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ハロウィンはハノイでも子どもや若者たちで大賑わい

 毎年10月下旬はハノイでもハロウィンで賑わう。特に子どもたちは好みのヒーロー、ヒロインになりきった仮装ができるので大喜びだ。

 ハロウィンには私の末娘が通う小学校では思いおもいの服装で学校に通うことが許される。ハリーポッターや魔女、スパイダーマン、「鬼滅の刃」の禰󠄀豆子など、好みのキャラクターのコスチュームを身にまとい、クラスでのハロウィン・イベントを楽しんだようだ。

 ハロウィンは死者を弔う古代ケルトの風習であったものがキリスト教と結びついて発展し、ジャガイモ飢饉によって急増したアイルランド移民たちがアメリカに伝えたものだといわれている。

 死者を迎える際に共に舞い戻る悪霊たちに人間と気づかれないよう仮面をかぶったことが、仮装へと発展した。

 死者を弔う古代ケルトの風習がアメリカを経由して遠く日本やベトナムにまで広まったことになる。

 ハノイでもクリスマスやバレンタインデーなど季節に合わせて、街や商業施設にツリーやハートが飾りつけられる。その飾り付けも年々大きく派手になり、当日となれば家族や友人同士誘いあわせて、ショッピングやレストランへと街に繰り出す。

 欧米やキリスト教関連の風習が広まるのを商業主義の宣伝だと言いつのるのは野暮というもの。

 ハノイの子どもや青年たちもハロウィンの仮装で楽しんでいるようであれば、よしとしよう。ただ彼らに死者を弔う気持ちなどこれっぽっちもないだろうが。

日本ベトナム友好協会東京都連ニュース「ハノイからの手紙」2022年11月号掲載

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