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台湾屋台メシpart2ジーローハン

屋台が並ぶ光景ってわくわくします。子どもの頃は夏祭りにいくとなると、300円とか500円とかをおこづかいをもらって、さあこれで何を買って食べようかと、頭を巡らせたものです。

もちろん食べ物だけではなく、金魚すくいや輪投げなど、アトラクション的な屋台もありましたが、食いしん坊な子どもの興味は圧倒的に屋台グルメ。


🏮屋台グルメの魅力

たこ焼き、アメリカンドッグ、焼きとうもろこしに関西ならではの串カツなどなど。値段の組み合わせを考えて、これとこれを食べたら、あれは買えなくなるな…じゃあこっちをあきらめてあっちにして…と、おこづかい電卓フル回転。

かき氷やチョコバナナなんかもありましたが、圧倒的におかず系の屋台が好きで、友だちとはしごしていました。

屋台といえば、お祭りのときばかりではなく、飲食店としての屋台が立ち並ぶ屋台村もいいですね。中でも学生の頃に存在を知って、楽しそうだなと思ったのが、台湾の夜市の屋台。

🏮台湾の屋台メシ

けっきょくいかないままになっていますが、台湾の屋台グルメをアレンジ再現して、いった気分で楽しんだりしています。

その代表的なひと品が、甘辛く煮た豚バラ肉をごはんに載せたルーロー飯。和風の豚の角煮にも通ずる味に、八角の香りが加わってエキゾチックな美味しさです。

そしてそれと並ぶのが今回のテーマ。

ほぐした茹で鶏をメインにした、鶏肉飯。ジーローハンです。

鶏肉は胸肉を茹でたさっぱり味で、そこにかける濃厚なタレ。さくさくとかき込んで食べたい、台湾ご当地グルメの人気メニューを作っていきます。

今回、鶏肉のほかのトッピングは、味玉、青梗菜、そしてたくあんを採用。彩りもいいですよね。

🥚味玉作りでスタート

卵は目玉焼きスタイルも人気のようなのですが、味玉は我が家では常備菜にしていることもあって、こちらでいきます。

沸騰したお湯に冷蔵庫から取り出した卵を入れたら、箸などでお湯を時計回りにかき回して水流を作ります。こうして卵を回しておくと、中央に黄身がきて、きれいな茹で上がりに。茹で時間は8分が目安です。

茹で上がったら、底にひびを入れて氷水で冷やします。

🥚漬け汁の材料
・醤油…1/4カップ
・みりん…1/4カップ
・砂糖…大さじ1
・水

密閉容器に卵を入れたら漬け汁を注いで、冷蔵庫で漬けこみます。できればひと晩漬けるのがおすすめ。急ぐときも最低3時間は漬けます。

🍗メインは茹で鶏です

続いてジーローハンが鶏肉飯であるための必要条件、茹で鶏。使うのはさっぱりとした胸肉。お値段も安くて、経済的ですね。

🍗材料
・鶏胸肉
・しょうが
・ねぎの青い部分

お鍋にねぎととょうがを入れて、水を張ったら火にかけて沸かします。

沸騰したら、鶏胸肉を入れて1分茹でます。

1分経ったら鶏肉を返して、さらに1分。

合計2分で火からおろして、鶏肉の皮を外しておきます。皮はこのあと使うので、ちょっと取り置き。

あとは蓋をして、このまま茹で汁が完全に冷めるまで置いておきます。茹で汁の余熱がじわじわと入ることで、鶏肉がしっとりと柔らかく仕上がるのがポイントです。

💧エキゾチックなタレの秘密

鶏肉に熱が入るのを待つ間に、かけダレを作ります。

💧かけダレの材料
・茹でた鶏皮
・玉ねぎ
・にんにく
・しょうが
・ごま油
・砂糖…大さじ2
・醤油…1/4カップ
・みりん…1/4カップ
・酢…小さじ1
・スターアニス(八角)

玉ねぎとにんにく、しょうがをみじん切りにしたら、取り置いた鶏肉の皮も細かく刻みます。

お鍋にごま油を敷いたら、玉ねぎ、にんにく、しょうが、鶏皮を炒めます。

砂糖を入れて全体にからめて、砂糖が少し色づいてきたら、調味料を準備。

いったん火を止めて醤油、みりん、酢にスターアニスを入れます。

八角とも呼ぶスターアニス。これがお醤油ベースのタレなのに、和食ではない雰囲気をかもし出す秘密です。甘いようでいて、爽やかとも少し違ったなんともいえないエキゾチックな香りが異国感あるんですよね。

全体をさっと混ぜて火にかけなおし、沸騰したらOK。

火を止めて冷まします。ふわっと漂うスターアニスの香りが、台湾の夜市にまぎれこんだような気分にさせてくれます。

🍴鶏肉をほぐす技

さあ、そろそろメインの鶏肉もしっとり、しっかり火が通った頃合いです。

鶏肉をほぐすのは、フォークを使います。

繊維に沿ってひっかくようにフォークを動かせば、このとおり。なんだかサキイカみたいですね。きれいにほぐれました。

ほぐした鶏肉は、茹で汁につけておくのがおすすめ。

これで、しっとり感をキープできます。鶏自身の出汁が出た茹で汁なので、旨味もまとってくれるはず。

さあ、盛り付けていきます。

🍚あとは盛るだけ鶏肉飯

丼にごはんをよそったら、まず彩りのチンゲン菜。さっと茹でて絞ったものを、端に寄せてトッピングします。

味付け玉子は半分に切って、黄身を見せるように盛り付け。

鶏肉はメインなので空けておいたスペースにたっぷりと。

その上から、タレをかけます。タレにはみじん切りにした具がたっぷり入っているので、こんもりと盛るようにするときれいです。

千切りのたくあんで黄色もプラス。

台湾屋台グルメの鶏肉飯完成です。これはスプーンでワシワシといきたくなりますね。

具それぞれを口に運んで食べ進めたら、残り半分くらいになったところで、全体を混ぜてしまうのもおすすめ。そのときは玉子も崩してしまって、渾然一体となった、やんちゃな混ぜごはんの楽しみを味わってください。きっとわんぱく気分になれるはずです。

🍳目玉焼きバージョン

トッピングの玉子は目玉焼きバージョンも推しです。

目玉焼きはフライパンではなく、少し深さのある小鍋に多めの油を熱して、ちょっと傾けて揚げ焼きにするのがおすすめ。

今回はおつまみスタイル。ごはんの代わりにいつもの水切り豆腐を使います。

目玉焼きをスライドするときは、うまくいくかなとドキドキ。でもつるんと滑るように、玉子が移動する瞬間は快感です。

上から見ると、ごはんじゃなくてお豆腐が隠れているとは思えない仕上がり。目玉焼きを半熟に焼き上げて、崩しながら混ぜる。ほおばる。ビールが進みます。

🍬おまけ

ところで台湾屋台メシのBIG2的な存在の、魯肉飯と鶏肉飯。なんとなくきょうだいに例えるとしたら、前者が兄で後者が弟的な感じに思ってしまいます。

より濃厚な味付けで、メイン食材がパワフルな豚肉のルーロー飯に対して、繊細で脂の少ない鶏の胸肉を茹でるという調理法で仕上げるジーロー飯の繊細さが、そう思わせるのでしょうか。

パワフルで活動的、体育会系のルーロー兄さんと、物静かで端正な面立ちの文科系ジーローくん。

あ、その名前も一因かもしれません。

ジーロー。
ジロー。
二郎。

ルーローがターローだったら、面白かったのになぁ、なんてことをふと思ったのでした。



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