鵫巣和徳(とうのすかずのり)/AOZORAコーチ

【マネジメントは人が幸せになるためにある】 ドラッカー先生の教えを中心に応援メッセージ…

鵫巣和徳(とうのすかずのり)/AOZORAコーチ

【マネジメントは人が幸せになるためにある】 ドラッカー先生の教えを中心に応援メッセージを発信|メーカー→建材商社の元経営者|Gallup 認定 ストレングスコーチ|ドラッカー学会会員|ドラッカー塾エグゼクティブコース修了|ビジネスコーチ|時折、楽屋裏の雑学も発信します

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プロフェッショナルの倫理/『知りながら害をなすな』というドラッカーの教えを肝に銘じるべし!

もうすぐ2023年が終わります。 年の瀬になると「今年はどんな年だった、来年はこんな年にしよう」という話題が各所で賑やかになります。 たしかに「目標を新たに立てる」…

いつも昨日の問題解決ばかりしていませんか?

今年のゴールデンウィーク期間中に政府・日銀が繰り返し為替市場に介入し、円安を阻止する動きを見せと言われています。 そのことについては様々な解説や評論がありました…

「汝の時間を知れ」というドラッカーの教え

現在、あるプライベートコミュニティ内で『経営者の条件』というドラッカーの著書の読書会を、月に一回開催しています。 今週日曜日に開催したときの参加者は私含め12名、…

中小企業こそ外部の意見を聞くために、社外取締役をおくべきだというドラッカーの教え

ドラッカーは1954年に『現代の経営』という本を出版し、そこで初めて「マネジメント」という概念を披露し、そこを起点に「マネジメントはドラッカーの発明である」と言われ…

働く人々の愛社精神は要求するものではなく勝ち取るべきもの

ドラッカーは有名な『マネジメント』という本の冒頭に、マネジメントの役割について次の3つを挙げています。 1.自らの組織に特有の目的とミッションを果たす 2.仕事…

組織の文化をつくるリーダーの資質と役割とは

組織におけるミッションの重要性については多くの情報があり、私も何度かnoteで取り上げてきました。 ミッションとは、その組織の社会的な役割、使命を表したもので、そこ…

マネジメントの基本的な5つの仕事

この春からマネジメントの職に就かれた方が大勢いらっしゃると思い、今日はドラッカーが教える「マネジメントの仕事」についてお伝えします。 といっても、このことだけで…

人を育成し、組織の成果に貢献するために、チームのメンバーに質問すべきこと

今日から新年度がスタートするという方が大勢いらっしゃると思います。 新年度のスタートにあたって、ドラッカー教授のとても大切な教えについて、是非皆さんに考えていた…

ドラッカーの『経営者の条件』はタイトルに惑わされてはいけない、組織の成果に責任を負う人は誰もが読むべき教科書だ

ドラッカーは1966年に、成果を上げるために自らマネジメントする方法について書いた『経営者の条件』という本を出版しました。 ざっとあらすじを言うと、 ☑ エグゼクテ…

会社とは自己実現のための道具なんだ

P.F.ドラッカーが最初にマネジメントについて触れたのは、1954年の著書「現代の経営」(ダイヤモンド社)においてです。 そしてこの本は私がはじめてドラッカーの思想にふ…

私たちは学び続けなければならない

学校を卒業した後も、継続的に学び続けている社会人はどのくらいいるのか、正確なデータはわかりませんが、実態としてはかなり少ないのではないかと思います。 これは私の…

生き生きと活動するために必要なマネジメント教育

多くの企業で、マネジメント対象にさまざまな教育研修プログラムが組まれていると思いますが、マネジメント教育はほぼすべての企業で「企業の発展のため」に行われているの…

顧客の話しではなく、非顧客の話しを聴かないと変化に気づくことはできない

イノベーションの最初の一歩は「予期せぬ成功や予期せぬ失敗」を見逃すな、というのがドラッカーの教えです。 成功していた企業が衰退に向かうのは、そうした予期せぬでき…

一度退職した社員の再雇用を考える

みなさんの会社では、自己都合退職者の再雇用を認めていますか? 「出戻り社員」と呼んでみたり、「ジョブリターン制度」とか「アルムナイ制度」などと言って制度化してい…

イノベーションの最大の障害は、成功している既存事業

組織の中でイノベーションを起こそうとするときには、様々な障害にぶち当たります。 私も若いころは、この障害との戦いの日々だったと言っても過言ではありません。 イノ…

自己変容したいなら「NTP」、ノータイムポチ、悩んでないですぐにやる

「NTP」 ノータイムポチ、と我々は勝手に呼んでいます。 信用できると思っている人から教えてもらったり紹介してもらったりした物事は、すぐに自分も試してみる、時間を…

プロフェッショナルの倫理/『知りながら害をなすな』というドラッカーの教えを肝に銘じるべし!

プロフェッショナルの倫理/『知りながら害をなすな』というドラッカーの教えを肝に銘じるべし!

もうすぐ2023年が終わります。

年の瀬になると「今年はどんな年だった、来年はこんな年にしよう」という話題が各所で賑やかになります。

たしかに「目標を新たに立てる」という意味ではいい機会かもしれませんが、でも、時間はつねに連続していて、大みそかの除夜の鐘と共に過去の1年が消えてなくなるわけではありません。

来年を展望するにあたって、今年の年末はことさら忘れてはならない倫理や道徳といったものを

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いつも昨日の問題解決ばかりしていませんか?

いつも昨日の問題解決ばかりしていませんか?

今年のゴールデンウィーク期間中に政府・日銀が繰り返し為替市場に介入し、円安を阻止する動きを見せと言われています。

そのことについては様々な解説や評論がありましたが、その中で私が注目したのは、元大蔵官僚で「ミスター円」と言われた榊原英資さんの次のようなコメントでした。

榊原氏の言う「それなりの理由」とは、他の報道を参考に見てみると、「日米の金利差」を指しているものと思われますが、それはその通りだ

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「汝の時間を知れ」というドラッカーの教え

「汝の時間を知れ」というドラッカーの教え

現在、あるプライベートコミュニティ内で『経営者の条件』というドラッカーの著書の読書会を、月に一回開催しています。

今週日曜日に開催したときの参加者は私含め12名、課題個所はこの本の第2章「汝の時間を知れ」というところでした。

ドラッカーの本は一人で読むビジネス書という捉え方よりも、何人かと共に勉強する「教科書」だと考えた方がより理解が進むと思います。

この章は次のような文から始まっています。

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中小企業こそ外部の意見を聞くために、社外取締役をおくべきだというドラッカーの教え

中小企業こそ外部の意見を聞くために、社外取締役をおくべきだというドラッカーの教え

ドラッカーは1954年に『現代の経営』という本を出版し、そこで初めて「マネジメント」という概念を披露し、そこを起点に「マネジメントはドラッカーの発明である」と言われるようになりました。

1954年と言えば昭和29年のこと、日本では初のプロレス中継が行われ、街頭テレビで力道山やシャープ兄弟に人々の人気が集中していたころです。

この本は私の「座右の書」でもあり、上下巻とも赤線や書き込みでクタクタに

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働く人々の愛社精神は要求するものではなく勝ち取るべきもの

働く人々の愛社精神は要求するものではなく勝ち取るべきもの

ドラッカーは有名な『マネジメント』という本の冒頭に、マネジメントの役割について次の3つを挙げています。

1.自らの組織に特有の目的とミッションを果たす
2.仕事を生産的なものとし、働く人たちに成果をあげさせる
3.自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに、社会的貢献を行う

この3つのうち、今日は3番目の「企業の社会的責任」について、考えてみたいと思います。

企業のみならず、病院にしろ学

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組織の文化をつくるリーダーの資質と役割とは

組織の文化をつくるリーダーの資質と役割とは

組織におけるミッションの重要性については多くの情報があり、私も何度かnoteで取り上げてきました。

ミッションとは、その組織の社会的な役割、使命を表したもので、そこで働く人々にとっても重要なものです。

目的も知らずに成果を出すことはできません。

そして、それはどんなに全社員が完璧に暗唱していても、社員の行動に表れていなければ、単なる「情報」でしかありません。

実践して初めて価値を生むもので

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マネジメントの基本的な5つの仕事

マネジメントの基本的な5つの仕事

この春からマネジメントの職に就かれた方が大勢いらっしゃると思い、今日はドラッカーが教える「マネジメントの仕事」についてお伝えします。

といっても、このことだけで『マネジメント 課題、責任、実践』(ダイヤモンド社)で、上・中・下の三部作を書いているほど膨大なボリュームになるのですが、その「中」に簡潔に記述したある箇所があります。

マネジメントの仕事には次の5つの基本的なものがあって、それらの5つ

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人を育成し、組織の成果に貢献するために、チームのメンバーに質問すべきこと

人を育成し、組織の成果に貢献するために、チームのメンバーに質問すべきこと

今日から新年度がスタートするという方が大勢いらっしゃると思います。

新年度のスタートにあたって、ドラッカー教授のとても大切な教えについて、是非皆さんに考えていただき、そして実践していただけたらきっと素晴らしいことが起きるだろうと思われることをお伝えします。

組織の成果に対して責任をもっている方が、真っ先に自問しなければならないこと、それは「自分はどのような貢献ができるか」ということです。

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ドラッカーの『経営者の条件』はタイトルに惑わされてはいけない、組織の成果に責任を負う人は誰もが読むべき教科書だ

ドラッカーの『経営者の条件』はタイトルに惑わされてはいけない、組織の成果に責任を負う人は誰もが読むべき教科書だ

ドラッカーは1966年に、成果を上げるために自らマネジメントする方法について書いた『経営者の条件』という本を出版しました。

ざっとあらすじを言うと、

☑ エグゼクティブは成果を上げなければならない

☑ 成果を上げることは天賦の才能ではなく、成果を上げるための5つの習
  慣を身につければいい

☑ しかるに、エグゼクティブを取り巻く現実は、成果を上げることを妨げ
  ようとする圧力ばかりだ

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会社とは自己実現のための道具なんだ

会社とは自己実現のための道具なんだ

P.F.ドラッカーが最初にマネジメントについて触れたのは、1954年の著書「現代の経営」(ダイヤモンド社)においてです。

そしてこの本は私がはじめてドラッカーの思想にふれた「入門書」のような本で、もはや表紙は色褪せ赤ペンやマーカーだらけでボロボロに近い状態になっています。

そしてその後、体系的にマネジメントを書き上げたのが、1973年に出版した「マネジメント 課題・責任・実践」という全3巻、1

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私たちは学び続けなければならない

私たちは学び続けなければならない

学校を卒業した後も、継続的に学び続けている社会人はどのくらいいるのか、正確なデータはわかりませんが、実態としてはかなり少ないのではないかと思います。

これは私の経験知ですが、少なくとも私が勤めていた二つの会社では、周囲にそういう人はあまりいなかったと思います。

何故、多くの人は学校を卒業すると途端に勉強しなくなるのでしょうか?

そもそも学校では「勉強のやり方を勉強していた」わけで、本当の勉強

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生き生きと活動するために必要なマネジメント教育

生き生きと活動するために必要なマネジメント教育

多くの企業で、マネジメント対象にさまざまな教育研修プログラムが組まれていると思いますが、マネジメント教育はほぼすべての企業で「企業の発展のため」に行われているのではないでしょうか。

ドラッカーは、実に面白い観点からマネジメント教育の必要性を説いています。

今日は、本の中からの引用ばかりとなりますが、みなさんはそれを読んでどのようにお考えになりますか?

ここまでは誰もがその通りだと納得できるで

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顧客の話しではなく、非顧客の話しを聴かないと変化に気づくことはできない

顧客の話しではなく、非顧客の話しを聴かないと変化に気づくことはできない

イノベーションの最初の一歩は「予期せぬ成功や予期せぬ失敗」を見逃すな、というのがドラッカーの教えです。

成功していた企業が衰退に向かうのは、そうした予期せぬできごとを見逃していたときに起きると言われています。

予期していないのだから、気が付いたときには「時すでに遅し」ということになり、予想もしていなかった別の企業にその地位をとって代わられる、なんていうことも起こります。

では、そうした予期せ

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一度退職した社員の再雇用を考える

一度退職した社員の再雇用を考える

みなさんの会社では、自己都合退職者の再雇用を認めていますか?

「出戻り社員」と呼んでみたり、「ジョブリターン制度」とか「アルムナイ制度」などと言って制度化している企業もあるようです。

これは、若いうちに何らかの事情で円満退社した社員を、いくつかの条件付きで再雇用するという考え方で、すでに身元も素性も既知の経験者を採用する方が、未経験者を採用するよりも確実に即戦力になるし、再雇用される側も、勝手

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イノベーションの最大の障害は、成功している既存事業

イノベーションの最大の障害は、成功している既存事業

組織の中でイノベーションを起こそうとするときには、様々な障害にぶち当たります。

私も若いころは、この障害との戦いの日々だったと言っても過言ではありません。

イノベーションの最初のステップは「予期せぬ成功」の活用です。

30代後半の頃、私は勤めていたメーカーの主力事業部門から、新規事業部門のマネージャーに異動になりました。

その会社の主力事業は創業の事業で、当時すでに80年の歴史をもち、文字

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自己変容したいなら「NTP」、ノータイムポチ、悩んでないですぐにやる

自己変容したいなら「NTP」、ノータイムポチ、悩んでないですぐにやる

「NTP」

ノータイムポチ、と我々は勝手に呼んでいます。

信用できると思っている人から教えてもらったり紹介してもらったりした物事は、すぐに自分も試してみる、時間をおかずにポチっとクリックして参加してみる、という意味です。

これは自己変容したいと思っている人にとってとても大事なことです。

1.紹介したらすぐに試してくれて、すぐに結果を報告してくれると嬉しくなる2月13日にダイヤモンド社主催の

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