見出し画像

元ぎゃるお先生こと石橋侑大先生がヤバイ本を出したと話題に!!!!!

こんにちは、あるいはこんばんは。とげぬき法律事務所弁護士の寺岡です。

さて、表題のとおり。我らがアガルートが誇る超絶人気講師たる石橋先生が

「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス論文対策の道しるべ」(中央経済社)

なる書籍を書かれたとのことで(以下、「趣旨実感本」と定義することにする)。

ドラ〇エみたいでかわいいし、まさに勉強はレベルアップしていくものなので気分も上がる
弊所にもご恵贈いただきました。

早速、読んでみたので一言、二言。とりあえずお勧めだということは先に伝えておく。


1 誰かこういうの出してくれないかなと思っていた

 受験指導をしているときに、「出題趣旨・採点実感読んでね」と伝えることは多い。あるいは一緒に読み合わせたりもする。
 しかし、都度、当該問題におけるぶつ切りの情報を伝えるにとどまってしまい、本人の血肉になっているのだろうかと悩むことはある。もっと総論的なことを地に足つけて理解する必要があるだろうな、と。
 かといって一人で読み込むとなると、あちこちに情報が混在(法務省のHPなら逐一、司法試験の結果→令和4年→出題趣旨・採点実感それぞれのPDFのリンクに飛ぶことになる。これはなかなかに面倒くさい)しているから、大変。それやるくらいなら、一つでも多く演習をこなしたほうがいいという考え方もできる。
 そうすると、「出題趣旨・採点実感は大事らしい。わかっているけどやってられない」という悩みが発生し、「誰かまとめてくれないかな」と思いたくなる。

 趣旨実感本は、そんな悩みに、しかも実力・人気ともに高い石橋先生が答えた書籍といえよう(同じ内容でも、「誰の著書か」というのは関心事だったりする)。

2 手に取った感じもGOOD

ハードorソフトカバーか、開きやすいのか(厚すぎないか)、マーカーは引きやすいのかなどなど人にはいろいろと好みがあるところ。
私はわりと好きなタイプ。柔らかさがあって、なじみやすい。マーカーも引きやすかった。大きさもちょうどいいし、軽い。

3 なるほど、価格も抑えられている

税込2090円。うん、安いといっていいだろう。普段購入する書籍が高いからそう思ってしまうのかはわからないが、3000円を超えてこないのは、ありがたい。100冊くらい買ってあげたい(もらったから何も言えない)。

4 それな!それな!と思いながら読める

これは立場にもよるかもしれないが、少なくとも指導している側としては、「そうそう!」
「そういう答案あるよねえ」
「まさにこう書いてほしいの!」
という具合に読める。また、各ページの右側に石橋先生らしいくだけた表現での一言コメントが読むスピードを加速させてくれる(文字は増えるのに加速する)。

5 個人的に有益度が高いなと思ったところ

⑴ まず、字下げのくだりは、まさに「そうそう!」と思った。他にも形式面について、「講師の好み」ではなく「試験委員がそう言っている」という根拠とともに書かれているわけだから、初学者はもちろん、ある程度学習が進んだ人こそ今一度基本に立ち返るべく確認してほしい。
そもそも形式面を教わる機会がない受験生は多いのではなかろうか。自分も教わったことはなく、とりあえず答案例真似てたな、と今では思う。ただ真似るか、根拠から考えるか。今なら後者を選択する。

⑵ 覚えてほしい定義がまとまっているところもある。これも有益。巷にいろいろと定義集やらはあるわけだが、「何から覚えたらいいかわからない」という初学者には特に有益といっていいだろう(私は民訴学習当初、一生懸命「送達」の定義を覚えたりと明後日の学習していたので)。

⑶ 各科目の各論ということで、まず憲法。権利の性質(≒重要性)につき、紋切り型のNG答案例と、事例に即した参考答案例が載っているが、後者が素晴らしい。「そうなのよ、こう書いてほしいのよ」と。
ページ数からしても、憲法のところは比較的力が入っている印象であった。

⑷ 刑法の説対立リスト。ここもすごくいい。近年の司法はもちろん、令和4年の予備試験も傾向を変えてきたことを踏まえると、予備勢にも有益といえるだろう。

6 まとめ~買うという選択肢を持たれてよろしいかと~

同業からすると逆に宣伝っぽくて言いづらいところもあるが、ぜひ一つ一つ読み込み、自分の答案がNGに引っかかっていないか確認してみるツールとして購入をお勧めする。もちろん、答案を誰かに見てもらうことも大切だが、最後は(というか最初から)自分で頑張るしかないのが試験勉強。セルフチェックできるところは行い、そうでないところで講師等に手助けしてもらう、なんてのがお財布にもいいのではなかろうか。趣旨実感本の「おわりに」にある石橋先生のメッセージにも注目である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?