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ひとりごとエッセイ

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考えている事、いろいろ。
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#生きづらさ

「こわれ者の祭典」のこと

「こわれ者の祭典」のこと

依存症専門オンラインメディアAddiction Reportさんで、こんな記事がアップされていました。

月乃光司さんは、心身障害者パフォーマンス集団「こわれ者の祭典」主催の方です。
私はかつて「こわれ者の祭典」にかなり人生を救われていたので、久々にその名前をメディアで見て、おおっ!と嬉しくなってしまいました。

私が、このイベントに出会ったのは20歳くらいの頃。
もともと出演者の友人だったのが始

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「生きづらさ」という言葉の変遷

「生きづらさ」という言葉の変遷

2月11日、世田谷で行われている「みんなでかたろうひきこもり」というイベントにちょこっと出演させて頂きました。

私はオープニングトークで少し話をさせて頂いただけだったのですが、当事者の方や、支援者、ご家族の方からのお話を伺って、難しいなと思ったり、考えさせられたり…でもなんか、ほっとする日でした。
孤独な思いをシェア出来る場があること、その場を作った人がいて、そこに集う人もいて…という全体像が、

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死んでいない私から、死んでいないあなたへ

死んでいない私から、死んでいないあなたへ

新学期を前に足がすくむ子達に、自分からは何が言えるだろう?
このところずっと、それを考えるために10代の頃の自分を思い出していました。
役に立つかわからないけど、言いたいことがあるので、まずちょっと自分の話をします。

学校をやめた時の話私は物心ついた時から、なんとなく「終わり」というのを意識していた子どもでした。世界と自分の間に何か膜のようなものがあって、私はもう終わっていて、外の人はみんな未来

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大丈夫という幻想

大丈夫という幻想

「調子はどうですか?大丈夫ですか?」

そう聞かれた時、あなたはとっさに何と答えますか?体調は良いけど不安がある、心配事はあるけど気持ちは前向き、気持ちは前向きだけど怪我をしている…など様々な状況がありますが、それはどの辺だったら「大丈夫」で、どのくらいだったら「無理」なんでしょうか。

「大丈夫ってことにする」本を出してから、インタビューやイベントで解離の話をするたびに、必ずと言っていいほど言わ

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ひらくまで、あかない(自分の話をする事について)

ひらくまで、あかない(自分の話をする事について)

まんが「実録・解離性障害のちぐはぐな日々」を刊行して半年。人前で自分の話をする機会が何度もありましたが、その分、自分が話したくない質問を受ける機会も多くあり、そのたびにどうしたものかと考え込んでいます。うーん。なんだろうなあ。

話すのは誰のため?私は基本的に「自分が傷ついてまで社会や人の役に立たなくても良い」と思っているので、漫画にしても取材にしても、自分が苦しくなる質問は完全にお断りしています

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違和感をもっと、異物をあちこちにくれ

違和感をもっと、異物をあちこちにくれ

「表現の不自由展」が大変なことになっていますが、そんな中、ツイッターを見ていたらふと、この展示に関したツイートで「政治要素のある作品はダメだと教えられている」という美大生のツイートを見かけてびっくりしました。美大で?先生が??

政治の話はアウトなのか日本では「政治と宗教の話はやめた方がいい」とよく言います(私はその考え方は嫌いですが)。でも創作って、失敗したりトラブルになったり、経験を通して自分

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