6/25 かいじゅうの冷凍庫
世界のどこかに今、ある、あるワン・シーンに向けて僕は祈る、発光するように眼をとじる、君の繕うあらゆる拒絶を凌駕するほどきみとの間をあらかじめ満たしておこう、どこを掬っても愛しかないさ。安心して。安心して。たったひとつだよ。僕は錯乱していない。何にも騙されていないさ。この世界を調べ尽くしたってそよ風にさえ傷つくほど冴え渡って君をほんとうにすきだと言える。愛には段階があるんだ。どこかの誰かがとっくの昔にもう活字にして久しいだろうが、僕は字が読めないのだから、世界を詠んだ。たったひ