切ない気持ちになりました。

OH MY GOD!

最初の赤の後は、しばらくの間黒が続いています。逆に遅く引く人にはプレッシャーだったかもしれません。突然、私の左隣りにいたグループから「黒、黒」という大きな掛け声が飛び続けます。知り合いがくじを引くのでしょう。真ん中にいた女の子はすさまじい声で「黒、黒」と叫び続けます。
恐らく家族かボーイフレンドなのでしょう。

くじを引いた若者は、兵隊さんにくじを渡しました。
兵隊さんはマイクに向かって「黒!」と言いました。
大声で叫んでいたグループからは、大きな歓声に変わりました。
真ん中にいた女の子は、涙を流しながら手を高く揚げています。
思わず私は、拍手をしていました。おめでとう!よかったね。

5.帰り道

赤紙を引いた人を3人見た後、会場を後にしました。まさに「人生の分かれ道」という言葉がぴったりだと思いました。しかし、過ぎてしまえば、たった2年です。がんばってくださいとしか言えません。

止めておいた車に戻る途中、午前中に出会った若者と再び会いました。
思わず「どうだった?」というと彼は満面の笑みで「黒」と言いました。
良かったねと握手をして別れました。

ハイタッチ

なんだか彼から運をもらったような、とてもいい気分になりました。

若さは最高です。正直羨ましくなりました。「赤を引いてしまった人」、「黒を引いて徴兵を逃れた人」共に頑張っていただきたいです。また、機会があれば、見てみたいです。素敵な時間をありがとうございました。
すべての若者に「Good luck!」

最後までご覧いただきありがとうございます。
また、次回のBlogでお会いしましょう。
バイバイ。


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