見出し画像

【最終回】靴試着の旅IN博多【購入レポ】

※この記事は、たくさんの試着をしなければいけない、ハイブランドを購入すべきという主旨ではありません。みんな1人1人違う、自問自答式だと思っております。


前回までのあらすじ

10ヵ月かかってようやく靴試着100足を達成した私。最終購入候補を2足に絞り、1足に決めかねないまま試着と購入に向かう。果たして無事 購入することが出来るのか。


結論

色々あって前振りが長くなるので結論から言うと、


GUCCIのホースビットローファー(シルバー)をお迎え致しました~🥳✨✨

速報ツイートにたくさんの いいね、温かいお言葉の数々をありがとうございました✨自分が一番びっくりする結果になりました。だってこれと全く同じ靴は当日初めて履いたんですもの。(ヒェッ…)

以下、最終候補以外の靴を購入した言い訳です。
(だけど後悔は微塵もない。)


当日の経緯

IN ルブタン

夫の運転で博多に向かう。まずは、在庫が無くて わざわざ関東から取り寄せてもらった最終購入候補靴を試着する為、ルブタンへ。

コインローファーとの再会に高揚するも、履いた瞬間に感じる違和感。あれ?こんなに甲の締め付け感あったっけ?

履いたまま、少し離れた鏡に向かって歩く。1歩進むごとに、履き口の内側が ぐわっと1.5センチくらい広がる。

↓こちらのサイトが分かりやすいです。私の場合、こちらの画像よりもさらに広がってしまった。

傍にいた夫から見ても、店員さんから見ても一目瞭然で違和感を感じた様子。明らかに合ってない。

前回(第10回靴試着)履いた時こんなことなかったのに!と思ったけど、当時はテーパードパンツで、靴の履き口が裾で隠れてたんだった⋯。不覚すぎる。これは履けない、と諦めざるを得なかった。取り寄せてもらってすごく申し訳ないけど、断らせてもらった。取り寄せの電話の時に、「履いたことがある」って言ってしまわなければよかったと後悔した。


IN マルジェラ


続いてもう一つの最終購入候補のマルジェラへ。タビローファーを試着予定。だが、購入は無理だと悟ってしまった。 第11回靴試着の時が2回目の試着で、スカートだった。実はそこでも靴が上記と同じような状態になっていたのだ。

そして試着して鏡の前へ。ん!?何故か前回と印象が結構違うような…。違和感正体は、靴が「笑う」状態になっていたからだった。前回はそんなことなかったのに。もしやパンツだったから裾に隠れて見えなかったのか…?

一応、「靴 笑う」で調べてみる。靴のサイズが合ってない場合と、足のアーチ(土踏まず)が落ちてる場合があるらしい。このnote書いてて気付いたけど、多分後者だ…。

このあと履く靴の試着写真も、甲が内側に落ち込んでてすんごい違和感があったのだ。

【第11回】靴試着旅IN博多


けど、その日より後の靴試着ではそんなことが起こらなかったので、「運動するようになって足の形が元に戻ってるからきっと大丈夫だ!」と思っていた。だから最終購入候補にした。1回目の試着のインパクトが本当にすごかったしね。電流でも音楽でもなく、ゲームの効果音だったけど。音が鳴ったんです。とにかく履けて嬉しかったんです。

結果は撃沈。ルブタン同様、カパカパ開く開く。泣きたくなった。歩くどころか立った段階で既に開いている。

たった数ヶ月で足の形変わることないじゃん。いくら前の試着時にパンツの裾で隠れてたかもしれないとはいえ、当時から ここまで あからさまだったら気づくよね?私が何をしたというのだ?(呆然)

ブーツならいけるんじゃないかと思い、タビブーツも試させてもらう。が、足首の独特な留め具に冷や汗。全然留まらないんですけど!?左足は2ヶ所くらい留まったけど、右足は力尽きて1つも留められなかった。

そのまま鏡の前へ。似合わなくはない。けど、留め具が留まらないままだし、イスに座った時よりも立った方が足幅広がるせいかキツい。もうワンサイズ上げたら大丈夫らしいけど。

とはいえ、留め具が想像以上に留めるのが困難で時間がかかる。ある程度慣れたとしても、出かける時 面倒くさくて履かなくなる未来が見える。確実にやってくる。 泣く泣く断念した。

この日買うつもりで意気込んでいた私はがっかりした。 ダメ元でグッチに行く。


IN グッチ



この はちさんローファーなら、試着靴100足でダントツの硬さだし、絶対に今日履いた最終購入候補の二の舞にはならないと確信していた。実は過去3回試着している。試着チャレンジ最多登場だ。履き心地は分かっていた。

入口にいた店員さんに、スマホの画面を見てもらう。「この靴を探しているんですが、ありますか。」と食い気味に伝え、見せてもらった。GUCCIは何店舗も行ったけど、この靴はどの店舗にも必ずあるな。それほど人気なんだろうか。

店員さん「ゴールドのビットで、こちら(踵)に蜂の刺繍があります。あちらも ございますが、いかがですか。 ビットがシルバーで、踵の刺繍がありません。」

そう言われて見せてもらった2足目の靴は、初めて見るものだった。↑の靴と違う点は

・ホースビットの色がシルバー
・踵の刺繍が無い
・内側の絵柄が無い

だけで、他は全て同じだった。いや、2足目↓の方が革にツヤがある。

1足目の方は3度も履いてるので、2足目の方を試着させてもらった。

さっきの2足の二の舞になるのが怖くて、目の前の鏡を見るよりも先に、横に向いて歩き出した。

おお!この硬い革でしっかり確実に足をホールドしてくれる感じ、懐かしい!!恐る恐る、鏡の前まで歩く。うん、大丈夫。履き口が笑わないし、踵は浮かない。振り向いて夫の顔を見る。客観的に見ても、大丈夫なようだ。あれ?パーフェクトでは?

普段 私のことで意見を言わない夫が珍しく、「ゴールドより絶対そっちの方がいいよ。似合ってる。」と言った。驚いた。断言した。

「ここまで来て初めてその靴があったのは、導かれてたんだよ。」

50足以上の靴試着を見届け、私の好みを完全把握している夫の言う言葉は説得力があった。

走馬灯のように蘇る購入候補たち

一旦、冷静になろう。まず、過去全ての購入候補を振り返る。

フェラガモ

100足の中で履き心地がダントツ良い。間違いなくナンバーワン。しかし革が柔らかいので、足が柔らかくて横に流れてしまう私にはもっと硬い革の方がいいかもしれない。という訳で見送り。


トッズ

似合う!!しかし飾りがシルバーならもっと似合うだろう。あと歩くと踵が若干浮く。この2点がどうしても気になるので見送り。


グッチ

こちらは7月(第6回靴試着の旅)時点では在庫があったけど、10月末には全国で在庫が無く、公式サイトからも消えてしまった。とても似合っていて、履き心地も良かった。しかし当時まだ試着36足目だったし、この段階で購入する判断は出来なかった。断念せざるを得なかった。(前日、念のためメルカリで中古を探したが、見つからなかった。いや、見つかったとしても中古は抵抗あるな…。)


ルブタン、マルジェラ



先ほどの試着で靴がどうしても「笑う」状態に。歩く姿が不格好になってしまう。コンセプトからして、明らかに合っていない靴を履くのはいただけない。何よりも靴に対して失礼だし、申し訳ない。こんなにも素敵なのに。泣く泣く断念。


グッチ

履き心地のホールド感が完璧。見た目も可愛い。スカートの方が似合うが、パンツでもそんなに違和感はない。踵の刺繍が無くて、ビットがシルバーでさえあれば最高なのに…。その2点が気になるので見送った。


そして購入

回想終了。

あれ?選択肢、今履いてるこのシルバーホースビットしかなくない?もう、決定じゃない?

改めて鏡を見る。ドンピシャだ。似合っている。
本人より靴に目が行くこともなく、違和感がない。

初めて履く靴ではあるが、色違いは3回も履いてる。しかも、「踵の刺繍が無くて、ビットがシルバーでさえあれば最高。」と思っていたのが、そのまま実現されている。

足の形が変わってしまった今、私の柔らかい足にはこれくらいの革の硬さが必要だ。デザインも申し分がない。もう、グッチのヒールローファーのように逃したくはない。

この靴を、お迎えしよう。

私「これにしてもいいですか?」

何で店員さんに疑問形で聞くんだ。
もっとビシッとバシっと決めんかい!!

「こちら、いただきます
」って言うんじゃなかったんかい!!

たった1時間半くらいの間で想定外のことがありすぎて、まだ少しだけ動揺していた。店員さんはにっこりと微笑んで、会計の準備と梱包をしてくれた。


試着している最中、 「お誕生日ですか?」と聞かれた。実はファッションを一から見直す為に靴をずっと探してて100足試着して、やっと達成したんです。と伝えた。やっぱりGUCCIさんが良いかなって⋯、と。店員さんびっくりしてた。とても嬉しそうにしてくれた。

バッグも100個試した上でGUCCIを選ぶことになるなら、このお店で、この店員さんからまた買えたらいいな。

店の入口で、想定よりとても大きな紙袋に入った靴を受け取る。とても素敵な笑顔で見送ってくれた。「またバッグ試着の際、お待ちしております✨」

そうして何度もお礼を言って店を後にした。

とても気分が良かった。誇らしかった。だってあんなに試着した上で選んだんだもの。最高に決まってる。

単にハイブランドの靴を買ったのではなく、100足試着して時間をかけて考えた上で選んだのだ。これほど試着してなかったら絶対、ここまで清々しい気持ちにはならなかっただろう。経験が自信の裏付けになった。

紙袋を持ったまま、何時間でも歩ける気がした。


予想外の試着チャレンジ最終回は、最高の形で幕を閉じた。


後日譚


帰宅後。丁寧な梱包に手が止まり、開封するのを躊躇った。そして雨が続き、購入から3日が経った。

深夜零時、ひっそりと箱に手をかけた。3日ぶりに見た姿は、ぐっと胸に来るものがあった。購入した時は、とにかく興奮と動揺でいっぱいだったけれど、今はなんだか泣きたくなった。やっと、やっと出逢えた私の子。ずっと大切にする



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?