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五百城ときっき 7

皆さんこんにちは、五百城〇〇です。
ついに2年生が始まりました。あ、身体測定しましたよ?なんと、なんとっ!身長が160cmまで伸びていたんですっ!すごい嬉しくて茉央に自慢しちゃいました。笑あ、そうそう、この高校では、年ごと、同じ時期に体育祭と文化祭が交互に開催されるんです。では、僕はこの辺で。

茉:2年生になってからあっという間やね。


〇:もうすぐ高校生活半分終わっちゃうね。
茉:うわ、やめて〜!茉央のJKらいふが〜!
〇:笑笑
茉:それはそうと、今年は文化祭やね。
〇:そうらしいね。うちのクラス、何やるんだろ。
茉:知らないん?
〇:え、もう決まってるの?
茉:カフェやるらしいで。


〇:そうなんだ。
茉:はいこれ、シフト表やって〜。
〇:お〜、茉央と同じシフトじゃん!
茉:なんかな、気使って同じシフトにしてくれたらしいで。
〇:そうなんだ。
茉:茉央と一緒、やだ?
〇:いや、むしろ嬉しい。
茉:ならいいけど///
〇:ドリンク配るだけだもんね。頑張ろ〜。
茉:あのさ、〇〇。
〇:ん?
茉:シフト終わったらさ、一緒に文化祭回らない?


〇:いいよ!
茉:で、出来れば、2人きりで、、、。
〇:え、ああ、いいよ!
茉:ほんと?じゃあ、頑張ろっ!
〇:うん!

文化祭当日

いらっしゃいませ〜

茉:沢山来てくれるね。
〇:そうだね。
茉:大変だけど、嬉しいね。
〇:間違いない。みんなが装飾とか頑張ってくれたからだね。
茉:そうやね。

僕たちふたりは午前シフト、時期的に暑かったからなのか、そこそこお客さんも入り、なかなかに忙しかった。茉央には沢山注文が来ていた。可愛いからね。そりゃそうなるよね。少しだけ、いや、結構、嫌だったけど。

ク:五百城くん、茉央ちゃん、上がりだよ〜!
〇:分かりました!
茉:ありがとう!
ク:じゃ、おふたりさん、お幸せに〜(◦ˉ ˘ ˉ◦)
〇茉:なにが?
ク:え、だって付き合ってるんでしょ?一緒に回るんじゃないの?
茉:つ、つ、つ、付き合ってなんかないよっ///
茉:ねぇ?〇〇っ?///
〇:そ、そうそう。付き合ってはないよ///
ク:そっか。笑まぁ、楽しんでね?
〇:ありがとう。じゃ、茉央、行こ?
茉:コクッ(* . .)///
ク:行ってらっしゃ、あ、茉央ちゃん。
茉:なに?
ク:顔、真っ赤だよ?笑「コソッ」
茉:ふ、ふぇぇぇ///
ク:素直になりなよ。笑
茉:うん///
ク:行ってらっしゃい!
茉:ありがとう!

その後僕は、茉央と二人で文化祭をまわった。フランクフルトを食べたり、射的をやったり、展示品を見たり、茉央はいつもよりはしゃいでた。手を掴まれて色んな所を回った。正直、物凄い嬉しかった。

文化祭が終わり、後夜祭へ。

茉:後夜祭、花火あがるんやって!
〇:そうなんだ!
茉:〇〇、この後予定ある?
〇:いや、特には無いよ。
茉:じゃあ、一緒に見ない?
〇:いいよ!

ヒューーードーン

茉:綺麗、やな。
〇:うん。綺麗。
茉:楽しかったな。
〇:そりゃ、もう、すごく。
茉:ふふっ笑
〇:ん?
茉:いや、〇〇、背、大きくなったなって。
〇:春測った時は160あったからね。今はそれよりも大きいはず。
茉:もうそんなに変わらんなぁ。
〇:追い越してやるっ!笑
茉:なぁ。
〇:ん?
茉:春休み、夢の国行った時、ちゅー、したやん?///
〇:したね///
茉:去年の体育祭の日、ハグした時に言ったこと、覚えてる?
〇:なんだっけ?
茉:覚えてないよね、そうだよね。いいや、忘れて?
〇: 〇〇がもう少し大きくなったら、ちゅー、できたのにな?って言ったよね。
茉:覚えてたんか。笑
〇:うん。笑
茉:今、出来る?


〇:え?
茉:もう背伸びしなくても、上向かなくても、正面で、ちゅー、できるで?
〇:、、、分かった。
茉:ほんまに?じゃあ、教室、行こ?
〇:うん。
茉:花火は、もういい?
〇:ちゅー、しようよ///
〇:茉央の可愛い顔、誰にも見られたくない。
茉:う、うん///
ガラッ
茉:誰もいないね。
〇:まぁ、みんな花火見てるからね。
〇:さっき、クラスの女の子に何言われたの?
茉:え?ああ、あれな、
茉:『後夜祭の花火の時間に教室で2人きりになれると、、、』
茉:ごめん、これ以上は言えない。///
〇:そっか///、じゃあ、先に、誕生日プレゼントあげる。
茉:ほんまに?嬉しいな///
〇:今年は、服、選んでみた。
茉:ほんま?見ていい?
〇:いいよ。
茉:うわぁ、可愛い!絶対高かったやろ!
〇:まぁ、そこそこね。笑
〇:どう、、、かな?
茉:最っ高!!


〇:気に入ってくれたなら良かったよ。
茉:ありがと///
〇:いえいえ。
茉:じゃあさ、〇〇///
〇:分かってる///
茉:いつも、ありがとう///
〇:こちらこそ///
茉:暗い中でええよな?
〇:もちろん。
茉:目線、ほぼ同じやな。
〇:成長したからね。
〇:茉央///
茉:〇〇///
チュッ

誰もいない教室の壁際で、一組の男女の影が重なる。それは花火よりも儚く、美しいシルエットとして、月の光に照らされていたのでした。

誰もいない、はずだったのですが。

奈:やばい、カメラ忘れた!えっと、、、え!?〇〇君と、茉央って、、、!?!?

一人、決定的瞬間を見てしまいました。

えー、何回も言いますが、お互い告白も、付き合うこともしていません。あくまで"友達"ですよ?
そして、奈央ちゃんはこの出来事を見て、これからどのように接していくのでしょうか。

fin.

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