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JupyterLabの環境構築と初期設定

WindowsのAnacondaから利用するJupyterLabの環境構築とお勧め初期設定について記す。
(※ここでは base(root) 環境で設定を行っているが、実際は仮想環境を作り、そこで構築したほうが良い)



■初期表示ディレクトリの変更

JupyterLabの初期表示ディレクトリを変更し、独自のワークスペースに設定する。

Anaconda Promptから次のコマンドを実行し、設定ファイル(jupyter_lab_config.py)を作成。

(base) C:\Users\(ユーザー名)> jupyter-lab --generate-config


作成された jupyter_lab_config.py をテキストエディタで開き、編集する。"c.ServerApp.notebook_dir" を検索し、ワークスペースに設定したいディレクトリを入力。

※Windowsの場合、ディレクトリの区切り文字にバックスラッシュを使っている為、raw文字列として扱うよう、ディレクトリの前に "r" を記述。

## DEPRECATED, use root_dir.
#  Default: ''
c.ServerApp.notebook_dir = r'C:\MyProjects'


■JupyterLabの日本語化

Anaconda Promptから次のコマンドを実行し、日本語パックをインストールする。

(base) C:\Users\(ユーザー名)> conda install -c conda-forge jupyterlab-language-pack-ja-jp

Anaconda NavigatorからJupyterLabを起動。JupyterLabのメニューから「Setting」→「Language」→「Japanese(Japan) - 日本語(日本)」を選択。


■エディタの設定

・ ダークテーマに変更する

・ 「ドキュメントの自動保存」と「Auto Close Brackets」

「Auto Close Brackets」は、”(” などを入力すると、括弧を閉じる側の ")" を自動的に入力補完してくれる機能。

・ 行番号の表示

Pythonコードを入力時、メニューから行番号を表示させることができるが、JupyterLabの設定で常に行番号が表示されるようにする。

メニューの「設定」→「Settings Editor」を開き "codeCellConfig" を検索。

「JSON設定エディタ」を開き、「ユーザー設定」の "codeCellConfig" 内の "lineNumbers" を "true" に変更し保存。


■拡張機能インストールの準備

JupyterLabに拡張機能を追加する為に、Node.jsをインストールする。Anaconda Prompt から次のコマンドを実行。

conda install -c conda-forge nodejs

インストール後、次のコマンドで正しくインストールされたか確認。

node -v
# v20.12.2

JupyterLabの「設定」メニューから、「拡張機能マネージャを有効にする」にチェックを付ける。


■拡張機能:jupyterlab_variableinspector

プログラムの変数の値を一覧できる拡張機能。変数の中身を確認したいとき、いちいちprint文を埋め込んで確認する必要がないので便利。
JupyterLabの拡張マネージャの検索窓に "variableinspector" と入力し検索。"lckr-jupyterlab-variableinspector" をインストール。

※参照:https://github.com/jupyterlab-contrib/jupyterlab-variableInspector


■拡張機能:jupyterlab_code_formatter

コードをきれいに成形してくれる機能。拡張マネージャから "jupyterlab-code-formatter" をインストール。

次に実際に働いてくれるフォマッターをインストールする。Pythonのデフォルトフォーマッターである black と isort を Anaconda Prompt からインストール。

conda install black isort

JupyterLabのメニューの「設定」から「Settings Editor」を開き、「Jupyterlab Code Formatter」を選択。使用するフォーマッター (black, isort) の優先順位を決める。


実際に使ってみるとこんな感じに整えてくれる。


■拡張機能:jupyterlab-lsp

コード補完を行ってくれたり、コードの参照先や関数の利用方法の説明を表示してくれる。コーディングが楽になる機能が満載。
JupyterLabはTabキーを押すことでコード補完を行ってくれるが、この拡張機能を入れるとTabキーを押さなくても入力候補を表示してくれたり、". (ドット)" を打ったタイミングで次に続く呼び出し候補を表示してくれる。

拡張マネージャから "jupyterlab-lsp" をインストール。

インストール後、メニューの「設定」→「Settings Editor」からJupyterLabの設定を開く。「Code Completion」の "Enable autocompletion." にチェックを入れる。

※参照:https://github.com/jupyter-lsp/jupyterlab-lsp



以上。
また便利な機能が見付かれば書き足していく。

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