今日は、この週末に控えている研修資料の準備をしながら記事を書いていこうと思います。
今月と来月で、それぞれ職員の個別研修計画に位置付けた研修を実施するのですが、項目の一つに挙げていた”視座”について、資料をまとめるついでに紹介しつつ内容を整理していこうと思います。
視座を高めるというと、高い視点で物事を見なさいとか、そんな感じかなぁと思うのですが、僕自身が指導してきた言い方としては、今の役職や立場から2つ上の役職や立場で物事を考えなさい、という感じです。
現場職員なら、リーダーの上の立場で状況を俯瞰せよ、という感じ。
リーダーなら、上司の更に上の立場で物事を考えよ、という事です。
こういう事を意識しないのとするのでは、働き方や現場での動き方・ポジショニングが全く違ってきます。
ただ、頭でっかちで目線だけ高くて実際には動けない職員も出てきちゃうので、伝え方が難しいんですよね。そういう上の視点を理解していれば、現場で今その時に求められている役割を全うするために必要な最適解に近くなるという事なんですけど・・・要は、上司がなぜそういう指示や命令を出すのか理解しやすくなるんですよね。理解できていたり、状況から上司の指示命令の予測がつけば事前の準備もできるわけですから、かなり仕事の効率は上がると思いますし、実際に僕自身が実感している事でもあります。
視座とはこういうものですよ、という説明ですが、視座が高いだけでは不足で、”鳥の目””蟻の眼””魚の目”が同時に必要だよ、という事です。
鳥の眼・蟻の眼・魚の目は聞いたことはありますが、そこまで詳しく本当の意味を知っているわけではなかったのでいい勉強になりそうです。
鳥の目と視座が高いがイコールのような気もしますが、そうではないようです。
遠くまで見通して物事を考えましょう、という事ですね。
仕事でいうと、会社の理念や事業所の目標に向かって、いま自分たちがどの到達点(立ち位置)に立っていて、どっちの方へ向かっていくのか、どのような手段で理念や目標を達成(目的地に到着)するのか、順序だてて考えるようにしましょう、という事だと思います。
その為には、現場の事だけ見ていては気が付いたら目的地の反対方向に進んでいる事があるかもしれませんし、乗り越えられる(乗り越えるべき)課題を安易に避けて目的を見失って迷走してしまうかもしれません。
仕事でいうこういう迷走してしまっている状態というのは、立てた目標が達成できなかったり予算が達成できない状況を意味しますので、マイナスの結果となり業績が悪化して最悪働く職場がなくなってしまう、という事に繋がります。
チーム全体が理念や目標を共有した上で、メンバーの視座が高ければ、それこそ記事で紹介されているように最短距離を進める上に立ちふさがる課題に対しても解決策が出やすくなるのは明白です。
だからこそ、職員の視座の高さは求められるのだろうと思います。
現場職員も経営者の視点を持って仕事すべき、というのは介護の現場でも流行りましたよね。少なくとも僕もリーダーの時代に同じような事を会議や研修でメンバーに伝えた事があります。
・・・が、それだけでメンバーの視座が高くなったかというとそうではないので、現実は難しいです。
ただ、不思議なんですけど現場のケアの質や働き方について視座を高く持ってほしいのに、そういう部分での視座はあまり高まらないのに、こと経営数字に関しては、視座の高い意見を言ってくれる職員が増えたのは事実なので、数字のような分かりやすい項目だと伝わりやすいのかもしれません。
僕自身が介護現場で経験してきた実体験から思い返すと、やはり多くの現場で総じて職員の視座は低かったと言えますね。
記事で記されているような視座の低い場合の具体例そのままの事例が、あちこちの現場で発生していました。
これ、介護現場の離職理由の職場の人間関係の悪さに大いに関係していると思います。
そう、どんな職場の中にも、視座を高く保って頑張ってくれている職員は必ず存在しました。そういう職員が、リーダーに抜擢されて潰されていく、そういう職員が現場で浮いてしまって働きにくくなってしまう、そういう職員にばかり業務のしわ寄せがいってバーンアウトしてしまう・・・。
僕自身、そういう職員を守りたくて起業したとも言えるので、やはり視座の高さは重要な育成やチーム作りのキーワードになると思いました。
そっか、仕事で指導するというよりも、私生活やその人の人生をよりよくするためのツールとして視座を高めてもらうというのは良いアプローチになるかもしれません。
どこにでもありそうな事例ですね、確かに視座が高いだけではダメな感じです。
ここで、最初に出てきた3つの目が必要との事。
これらの目線を併用する事で、上述した事例のA君、Bさん、C氏にどんな可能性があったのか見ていきましょう。
それぞれの目線は、より自分に近かったり取り巻く環境の変化に敏感になったりという感じで、いずれにしても自分自身を常に成長させる・スキルアップする、という自己覚知や自己研鑽が必要という事ですね。
まぁ、当然といえば当然で、実力が伴わないと視座が高くてもダメだという事ですよね。当たり前の話ですけどね。
さて、ではどのようにすると視座が高められるのか・・・。
こちらもちょっと調べてみました。
視座を高めるには、視座の高い人の考え方に触れて影響を受けるしかない、という感じなんですけど・・・。
で、これでまた気が付いたんですけど、介護現場の離職理由の上位に(最近は上位じゃないかも?)、目標に出来る先輩がいない、というのがあったと思いますので、これって凄く重要ですよね。
視座の低さが離職理由に関係ありそうだったので、それを高めたいけど、そもそも視座が高く目標にしたい先輩がいないと視座が高まらないという悪循環・・・。
今までもそうだったんですけど、これからは本当に人手不足が確実な介護業界ですので、守るべき人材をしっかり守っていかないと職場の好循環は生まれないのかもしれません。
これ、出来る人少ない気がするなぁ。
何かきっかけがあればいいんですけど・・・。
ただ、noteだと本当に良い刺激をもらえるので、そういう意味では一方的ではありますが、似たような効果を得られているような気がしています。
共感できる出来ないにかかわらず、本当にいろんな人のいろんな話や意見を聞く・読む、というのは凄い勉強になります。
訪問介護の仕事では、それなりに移動時間がありますので、その時間を聞き流したり有効活用できるので仕事しながら視野を広げたり知識を深めたりする事ができるのは訪問系の仕事のメリットだなぁと思っています。
横のつながりを広げるのは本当に良い事なので、研修会などの案内があれば極力参加できるように調整しています。
同じ職場の中だけでのコミュニケーションだけでは広がりにも限界がありますし、そもそも考え方や知識が偏ってしまう可能性も高いので閉鎖的にもなっていきそうなのであまり良いとは思えないので、外部の刺激をどんどん取り入れる事で様々な化学反応が起こると思うので、そういうの楽しめたらいいな、と思いました。
今回は、研修資料作成のため、視座についていろいろ見てみました。